このお酒に合わせるのは、もちろんジビエ。「限定ジビエの皿」(950円)をオーダーした。
僚子さんが繊細かつ豪快に火を入れる。よく見ると焼き加減に注意しつつも、客のグラスの空き具合などをチェックしている。全方位に目を配る司令塔、MFならではのパフォーマンスだ。
左から、鹿、猪、うずら。臭みはまったくないが、牛や豚にはない野趣がある。すばらしい。皿には自家製辛味噌と山わさびを削ったものが添えられていた。こちらもすばらしい。
取材であることを忘れそうになった1時間だった。では僚子さん、お会計を。
「締めにお味噌汁、飲みますか? 鰻とジビエの味が赤だしで中和されるんです」。
ごちそうさまでした。スペインは負けたけど、あなた、優勝ですよ。勢いで将来の夢も聞いてみた。
「普通に結婚して子供を産んで、それが落ち着いたらまた飲食の世界に戻りたいです」。
応援しています。最後に、読者へのメッセージを。
アスリートだけあって躍動感のある文字。【取材協力】 新宿寅箱 東京都新宿区新宿5-10-6 宮崎ビル1F TEL: 03-5357-7727http://ibuqlo.jp 石原たきび=取材・文