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厳格なルールの中での競争

次に、スポーツの特徴のひとつに、「厳格なルールの中で」勝敗を競うことがあります。何をすれば反則で、何はセーフなのか、どうすれば勝ち負けが決まるのかが明確です。
この「厳格なルールの中で」ということが、今のビジネス界にどこまで当てはまるでしょうか。
体育会系を好む会社の特徴をみると、金融業、不動産業、営業会社等々、成熟した産業や職種であり、「どう頑張れば勝てるのか」という勝つためのルールがあるところが多い。そこでは、確かにルールの中での努力が報われるでしょう。
ところが、ITなどの新しい分野では「どうすれば勝てるか」が日々変わります。ここではむしろルールブレイカー、ルールの中で勝負するのではなく、勝てるようにルールを変える人が好まれたりします。
ルールの中で一生懸命頑張っても、知らないうちにルールが変わっていてはなかなか報われません。
 

チームプレーを重んじる

多くのチームスポーツにおいては、当然ながらチームプレーが求められます。いくら上手なプレーヤーでも自分勝手なプレーではダメで、”for the team”の自己犠牲の精神、協調性が求められます。
チームプレーは監督やキャプテンのもとで行われ、基本的には指示に忠実であることが必要です。野球で送りバントの指示を無視してホームランを打とうとしたら、戦略はめちゃくちゃです。
ところが、権限移譲がなされ、最前線の人間が自己決定して行動するビジネス領域も最近ではどんどん増えています。一応の指示があっても、ひとたび現場に出れば、違うと思えば指示と異なる行動をせよとさえ言われるような会社もたくさんあります。
そういう“指示のない”場面では、指示やチームの方針に忠実であるということは、必ずしも強みとは言えないでしょう。


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