2018年1月にジュネーブで開催されたSIHH(国際高級時計見本市)。そこで発表された新作の数々から、今シーズンの傾向や注目すべきポイントが見えてきた。
オーシャンズでは、気になったキーワードをもとにオススメの一本を7回にわたって紹介。
今回は、特別な想いが去来する、節目の年を祝うスペシャルピースをどうぞ。
海中の冒険を支えた伝説のアラームダイバーズを復刻
JAEGER-LECOULTRE
ジャガー・ルクルト/ジャガー・ルクルト ポラリス・メモボックス
名作ダイバーズウォッチの誕生50周年を記念する。視界の悪い海中でも潜水限界時間を音で知らせるユニークなアラーム機構を備え、音を増幅するトリプルケースバックを再現した。アラームは文字盤中央の三角マーカーで時間を設定し、外周に設けた回転ベゼルで経過時間を計測。内蔵式ベゼルの落ち着いたデザインは、海以外にもシーンを問わず使える。
150年の歴史を見直し、ブランドの未来を発見する
IWC
IWC/IWC トリビュート・トゥ・パルウェバー “150 イヤーズ”
ブランド創立150周年モデルは、1884年にIWCが手掛けた懐中時計を腕時計で再現し、ブランド史上初のデジタル式時分表示を備える。モデル名は機構を発明した時計師に由来。歴史的な技術にスポットを当て、先人の偉業にオマージュを捧ぐ。世界限定500本。
歴史を受け継ぐ工房の伝統をクラシックなディテールで表現
MONTBLANC
モンブラン/スターレガシー オートマティック クロノグラフ
モンブランマニュファクチュールを担う、伝説の時計工房ミネルバの創業160周年を祝し、20世紀初頭の懐中時計のデザインを再現。ブルーのバトン針や流麗な数字インデックス、オニオン型リュウズといったディテールが、クラシックななかにもタイムレスな魅力を湛える。
四半世紀の時を超えたかつてのカウンターカルチャー
AUDEMARS PIGUET
オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク オフショア・クロノグラフ
「ロイヤル オーク オフショア」の誕生25周年を祝い、初代モデルを復刻。その先進性は、今や一般的となった“デカ厚スタイル”を取り入れ、薄型の「ロイヤル オーク」のカウンターカルチャーになり得たことだ。現行ではセラミックになったクロノグラフのプッシュはラバーを纏い、文字盤にはプチタペストリーを再現する。その佇まいはむしろシックにも見えてくる。
時を刻み続ける時計だからこそ、そのときどきに訪れる節目の年は特別だ。そして、めでたい瞬間を祝う特別なモデルによってその思い出を刻む。それはやがて無二の存在へ。今回紹介したアイテムも、きっとそんなアイテムになるんだろうな〜。