2021.04.06
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アヤメの今泉 悠さんが“サイズ感重視”で選んだ3本のロレックス

「腕“時”慢」とは……

日本発のアイウェアブランドとして、さまざまな業界から支持を集めるアヤメ。

デザイナーの今泉 悠さんが愛用する3本の腕時計について話を訊いた。

今泉 悠●1983年生まれ、茨城県出身。日本人の顔立ちに馴染むアイウェアブランド、アヤメの代表兼デザイナー。キックボクシングやサーフィンを嗜むアクティブ派としても知られている。

小径モデルを求めてヴィンテージロレックスの世界へ

「サイズありきの時計選び」。今泉さんのセレクトの基準は実に明確だ。

「腕時計はプロダクトとしてすごく惹かれる部分があります。ディテールの詰め込み方ひとつとってもモノづくりのヒントを得られることが多いです。

メガネとも共通点が多くて、ミリ単位で表情が変わるからサイズ選びは妥協ができません」。

手首が細いことから小ぶりの時計を探していた今泉さんが辿り着いた答えが、ロレックスのヴィンテージウォッチだった。

「初めに買ったのが、定番中の定番であるサブマリーナー Ref.5513。コレを手に入れたことで視界が一気に広がって、僕のなかで時計を見るうえでのひとつの基準になっています」。

シンプルな3針が人気のサブマリーナー Ref.5513。ブラウンのNATO風ストラップに付け替えることで遊び心を加えている。

このサブマリーナーは製造期間が長かったことから年代ごとにディテールが異なるのだが、この個体は“メーターファースト”と呼ばれる稀少な文字盤を持つ1960年代後半に製造されたモデルである。

「40mm弱のケース径だから、現行モデルよりは小さく見えるかもしれませんが、僕にはまだまだ大きく感じられて……。この出合いをきっかけに小径モデルへの憧れがさらに強まりましたね」。

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33mm径のケースサイズに惹かれた「エア キング」

もっと小ぶりの時計が欲しい。その念願を叶えるために今泉さんが次に選んだ1本が、1980年代に製造されたエア キング Ref.5500。

エア キング Ref.5500の後期にあたるモデル。無駄な装飾が一切見当たらないストイックな顔立ちだ。

現行のメンズウォッチではまず見つからない33mm径のサイズ感がとても新鮮だったという。

「サイズ感はもちろん、ひと目惚れするくらい状態が良かったのが購入の決め手でした。

あまりにも気に入りすぎて、毎日のように着けていたら小さなキズがたくさんついてしまいましたが、これくらいは許容範囲かなと思って気にせず使い続けています」。

実用時計の絶対王者ロレックス自慢のオイスターケースの信頼性は心強い。

これで打ち止めになるかと思っていた今泉さんにさらなる出合いが待っていた。

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1983年製の「エクスプローラー」をヘビロテ中!

「ありがちなパターンなのかもしれませんが、ヴィンテージを調べていくうちに生まれ年の時計が気になり出して(笑)。そんな最中に巡り合ったのが、1983年製のエクスプローラー Ref.1016でした」。

今泉さんが所有するエクスプローラー Ref.1016。コンディションは抜群だ。

今泉さんが所有する3本のロレックスのうち、今最も着用する頻度が高いエクスプローラーの魅力について今泉さんはこう語る。

「エクスプローラーは本当によく使っています。主な理由はふたつあって、ひとつ目が、大き過ぎず小さ過ぎない36mm径のサイズ感です。これならシャツを着ても袖口がもたつくことがありません」。

実際にエクスプローラーを着用した様子。程良いボリューム感であることがよくわかる。

「もうひとつはエクスプローラーの特徴であるアラビアンインデックスを採用した文字盤です。3針のドレスウォッチにはないスポーツモデルならではの魅力があり、適度な主張がある。

ぶっちゃけ、なんでも合ってしまうから、この1本でほとんど話が済んでしまいます(笑)。それくらい使い勝手がいいんですよね」。

充実したウォッチライフを過ごす今泉さんだが、まだ理想のゴールには辿り着けていないらしい。

「前からパテック フィリップのイエローゴールドのドレスウォッチが気になっていて、少しずつ物色し始めています。

そこまでヴィンテージにこだわっているわけでもないんですが、今のカラトラバよりも小さなサイズが欲しいので少し前のモデルを狙っています」。

あくまでもファッションとして腕時計を楽しみたい。この考えについては、自身が手掛けるアヤメのアイウェアにも通じる部分があるという。

「身に着けたときのバランス。時計にしても、メガネにしても、僕のモノ選びの基準はそこありきだから、サイズにもこだわるんです。ファッションもカジュアル化が進んでいますが、そんな今だからこそ、ちょっと背筋が伸びるようなアイテムが気になっています」。

取材時の足元には、上品なブーツが。

そう語る今泉さんの足元には、クロケット&ジョーンズ屈指のロングセラーとして人気のチャートシーが。愛用するこのブーツのように、自分の理想にしっかりとハマる理想の腕時計を探す今泉さんの道程は、まだまだ続きそうである。

「腕“時”慢」とは……
腕時計好きが愛用する自慢の1本。なんで好きなの? いつ着けるの? 出会いはいつ? あなたの腕“時”慢なモノ語り、お願いします。上に戻る 

鳥居健次郎=写真 戸叶庸之=取材・文

# ロレックス# アヤメ# ヴィンテージウォッチ# 腕時計
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