OCEANS

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看板娘はアルゼンチンのユニフォームをまとって登場した。
「ムー」のキャップと合わせてきた。
ところで、そのチューチュー吸っているものは何ですか?
「これは私の栄養源です」
紙パックの「鬼ころし」……。
面白くなる予感しかない。それなら、1杯目は「鬼ころし」をいただこうか。
「いや、私が勝手に持ち込んでいるだけでメニューにはないんです。お勧めするならモスコミュールかな」
ドリンクはいずれも700円〜900円程度。チャージは500円だ。
よし、それをいただきましょう。
「ウオッカを辛口のジンジャーエールで割って、すり下ろした生しょうがを入れています。美味しいですよ〜」
銅のマグカップも良いではないか。
ご紹介が遅れました。この「強烈系」看板娘は山田忍さん(24歳)。
「みんなからは『山田』とか『山田ちゃん』って呼ばれています。上も下も偽名なんですけど」
話がややこしいが、今回は山田さんで行こう。まずは簡単なプロフィールを伺った。
「出身は埼玉の大宮。授業中もずっと笑っている子供でした。エビが嫌いなので給食に出たときはベランダから投げます。好きな食べ物はハンバーグ。2kgぐらいは余裕です」
店内を自由に動き回る接客スタイル。
さらに、わんこ蕎麦を121杯食べて大食い記念の絵馬をもらったこともあるそうだ。
店長の中田康博さん(33歳)と大笑いする看板娘。
店長、山田さんの良いところは?
「とにかく元気で盛り上げ上手ですね。あと、意外と真面目だし人の悪口も言いません」
メニューにはすでに懐かしくなった小技も。
じゃあ、ダメな点は?
「つまんなくなるとお酒を無限にねだるところですかね。しかも、ペースが早いからチューハイ2杯を一度に頼みます」
ここで、カウンターの常連さんからもクレームが入った。
「みんなで海に行ったときに山田が『スク水』を着るっていうから、男が期待して大勢参加したんですよ。そうしたら水着にすらならなくて全員で泣きました」
好きなお酒は日本酒。
山田さんのバースデーイベントでは、上の盃にシャンパンを注いで回し飲みしたという。
「日本酒なら一升空けても平気なんですが、あのときは人生で初めて記憶を飛ばしました」


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