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ダイエットのラスボス? ビールの「カロリー」の真実


では、カロリーはどうか。糖質はさておき、カロリーが高いのであれば結局は太るのではないか。そう疑っているビール党は一度落ち着いて、横川さんの話の続きに耳を傾けよう。
「ビール500mlあたりのカロリーは約200kcalで、鶏の唐揚げ2つと同じくらいです。そう聞くと『ほら、ビールは太るんじゃないか』と思われそうですが、アルコールのカロリーは吸収後、優先的に体温の上昇や血行促進などに使われ、エネルギーとして消費されていきます。唐揚げなどの食べ物と違って、カラダに蓄えられにくいとされているんです」。
確かに酒を飲むとカラダが「カーッ!」と熱くなるが、それは肝臓で代謝されたアルコールが「酢酸」に変わり、それが体内でエネルギーとして燃焼しているからなのだという。
「糖質オフやカロリーオフなど、消費者の希望に沿った商品は魅力的に感じるかもしれません。しかし、必ずしも健康のためには代替商品がいい、とは言い切れないんです。それらを利用することで、安心しすぎて飲みすぎたり、食べ物を食べ過ぎては意味がないからです」。
人はビールでは太らない。ビールとともに食すツマミで太るのだ――とは、誰もが一度は耳にしたことがある“説”だろう。これはビールの炭酸やホップの成分が胃壁を刺激し、食欲増進効果が生まれるためだと言われている。
ビールの糖質やカロリーを気にするよりも、気にすべきはツマミの糖質やカロリー。よもや、締めにラーメンを食べておきながら「あっちゃ〜、昨夜はビールを飲みすぎたからちょっとカラダが重いな」などとビールに責任転嫁してはいまいな?


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