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2018.01.30

かぞく

ママがインフルエンザにかかった! そのときパパはどうする?


ママがイラっとするパパの言動について解説してきたこの連載。今回からは、ママの困りごとや家庭のピンチに、パパがどう立ち向かうとママ的にうれしいのかをお伝えして行きたいと思います。今回のテーマは、ママがインフルエンザにかかったら……。
「自己評価の高いパパ」と「いつも何かが不満なママ」を最初から読む

ママは自分が発熱しても、ゆっくり寝ていられない

全国的にインフルエンザが蔓延していますね。小学校では学級閉鎖になるクラスも多いとか。でも、子供がインフルエンザにかかったり、クラスが学級閉鎖になったりするよりも、パパにとって困った事態は、ママがインフルエンザにかかることではないでしょうか。ママが倒れた途端に家庭内のすべてがストップしてしまう、という家庭も少なくないことと思います。
ママ本人も自分の体調が悪いのにもかかわらず、いろんな心配をしなければならないので大変です。家族の食事、子供の保育園・幼稚園や学校へ行くための準備、夜のお風呂や寝かしつけ、毎日の持ち物などなど……。「私が日々担っている家事・育児を誰がやるのだろう」「子供は大丈夫かしら」と、高熱があっても安心してゆっくり寝ていられない気持ちです。
実際に、こんなママの声がありました。会社員の温子さん(仮名)は、自分が高熱を出して寝込んでしまったときも、心配でゆっくり休めなかったとか。
「インフルエンザではないのですが、私が風邪で高熱を出したとき。とりあえず、その日だけはなんとか夫に早く帰ってきてもらい、当時2歳だった娘を保育園までお迎えに行ってもらいました。食事はお惣菜を買ってきて食べ、お風呂にも入ったのですが、そこから寝かしつけるまでが大変。パパは普段、娘が寝る時間にいないことが多いんです。それで、いつもと違う状況に、娘のテンションが上がり、遊び始めてしまって。普段は部屋の電気を暗めにして眠りやすい環境を作っていたのに、テレビも電気も付いたまま。最後は娘が眠くなってギャン泣きして、娘をあやしながら夫も一緒に寝てしまいました」。
結局、台所や部屋の片付けは、ママが夜中に起きてやったとか。さらに、翌朝保育園に送るまでも大変だったそうです。
「まず保育園に何を着て行かせればいいのか、持ち物は何なのか、その日の保育園での予定など、基本的なことをパパはまったく把握していなかったんです。これまでも何度か説明していたのですが、口頭で言っただけではやっぱり忘れてしまいますよね。それで、結局私が指示を出さないと準備ができないということに。母親は熱が出たときも、おちおち寝ていられないですよね……」。
 

登園時の服装や曜日ごとの持ち物、把握してますか?

これまで何人かのママに、自分が病気になったときの話を聞いてみたところ、食事や洗濯などの家事は「パパでも何とかなる」という人が多いようです。食事なら、スーパーやコンビニでお惣菜を買うことができるし、パパと子供で外食に行くという方法もある。洗濯は洗濯機に任せておけば干すだけだし。大変なのはやっぱり子供のお世話です。
特に、子供がまだ幼児の場合、事前に知っておいたほうがいいことがいくつかあるので、リストアップしてみます。
・子供の着替えや持ち物がどこに入っているか
・保育園や幼稚園に行くときの服装のルール(フードが付いた上着やスカートはNGなどのルールがある園もあります)
・保育園や幼稚園の、曜日ごとの予定や持ち物
・子供のお迎えときのルール(お迎えの時間がいつもと変わる時は連絡帳に書くとか、当日急遽延長を依頼するときは何時までにどういう方法で連絡を入れるかなど)
・習い事をしている場合は、その曜日と時間。送り迎えときの注意点など
・寝かしつけるときにやっていること
・ベビーシッターやファミリーサポートの依頼方法や連絡先
ただの風邪だったら、多少熱が高くても、ママは無理してでも家事や子供のお世話を自分でしようとすると思います。でもインフルエンザの場合、子供に移ってしまうと大変なので、別室にママを隔離しておくほうが賢明です。ママに何も心配させずにゆっくり休ませて、1日も早く回復させることが大事ですよね。そのためには、パパが子供のお世話を滞りなくできるようにしておく必要があります。
とはいえ、こういう緊急時の対応方法は一度口頭で説明したくらいでは、なかなか頭に入ってこないもの。そこで、日頃から、持ち物や予定は紙に書いて貼り出しておくとか、必要事項を紙にまとめてプリントアウトして、ひとつのファイルに入れておく、などの準備をしておくといいのではないでしょうか。
できればママがいないことを想定して、一度自分だけですべてやってみるといいですよね。または、たまにはママが残業したり、思い切って泊まりがけの出張などに行ってみるのも、パパの練習になっていいかもしれません。残業や出張は事前に予定が決まっているので準備しておくこともできますし。
インフルエンザに限らず、ママが倒れたときにパパにもっとも求められることは、子供が幼稚園、保育園、学校にいつもどおり通うことができるかです。ママの看病や家事は、優先順位としてはその次と考えていいと思います。
風邪やインフルエンザの予防はもちろん大事ですが、それと合わせて、ママがいないという緊急時の対策もぬかりなくしておくと、慌てずに済むと思いますよ。
 
文/相馬由子
編集者、ライター。合同会社ディライトフル代表。子育てをテーマにした雑誌、ウェブ、書籍などの企画・編集・執筆を手掛ける。2017年より某育児・教育系ウェブメディアの編集長を務めている。再来年に娘の小学校入学を控え、学童に入れるのかが目下の悩み。
イラスト/佐野さくら
 
連載「『自己評価の高いパパ』と『いつも何かが不満なママ』」過去記事一覧
第1回 「自己評価の高いパパ」と「いつも何かに不満なママ」、すれ違いはなぜ起こる?
第2回 保育園の送りがある共働き家庭で、パパが朝やってはいけないこと
第3回 子供を夜9時に寝かせるための準備は、3時間前から始まっている
第4回 「料理するだけのパパ」にイラつくママ。大変なのはメニュー決めと買い出し
第5回 パパに子どもを預けたことがきっかけで離婚!?ママたちの隠れた不満とは
第6回 「ティッシュペーパーないよ」と言っただけでパパがママに怒られる理由
第7回 一度生殖をした相手に嫌悪感を抱くのは、女性の本能
第8回 女性が無意識に気づくタスクの3分の1しか男性は認知していない
第9回 夫婦ゲンカでの「お互い気をつけよう」は、次のケンカの火種になる
第10回 私を悪者にする夫は卑怯!「ママに怒られるよ」ひと言が生む亀裂
第11回 パパがママとの雑談を軽視すると、離婚にまで発展してしまう理由
第12回 「そんなに頑張らなくていいよ」の言葉がママの心を逆なでする
第13回 ママが急に怒り出したとき「女のヒステリー」で片づけてはいけない
第14回 クリスマスやお正月に夫婦ゲンカが増えてしまう理由とは?


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