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2020.04.06

赤でも黄色でもないフェラーリ。成熟した男に似合う「ローマ」の全貌

フェラーリの新型GTクーペ「フェラーリ ローマ」が日本に上陸した。
そのテーマは、1960年代ローマの“気ままに楽しむライフスタイル”にだという。
日本でお披露目された「フェラーリ ローマ」。

跳ね馬がイブニングドレスを纏った

コンセプトワードは「ラ・ノーヴァ・ドルチェヴィータ」。そう、往年の名作映画よろしく“新・甘〜い生活”を体現した跳ね馬なのだ。
フェラーリといえば、泣く子も黙る高らかなエンジンサウンドに、ロッソコルサ(赤)やジアッロモデナ(黄)といったカラーリング、空力重視ゆえのド派手なエクステリア、そしてF1マシン譲りの(フェラーリはF1で勝つために市販車を売っているといわれている )当代の最新テクノロジーが特徴だ。
「フェラーリ ローマ」のキーワードとなった映画『ドルチェ・ヴィータ(甘い生活)』。1960年代のローマの上流社会が描かれたフェデリコ・フェリーニ監督の名作だ。
しかし、新型「フェラーリ ローマ」の様相はこれまでの跳ね馬とはまったく異なるものだった。フェラーリ自らが「イブニングドレスに身を包んだF1マシン」と謳うだけあって、エレガンスを全面に押し出したデザインコンシャスなV8FRクーペなのだ。
デザインソースは1950〜60年代のフェラーリのGTロードカー。流線形が美しいロングノーズをさらに伸ばした、フェラーリ初となるシャークノーズを採用している。
往年のロードカー「250 GT ベルリネッタ ルッソ」や「250 GT 2+2」などをデザインソースとしているという。
また、フェラーリ“らしくない”デザインはもうひとつ。
フェラーリの特徴とも言えるエアインテークやディテールの装飾を意図的になくしているのだ。シンプルな造形のフロントグリルもその一環。またフェンダーサイドに冠されるお馴染みの“スクーデリアフェラーリ”エンブレムも見当たらない。
フェラーリであることをこれ見よがしに主張しない。いつものディテールさえ排していることには驚いた。


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