去る1月にスイス・ジュネーブで開催された「SIHH2019」「WPHH」を中心とする腕時計の祭典。本誌取材班は今年も海を越えてかの地へ。そこで見た感動と世界の目利きたちが唸った傑作を厳選してお届けする。
昨年発表した念願の自社ムーブメントに新たなバリエーションを投入し、ユーザー目線に立ったブランドコンセプトに磨きをかける。さらに垂涎の永久カレンダーも実用化へ。
ブルーを彩るホワイトクロスが高精度の証し
「ボーマティック」に搭載されるムーブメントは、昨年のキャリバーBM12から新たにBM13へ。パワーリザーブ120時間と高い精度、通常メンテナンスは7年ごとという耐久性はそのままに、高い耐磁性も確保。中央から周縁へとグラデーションを描くブルー文字盤に、ホワイトのクロスラインがCOSC認定の精度を誇示する。まさに現代の理想的なデイリーウォッチのひとつといえよう。
手の届くコンプリに息づくブランドの精神
ロングパワーリザーブとメンテナンスは7年ごとという「ボーマティック」の特性を活かし、パーペチュアルカレンダーのモジュールを積載した最新作。スタンダードムーブメントとしての高いポテンシャルを証明し、複雑機構をより身近な存在とした。
※本文中における素材の略称:K18=18金、SS=ステンレススチール
柴田 充、水藤大輔=文