いやコレ、本当の話。実際に洒落た大人こそ、いつも同じ服を着ていたのだ。でも、こだわりのある大人たちだけに、ついついワードローブからソレを手に取ってしまう理由が面白い。知れば、新しい視点で服と付き合えるはず。
ファッションのプロがイチオシする、素材が効いてるジャケットをご紹介。
素材にこだわるとこんなに着こなしが変わるんです!
「ザ・ノース・フェイス」のジャケット
「ザ・ノース・フェイス」プレス
宮㟢 浩さん Age 46
サーフィンやスノーボード、アウトドアをこよなく愛する宮㟢さん。そこで着るゴアテックス素材の服の性能に惚れ込み、街で過ごすときにも愛用している。「今季、調子いいのが“ゴアテックス インフィニアム”という新素材」だと言う。
聞けばゴアテックスの特徴でもある防風・透湿・撥水に優れるのだが、見た目はレザーのような素材感。今までのアウトドアウェアでは考えられないものだ。「黒いレザーって都会っぽいじゃないですか。ライダーズみたいにデニムに似合うし、きれいめなジャケットスタイルにも」。街にも似合う新感覚ゴアテックスでこの冬を満喫する様子だ。
コイツもついつい「アイスブレーカー」のジャケット上質なメリノウールを用いたニットジャケット。シワが気にならないからトラベルユースにも。
「フリーマンズ スポーティング クラブ」のジャケット
「ケネスフィールド」デザイナー 草野健一さん Age 49 トレンドに流されず、アメリカントラディショナルなスタイルを追求する草野さんが、今注目するアイテム。それはこれまで敬遠しがちだったストリートエッセンスを感じるコーチジャケットだった。
「僕ら世代でも気兼ねなく着られるコーチジャケットがないかな、と思っていたんです。これは僕も製作に携わったもので、袖口や裾がリブになっていて、身幅は広めに設定。素材はチープなナイロンではなく、例えばフランネルのスラックスにも合うようなコットン生地を使っています。普通のコーチジャケットからは考えられませんよね」。グレーのスウェットパンツに合わせたワンマイルコーデも、凛としていて格好いい。
コイツもついつい「ケネスフィールド」のスーツコーデで着用したパンツはこのスーツのもの。カジュアルからドレスアップまでとにかくよく着る。
中野 理=写真 野村優歩=文 今野 壘=編集・文