看板娘という名の愉悦 Vol.34
好きな酒を置いている。食事がことごとく美味しい。雰囲気が良くて落ち着く。行きつけの飲み屋を決める理由はさまざま。しかし、なかには店で働く「看板娘」目当てに通い詰めるパターンもある。もともと、当連載は酒を通して人を探求するドキュメンタリー。店主のセンスも色濃く反映される「看板娘」は、探求対象としてピッタリかもしれない。
努力系。明るい系。気が利く系。看板娘にはさまざまなタイプがいる。しかし、連載34回目にして新しいキャラクターが登場した。「強烈系」である。
訪れたのは六本木のダーツバー、「hello,tomorrow(ハロトモ)」。
店は飲食店ビルの2階にあった。
店内では大きなモニターに海外サッカーの試合が映し出されている。後ほど登場する店長が大のサッカーファンなのだ。
さっそく店長に挨拶をすると、「取材の方が来たから着替えなよ」と看板娘に声をかけた。ビシッとしたスーツにでも着替えるのだろうか。
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