発表会での集合写真。左から、新型TZチーフエンジニアの宮浦猛、Lexus International Presidentの渡辺剛、CBOのサイモン・ハンフリーズ、新型ESチーフエンジニアの千足亮平。
トヨタ自動車が公開したレクサスの新型「TZ」と「ES」の技術は、研究開発拠点「トヨタテクニカルセンター下山」(TTC-S)で磨かれた。その開発思想とブランド哲学に迫る。
1989年の誕生以来、レクサスは新たなラグジュアリー体験を追求してきた。そのさらなる進化を示すために、5月、研究開発拠点「トヨタテクニカルセンター下山」(TTC-S)でワールドプレミアムツアーが開催され、新型「TZ」「ES」が公開された。トヨタ自動車CBO(チーフ・ブランディング・オフィサー)のサイモン・ハンフリーズは、レクサスをこう再定義する。
「センチュリーがブランドとして独立し、スーパー・ラグジュアリーを担うことで、レクサスはラグジュアリーの中心で、さらに自由に進化できるようになりました」
それを体現したブランドメッセージとして「ジャパンモビリティショー2025」で掲げられたのが「DISCOVER―誰の真似もしない」。顧客一人ひとりに唯一無二の体験価値を提供するブランドとして、さらに変革することを宣言したのだ。今回公開された2車種も、そのコンセプトのもとに開発された。世界初公開された新型TZは、そこからさらに踏み込み、「DISCOVER LIMITLESS」というテーマが設定されている。日常のルーティンから解放され、新たな体験や冒険を可能にする。そんな願いが込められている。
サイモン・ ハンフリー ズ ◎Chief Branding Officer(CBO)。
妥協なく電動化へ踏み出す
レクサス初となるバッテリー式電気自動車(BEV)3列シートSUVであるTZのコンセプトは「Driving Lounge」。電動化技術による力強い走りと快適なラウンジ空間を両立することで、すべての乗員が笑顔になれる上質な移動空間を提供する。
航続距離の確保にはバッテリー性能だけでなく、高い空力性能が必要だが、空気の流れを緻密に制御することで、セダン並みの空気抵抗値を実現。1回の充電での航続距離は、最長620km(日本仕様のプロトタイプ値)に達する。
「これは妥協のないクルマであり、無限の可能性を発見するためのクルマです」
とハンフリーズは力説する。BEVには、空力性能による室内空間の制限やバッテリーへの不安といった課題があり、ユーザーが我慢を強いられる場面もある。そのようにユーザーがクルマに合わせる必要がないのが、新型TZなのだという。
世界初公開となった3列シートSUVのTZ(プロトタイプ)。ボディサイズは全長5100×全幅1990×全高1705mm、ホイールベースは3050mm。車両重量は2630kg。
新型ESもまた、妥協なく電動化へ踏み出すための後押しをする一台だ。25年開催の上海モーターショーで世界初公開された4ドアセダンの新型ESは、ハイブリッド(HEV)に加え、シリーズ初となるBEVがラインナップされた。それにより、静粛性と乗り心地がさらに向上している。
BEVは床下に電池を搭載するため、どうしても全高が高くなる。そうした制約があるなか、新型ESは全長と全幅を広げることで、セダンとしての優雅で流麗なシルエットをつくり出している。
TZとともに展 示された4ドアセダンのES(プロトタイプ)は、HEVとBEVをラインアップ。ボディサイズは全長5140×全幅1920×全高1560mm、ホイールベースは2950mmで、車両重量は2105〜2185kg(ES350e)。 写真は実車による試乗風景。
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