甘い見た目に反するF1譲りの中身
そんな甘い見た目に反して、F1譲りの技術もこのローマには投入されている。
心臓部は620psのV8ツインターボエンジンに新開発8速DCTを組み合わせる。実はこのギアボックスは、現行フェラーリで最高峰のスペックを誇る「SF90ストラダーレ」とも遜色ないF1譲りのものだ。
フロントリップはそこまで低くなく、後席に荷物を置ける2シーター+αの実用性も高く、ウェットモードも備えた走行モードなど、イブニングパーティーにも乗っていける気軽なフェラーリであることは間違いない。
車両本体価格はおよそ2700万円と噂されている「フェラーリ ローマ」。そのシックな見た目をひとり硬派に味わうのも良し、またはタキシードでビシッと決めてパートナーと二人でレストランへ出かけるも良し。
赤でも黄色でもない新たな美徳を打ち出した「フェラーリ ローマ」は、成熟した大人の“甘い生活”に、ぴったりと言えよう。
カストロトシキ=文