>連載「いま乗りたい、俺たちのチャリ」をはじめから読む一昔前は、いわば“楽なママチャリ”だった電動アシスト自転車だが、現在は高いデザイン性でスポーティになり、eバイクという呼称とともに、あらゆる世代に広まっている。
通勤が楽しくなる美しいロードタイプや、
野山をガンガン攻められるBMXタイプなど、バリエーションも充実してきた。となると、自転車カルチャーにはハズせないカスタム文脈も盛り上がってくる。
eバイクのカスタム、どこまでできるの?
そこで訪れたのが、代官山モトベロ。最新eバイクを多数取り扱い、カスタムだってお手の物な頼れるショップだ。広報の村上耕大さんにeバイクカスタムのトレンドを聞いた。
「サドルやグリップなどを自分の好きなカラーにしたいというご要望が多いですね。そのあたりのパーツは普通の自転車と規格が変わらないので、いろいろ変えられるんです。手間はかけず、通常モデルとは一味違う印象が与えられます」。
カスタムできるのは基本的には“アナログ部分”。つまり機械化されたコンポーネント(ギアやブレーキなどのシステム部分)に手を入れるのは困難と考えていい。また、道路交通法で時速24kmまでしか電動アシストが認められておらず、動力性能の向上も御法度だ。
ただ、自分らしさや利便性は、もともとコンポーネント以外の要素。果たしてどんなカスタムeバイクがあるのか。モトベロで実際に手掛けたことのある、カスタム事例を提案してもらった。
遠乗りを楽しむための、トラベルスタイル
自転車旅行に必須なツールを盛り込んだ、トラベルスタイルがコンセプト。ベースはパナソニックのスポーツモデル「ハリヤ」だ。スマホを入れて地図や周辺情報を参照するなど、散策に役立つハンディフォンバッグ「タブレット ドライ バッグ」(トピーク製)をハンドルに備え、トラベルアイテムの収納には大容量なパニアバッグ「ランズ エンド リア パニアー」(ブルックス製)を採用している。ナビ付き&大容量な、遠出したい人にピッタリな仕様だ。
高級感&インパクト大な、街用クルーザー
「ラグジュアリーなビーチクルーザー」をコンセプトに、パナソニックの「BP02」を大胆にカスタム。サドルはイギリスの老舗・ブルックスのものを使用し、本革ならではの高級感を演出。グリップまで革に統一した。幅広ハンドルとホワイトラインのタイヤでインパクトを加え、街中でオシャレに乗れるクルーザーに仕上がっている。
サイクリングも買い物も。乗り手を選ばない王道カスタム
1台目と同じく、パナソニックの「ハリヤ」がベース。スポーツタイプを街乗り仕様にカスタマイズした。フロントにキャリアを付けて、サイクリングの途中の買い物も苦にならない。ブラックのフレームとブラウンのパーツが織りなす落ち着いた印象も、乗り手を選ばない鉄板カスタム。
見た目はクラシカル。でも中身は最新
パナソニックの「ベロスター・ミニ」をベースに、ハンドル、グリップ、サドル、ペダルなどをカスタム。昔ながらのクラシカルな雰囲気を目指しパーツをセレクト。ベルとサドルのパーツの色を、ワンポイントでブロンズにして、シックでクラシカルな表情に。
eバイクは、妻へのプレゼントにも◎?
カッコよく、可愛く、大人の女性向けに、パナソニックの「ベロスター・ミニ」をカスタム。キャリアには籐風のバスケットを、グリップとサドルにレザーパーツを使用し、柔らかさと品の良さを味付け。妻への気の利いたプレゼント、というのも悪くない。
手軽といえど、eバイクにおけるカスタムの幅広さはおわかり頂けたと思う。いずれのモデルも、「こんなふうにしてほしい」と写真を持ち込めば引き受けてくれるという。しかし、カスタムの醍醐味は自分らしさ。せっかくなら、世界に1台だけのモデルを組み上げてみてはいかがだろうか?
[取材協力] 代官山モトベロ 住所:東京都渋谷区猿楽町16-15 代官山T-SITE GARDEN3号棟 電話番号:03-6277-5698 営業:10:00〜20:00 www.motovelo.co.jp/澤田聖司=写真 吉州正行=取材・文
※車両写真はモトベロより提供