去る1月にスイス・ジュネーブで開催された「SIHH2019」「WPHH」を中心とする腕時計の祭典。本誌取材班は今年も海を越えてかの地へ。そこで見た感動と世界の目利きたちが唸った傑作を厳選してお届けする。
スイスブランドらしい美しい時計を作り出す一方で、挑戦的なメッセージや驚愕に値する機構を秘めた型破りなタイムピースも創出するという比類なきウォッチブランド、H.モーザー。
そうした独自のスタイルを、今年も堅持していた。
針がなくても時間がわかる“らしさ”が凝縮されたユニークピース
どこかで見たようなデザインを、H.モーザーの持てる技術で再現したスクエア時計では、針さえも排除。時計が動いているかどうかの確認は6時位置のフライングトゥールビヨンで行い、いざ時間を知りたいときはケース左側のレバーを押してミニッツリピーターを起動させる。
その音数で時刻を把握できるのだ。またリュウズを引いたときだけに現れる目盛りを使えば、5分刻みの時刻調整が行える。
話題をさらった植物時計を発見!
型破りな1点モノたちを見ても、やっぱりこの世界観、ぶっ飛んでます。
※本文中における素材の略称:Pt=プラチナ
柴田 充、水藤大輔=文