
サンダルを解禁するには、まだ少し早い気がする。そんな迷いを吹き飛ばすのが、トップスやボトムスの“重み”でバランスを取る、洒落者たちの賢い足算だ。
足元の軽さを、それ以外の要素でどう補完し、街の風景に馴染ませるのか。軽快さと品格を両立させた、最新のサンダル・スタイリングを紐解く。
【写真11点】「街で続出しているサンダルスタイル」の詳細を写真でチェック① 墨黒とアースカラーで重厚感を演出
カットソー=エスアンドワイ パンツ=メローピープル シューズ=レインボー バッグ=ワサビ 腕時計=ベンラス×ビームスプラス バングル=ノーブランド
▶︎原田さんのスナップをすべて見る原田光記さん(48歳)エスアンドワイの墨黒ロンTを主軸に、メローピープルのブラックパンツを合わせた、ストイックなモノトーン・スタイル。オーガニックや染色にこだわるトップスの深い色味が、サンダルスタイルの軽さを落ち着いたムードへと引き寄せている。
小物の色使いも冴え渡る。足元のレインボーサンダルとワサビ(WASABI)のバッグを、カーキ&ブラウンのトーンで統一。ブラック主体の装いに、自然の色彩が心地よい抑揚をもたらしている。

② サンダルを重厚に履きこなす折衷案
ジャケット=古着 Tシャツ=ユニクロ パンツ=エス シューズ=サンダルマンフォーエスピーシー リング=トムウッド リング2=カルティエ
▶︎松竹さんのスナップをすべて見る松竹倫明さん(46歳)古着のスカジャンが放つ独特の存在感を、端正なチャコールのスラックスで中和させた、極めて現代的な着こなし。上半身にボリュームを持たせることで、サンダルスタイルの弱点である「軽薄さ」を微塵も感じさせない手腕が光る。
サンダルのブランドはサンダルマン・フォー・エスピーシーの。職人の矜持を感じさせる重厚なフォルムが、スカジャンの力強いキャラクターに引けを取らない説得力を授ける。指先を飾るトムウッドやカルティエのリングが、武骨なストリート・ムードの中にラグジュアリーな旋律を添え、全体の完成度を一段上のステージへと引き上げている。

③ サンダルを品格へと昇華するミニマリズム
シャツ=ヴァンドリ パンツ=エス シューズ=サンダルマンフォーエスピーシー 腕時計=カシオ バングル=古着 バングル2=ノーブランド
▶︎岩谷さんのスナップをすべて見る岩谷一樹さん(46歳)ヴァンドリの開襟シャツを主軸に、エスのスラックスを同トーンで繋げた、静謐なブラックコーデ。全身を黒で統一しながらも、シャツの柔らかな質感とパンツの流麗なドレープが、装いに奥行きのある表情をもたらしている。
足元に据えたサンダルマンの重厚なブラックレザーが、リラックスした「開襟×サンダル」という組み合わせを、都会的な佇まいへと鮮明に引き締める。色数を絞ることで素材の良さを際立たせ、サンダルを端正な街着として完成させた、大人のための精緻な引き算の美学だ。
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