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2021.03.12

ライフ

経営層人事の噂話をしたがる上司は20代から煙たがられる


「20代から好かれる上司・嫌われる上司」とは……

期末は人事異動の季節

3月や9月は多くの会社の半期末になっており、4月や10月の人事異動や昇進・昇格などが発表される季節でもあります。サラリーマンたるもの偉くなってナンボ、という考えがまだまだ残っていた我々のような世代にとっては、なんとなくそわそわする時期です。
自分自身の異動はもちろんのこと、次の社長はどうなるのかとか、どこの事業部のトップは誰になりそうだとか、自分の仕事の方向性に大きな影響を与えるポジションでなくとも、興味の対象として、ここかしこで噂話に登るものです。
特に中間管理職層は、経営幹部人事によって自分も影響を受けることもあり、より興味を持つことでしょう。
 

できる人はコントロールできないものには興味を持たない

しかし、組織で働く人にとって、自分よりも上位層の経営幹部の人事などは、コントロールできないものです。社会は民主主義ですが、会社は残念ながら民主主義ではありません。
こんなとき私は、昔プロ野球選手のイチローさんや松井さんが「自分にコントロールできないものにいくら関心を持っても仕方がない。自分がコントロールできることに集中する」と言っていたことを思い出します。
高業績を上げる人は、気にしてもどうしようもないことに精神的・身体的リソースを無駄に使わない。人の認知資源には限界があるわけですから、成果を上げることだけに集中すべきということです。
 

雑音をシャットアウトするから仕事に没頭できる

また、心理学者チクセントミハイの「フロー体験」理論というものがあります。
「フロー体験」とは、認知資源が100%今取り組んでいる対象へ注がれている没頭状態のことです。この「フロー体験」状態になると、ものすごい集中力と楽しい気持ちが生じ、結果、業績も上がるというわけです。
この状態になるためにはいくつか条件があるのですが、そこに「対象への自己統制感(つまり、コントロールできる感覚)」と「集中を妨げる雑音のシャットアウト」があります。
経営幹部人事の噂話などはコントロールもできない「雑音」ですから、そんなことに気を取られていては仕事に差し障るというわけです。


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