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2017.02.18

ライフ

『絶対にしてはいけない「さん」付け…… “何アピール?男”にならないで!』


そろそろ見え隠れする歓送迎会の時期。 少人数での会や、大切な人の送迎会なんかのときは店選びにも気を使うし気合いも入る。部下や後輩に任せっきりではなく自らが率先してお気に入りのお店をぜひに! ということも多いだろう。
「37.5歳的 放送禁止用語」を最初から読む
特に食好きで自らをなかなかの“フーディー”と自負している人こそ腕がなるのでは?(「いやいや自分なんか……」とお思いの方はinstagram過去2列を遡っていただき2枚以上何らかのご飯の写真があればそれは周りの評価を含め立派な“隠れ自称フーディー”……)
そんな、あなたにこそお届けしたいのが今回の放送禁止用語。 ちなみに今回の放送禁止用語「意外と気にならない女の子もいるのかな?」とリサーチしてみたところ私の周りの20代女性は年齢にかかわらずほぼ皆「わかります! いますそういう人! 具体的な人まで想像できちゃう……」と苦笑、だったのでかなり女性に刺さっていると思われる、悪い意味で。 なのでしばしお耳をお貸しくださいませ。
なかなかないけど、こればっかりは 呼び捨てがいい!
「そういえば来週の送迎会場所どうしましょう……」「あ〜、三好さんのとこ、どうかな? 個室もあるし日本酒も豊富だし。鮨の杉慶さん、空いてるか聞いてみるよ」 お気付きいただけるだろうか? この中にある放送禁止用語。
そう、シェフや職人、はたまたお店の名前への「さん」付けである。 こう言われたときの女性の反応はきっと、「あ、はぁ……お、お願いします」に もれなく愛想笑いにもなりきらない苦笑……。
無意識にそう言ってしまっているなら相当な勘違い野郎だし、シェフの知り合いなんだ感をさりげなくアピールしているならPR戦略を練り直したほうがいいし、 常連なんだ感を出しているなら……ただひたすら鬱陶しいこと極まりないのである。
つまり何もプラスの作用が生まれない。
「そんな、何も思わず丁寧に言っているだけだよ……!」という方がいるとすればそれはもう、意識的にぜひ今すぐに直していただきたい。
悪気もないのにとてつもなくネガティブな印象を植え付けているはず。
それを聞いた年下女性はその週末女友だちに必ずやこう言っている
「本当、何アピールなのって感じ(笑)」と。
そもそも、“さん付け”の違和感どこから?

お店の名前や、シェフ、ちょっと話がズレるが洋服のブランドにさん付けするのも多分同じ理由で違和感がある。
そもそもお店の名前などにさん付けをする文化ってこんなに多くの人に拡がったきっかけは芸能人がテレビで
「食べるの大好きで、ル・フェロベスウスさんにはよく行かせてもらってて……」
などの話をする機会が増えたここ数年な気がしている。
彼らは本当にお世話になっているお店をメディアという公共の場で紹介させてもらう、という意識でさん付けしているのであって、それには全く違和感はない。
ただ一般人がそれをやると言外に「お世話になっているんです」「お付き合いがありまして」という“中の人”感、いわゆる業界人っぽさが謎に滲み出てそれが得体の知れない嫌悪感につながるのではないか、と思っている。
っと、これはだいぶ私的な踏み込んだ分析なのだが今、あなたが「三好さんのとこはどうかな?」と言ったその年下女性はそこまで考えていなくても、彼女の苦笑の裏には無意識にそんな違和感があった可能性がある。
あなたの名前、知られてます?
ではどうすればいいか?
もう、これに関してはただただ、さん付けしない、しか方法はない。
お店の名前はさん付けせずそのまま言う。
シェフの名前は本当に知り合いなときだけ言及するのが賢いと私は思う。
そのバロメーターはお店に実際に行ったときにシェフ自らが厨房を出てあなたを名前で呼んで「●●さんいつもありがとうございます!今回はようこそお越しくださいました」と迎えてくれるかで考えるとわかりやすい。……どうだろう? 今、脳内シミュレーションでこれまでシェフの名前をさん付けしてたお店、シェフがあなたを出迎えてくれていただろうか?
素敵なお店を知っているオーシャンズ読者だからこそ、そんな小さなことでスマートなオッサンから急転落しないでほしいという願いを込めて! さぁ、まず自問自答……。
「あのシェフ、俺の名前知ってるかな?」
 
文:岡野ぴんこ
N35inc.に所属するテレビ・ラジオの構成を手掛ける放送作家。
担当番組に、ZIP!(NTV系列)、another sky(NTV)、SENSORS(NTV)、マッチングラブ(TBS)などがある。
ファッション、ライフスタイル、レストランカフェ、旅、アウトドア、DIY・・・など興味は多岐に渡り感度絶好調のアンテナを持つ。女性がときめく情報、ビジュアル、瞬間は逃さず受信。自らのスタイル、文章、写真、映像、様々な表現で発信している。
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