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ワケがわからないほどメカメカしい面構えの腕時計に男が惹かれるワケ

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時計愛好家には技術者や科学者といった理系が多い。未知への旺盛な好奇心とともに、最先端の技術にも関心が高く、常に冷静かつ理性的に物事に対処する。

だが一方で、問題については独自の仮定と検証を繰り返し、自身が納得しなければ、同調圧力にも屈しない頑固さを併せ持つ。そんな男にとって名刺代わりになる7つの腕時計をご覧いただこう。


凝縮されたオリジナリティと技術力

HARRY WINSTON
ハリー・ウィンストン/HW アヴェニュー・デュアルタイム オートマティック

ザリウムケース、縦53.8×横35.8mm、自動巻き。255万円/ハリー・ウィンストン 0120-346-376 ベスト3万3000円、シャツ2万5000円/ともにジャンネット(トヨダトレーディング 03-5350-5567)

ハイジュエラーとして名高いハリー・ウィンストンは、ウォッチメイキングの分野においても高い技術とオリジナリティを発揮している。宇宙工学や高度医療分野で用いられる素材、ザリウムは軽量性や摩耗耐性、酸化耐性に優れ、チタンより硬く、アレルギー性も低い。ガンメタカラーからはインダストリアルな先進性が漂う。左右で異なる表情が同居するフェイスは、スケルトナイズされた右(3時位置)側では昼夜表示を備えたホームタイムを、左(9時位置)側では3つのスリットを赤い時針がリレー状に移動するローカルタイムを示すのだ。


“走る実験室”で磨かれたF1テクノロジーが結集

RICHARD MILLE
リシャール・ミル/RM 11-03 フライバック クロノグラフ マクラーレン

カーボンTPTケース、縦49.94×横44.5mm、自動巻き。2130万円[予価]/リシャールミルジャパン 03-5511-1555

マクラーレン・オートモーティブとのコラボレーション第1弾は、マクラーレンカラーであるオレンジを纏った究極のモデルだ。ベゼルとケースバックは、厚さ45ミクロン以下のシリカ繊維を45度ずつずらしながら積み重ねて特殊な機械で製造されたクオーツTPTを、カーボンTPTの層の間に挿入。そこから加熱と圧縮を加えて完成させたものだ。プッシャーはヘッドライト、ベゼルのチタンパーツは吸気ダクト、リュウズはホイールをイメージ。


3Dプリンターによりチタンケースの中空構造を実現

PANERAI
パネライ/ロ シェンツィアート ルミノール 1950 トゥールビヨン GMT チタニオ-47mm

チタンケース、47mm幅、手巻き。1572万円/オフィチーネ パネライ 0120-18-7110

ひと目でパネライとわかる個性的なケースの製作に、このたびは最新鋭の3Dプリンターを導入した。直接金属レーザー焼結方式と呼ばれ、粉末状のチタニウムを使用したファイバー光学レーザーにより3Dのオブジェクト層を形成する。

※上の画像はイメージです。

これにより、従来では成し得なかったケースの中空構造を実現。スチールに比べて約40%の軽量を誇るチタンのさらなる軽量化を実現したのだ。スケルトン文字盤にはトゥールビヨンと昼夜表示付きGMT、6日間のロングパワーリザーブを備える。


超音速の憧れをマットブラックに込めて

BELL & ROSS
ベル&ロス/BR-X1 カーボン・フォルジェ

カーボンフォルジェケース、縦45×横45mm、自動巻き。268万円/オールブルー 03-5977-7759

2005年の誕生以来、航空機のコクピット計器から着想を得たBR 01デザインはブランドのシンボルになってきた。新たにケースに採用した先進素材カーボンフォルジェは、カーボンファイバーと熱硬化性樹脂を金型で高温圧縮。軽量かつ耐久性に優れ、触感も優しい。モチーフになったのは、1947年に初めて音速の壁を越えた実験航空機ベルX-1。革新的なコンセプトは時計の概念を超える。世界限定250本。


前衛的な機構とビジュアルで時計の常識を覆す

HYT
HYT/H2.0

SSケース、51mm径、手巻き。1366万円/オールージュ 03-6452-8802

針による計時という常識を覆し、レトログラード式液体時表示と、赤い針のジャンプ式分表示を備えた怪作だ。原理は、香箱から脱進機を経た動力を下部のV字形に配したふいごに伝達し、そこに貯めたブルーと透明な液体をガラスの毛管に押し出し、その色の境界で時を表示するというもの。伝統的な時計技術と、NASAをはじめとする最先端宇宙工学や医療技術を融合させた。ドーム型サファイアクリスタルのケースは視覚でも先進性が楽しめ、現代アートを思わせるほど。世界限定25本。


最先端技術を用いた画期的なムーブメント

TAG HEUER
タグ・ホイヤー/モナコ V4 ファントム

カーボンケース、縦41×横41mm、自動巻き。511万円/タグ・ホイヤー 03-5635-7054

コンセプトは発表されながらも実現に時間がかかっていたベルト駆動の機械式ムーブメントを完成させたのが、時計業界に招聘された異能、ギィ・セモン氏だった。

表面に微小な刻みを入れたマイクロベルトは、最小部はなんと0.07mmで髪の毛1本分の細さに相当。巻き上げ機構も一般的な回転式ローターではなく、レール上を往復する線形振動錘とボールベアリングを搭載する。ケースとブリッジにはF1や宇宙開発分野でも使用されるカーボンマトリックスコンポジットを採用。


時計らしさはそのままに、よりスマートに

EPSON
エプソン/トゥルーム TR-MB8002

チタンケース、縦60.2×横48.6mm。28万円/トゥルーム 050-3155-8285

スマートウォッチの台頭に対する流れのひとつとして、時計ブランドではオーセンティックな時計らしさを損なわず、実用機能に絞り込む傾向が。エプソンの新作はソーラーGPS機能に加え、気圧・高度・方位センサーを装備する。さらに、付属するエクスパンドセンサーでは温度、紫外線、歩数、消費カロリーをセンサリングし、データを時計でアナログ表示。体温の影響を受けず、スマホも必要としない。


このデジタル全盛の時代に、古典的なアナログのアイテムに男が惹かれるのは意外に思うかもしれない。しかし、むしろ科学的な視点が時計を進化させてきたといっても過言ではない。天才時計師、ブラアム=ルイ・ブレゲは天文学にも精通した学究の徒だったいわれるし、現在、LVMHグループの研究開発部門のトップを務めるギィ・セモン氏は、大学で物理学とエンジニアリング科学の博士号を取得し、多くの開発プロジェクトに参加した異色の経歴を持つ。

理系オッサンを納得させる一本、それはつまり最高の腕時計といっても過言ではないのかもしれない。


星 武志(エストレジャス)=写真 石川英治(Table Rock. Studio)=スタイリング

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