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2020.11.20

ライフ

スポーツの成功体験がビジネスで活きる、と語る上司は20代から敬遠される

スポーツの成功体験がビジネスで活きる、と語る上司は20代から敬遠される
「20代から好かれる上司・嫌われる上司」とは……

体育会系人材は今も高く評価されている

新卒採用でもキャリア採用でも、過去のスポーツ経験、特に大学での体育会などの経験を高く評価する会社は今でも多くあります。体育会系の学生のみに特化した人材紹介会社すらあるほどです。
なぜ体育会系を重視するのかについて経営者や人事担当者に理由を問うと、「目標に対する達成意欲」「スキルを身につけるために継続的に努力する力」「チームプレーにおけるリーダーシップや協調性」「体力があり、エネルギッシュ」「根性がある」などが返ってきます。
確かにこれらの能力はビジネスで活躍するために役立つように思えます。
 

体育会系人材に弱点はないのか

それで、上述のようにスポーツ経験のある人や体育会系人材は高く評価されるというわけですが、彼らは本当にどんな領域のビジネスにおいても万能なのでしょうか。
実際、どことは申し上げられないのですが、「うちは体育会系人材をあまり採用したくない」とおっしゃる会社も少なからずあります。
そもそも、いろいろな人がいるはずの体育会系人材を、十把一絡げに議論すること自体がナンセンスかもしれませんが、以下、あくまで傾向や確率論として、体育会系人材にも“落とし穴”がないのか、考えてみたいと思います。
 

能力は「領域固有」

まず、これはスポーツだけに限る話ではないのですが、能力には特定の領域にのみ通用する「領域固有性」というものがあるということです。
“好きなこと”については、あらゆる能力がフル回転しても、“好きではないこと”であれば能力が発揮されないというのはよくあることです。
小さい頃からサッカーが好きで、それひと筋でやってきた人が、サッカーで発揮された「継続的に努力できる能力」が、例えば不動産の営業をするのに、宅建の勉強をする際にも必ずしも発揮できるとは言えないでしょう。
特にスポーツは強制されて義務でやるものでなく、自発的にやるものです。どんな大変なものだったとしても「好きでやっていること」です。
好きなことを頑張るのは当たり前です。特に好きでもない義務的な業務も多いビジネスでも同じように能力を発揮できるかどうかはわかりません。


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