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2021.01.16

ライフ

作業療法士が32歳で未経験の飲食業界へ飛び込んだワケ、その接点とは?


「37.5歳の人生スナップ」とは…… 
2020年6月、東京・浅草初のどぶろくに特化したマイクロブルワリー「木花之醸造所」が酒造りを開始し、話題を呼んだ。
場所は、浅草駅と蔵前駅のちょうど中間あたり。江戸通りの路地裏で異彩を放つ、真っ黒な看板とガラス張りのエントランスが目印だ。
カフェダイナー「ALLWRIGHT -sake place-(オールライト)」
ゆるやかなスロープを下って店内に入ると、左側にタンクや甑(こしき)を備えた小さな醸造所があり、その奥に併設のカフェダイナー「ALLWRIGHT -sake place-(オールライト)」の空間が広がる。
カフェダイナー「ALLWRIGHT -sake place-(オールライト)」
カフェダイナーのほうは、幅の広い導線、十分なスペースを空けて配されたテーブルとソファなど、何もかもがゆったりとした造りで、ひと目で居心地の良い店だとわかる。
おいしいお酒と料理をひとしきり楽しみ、用を足しに向かった先には、これまた広いバリアフリー仕様のトイレ。
広いバリアフリー仕様のトイレ
それを見て初めてオールライトの特殊性に気づく人もいるだろう。この店は、空間全体がバリアフリー仕様になっている。
一見わからなけれど、よく見ればバリアフリー。そんな店が生まれた理由は共同オーナー、堀木慎太郎さんの異色の経歴にある。
彼が飲食業界に身を投じたのは32歳のとき。前職は作業療法士だった。


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