OCEANS

SHARE

やりすぎなくらい整備してくれる安心

——ところで、空冷エンジンに関してはどうでしょう?
最高出力250psの空冷 3.6Lフラット6をリアに搭載し、後輪を駆動する。
馬渕 では、エンジンルームを見ましょうか。オイルを交換した記録がここにありますね。ご存知かもしれませんが、空冷エンジンはどうしてもオイルの滲みは出てしまうものです。しかし当店では、それを抑えるために一度エンジンを下ろして、パッキンなどを変更して、提携工場で漏れを防止する策を講じてから、さらに正規ディーラーへ法定点検に出しています。安心していただけるかと思いますよ。
油種類の交換を示すステッカー。きちんとメンテナンスが行き届いている証拠だ。
——例えばこのタイプ964を維持するには、メンテナンス代としてどのくらいの予算を見積もっておくべきですか?
馬渕 やったらやるだけ状態が良くなるのがこの頃の車の特徴ですから、どこまでやるか、ですよね。なかなか難しい質問ですね。
——まだ電装品も少ない時代の車ですもんね。
馬渕 そのとおり、アナログな車ですから。実は私、走行距離15万kmオーバーの空冷ポルシェを所有しているのですが、維持費はそんなにかかってませんね。個体にもよりますが、あえてお答えするなら、いざというときのために最低50万円をプールしておけばいいかと思います。
電動で稼働するリアスポイラーも問題なし!
——ところで、走っている姿は見せてもらえるんですか?
馬渕 それはご遠慮いただいております。車は走るものですから、最終的には試乗いただいて、納得したうえで購入いただければ。
——決済までオンライン、というわけではないんですね。
馬渕 もちろんできますし、これまで電話だけでご購入いただいたこともございます。でも、いずれにしても右ハンドルは一度ご試乗されたほうがいいですね。ペダルの位置に違和感を感じる方もいらっしゃいますから。乗っていただいて、納得したうえでお買い求めいただきたいのがホンネです。で、どうされます?
貴重なカーグラフィックが全巻揃う。
——今回はすみません、予算オーバーということで……。あ「カーグラフィック」!
馬渕 全巻揃ってますよ。創刊号も。
——うわ! スゴい! 創刊号、売っていただけませんか?
馬渕 こちらは非売品になります(笑)。
——失礼しました!
 
こうして終わった、空冷ポルシェのリモート商談。1時間程度で、じっくり見たいところはスマホを使ってアップで見られて、大きな不安はまったくなし! むしろ、店舗だと遠慮してしまってマジマジ見られない部分も馬渕さんがガンガン写してくれるから、得られる情報としては申し分ないほどだ。
「車は走るものなので」と馬渕さんが言うように“決済”は実際に乗ってからすべきかもしれないが、購入の一歩手前までの吟味においては、オンラインは大いにアリだと思う。
 

arj
住所:東京都世田谷区玉堤1-20-7
電話番号:03-3704-7177
営業:9:30~18:30 月曜定休
※完全予約制(新型コロナウイルス感染症対策のため)
www.arjapan.co.jp
「オンライン買い物天国」とは……
外出せずとも自宅でポチッと買い物。こんなときに? いや、こんなときだからこそ。オーシャンズな男たちがこの1カ月にネットで買った物と、最新のeコマ事情。
上に戻る
カストロトシキ=取材・文


SHARE

次の記事を読み込んでいます。