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2019.08.21

たべる

人気ラーメン店のシャーベットスープと絡める「冷やし中華」の話をしよう


暑い夏は、涼の“摂り方”次第でいくらでも快適になる。大人なら知っておきたい、夏場のクールダウングルメ。


「冷やし中華はじめました」。

貼り紙だけで夏を感じさせる、強烈なパンチラインである。ただし、実際に注文するかといえば必ずしもそうではない。しかし代々木には、決して無視すべきではない冷やし中華を出す店がある。

それが「麺恋処 いそじ」だ。



冷やし中華といえば、ちぢれ麺に千切りのハムやきゅうり、卵焼きといった定番の具が添えられ、酸味の利いた冷たい中華スープと絡めてズズズッ!と食すのが一般的。もちろん、そんなオーソドックスな冷やし中華も美味いのだが、「いそじ」のそれはルックスから味まで、ずいぶん“型破り”である。



麺はタピオカ粉が練り込まれた、もちもち食感のストレート中太麺。そこにラーメンでは定番の厚切りチャーシュー、煮玉子、メンマ、海苔が添えられ、さらにヤングコーンやトマト、キュウリ、大葉など、冷やし中華らしい爽やかな夏野菜たちもトッピングされている。

もっとも特徴的なのは、キンキンに冷えたジェル状のタレだ。こちらは魚介と豚骨のダブルスープで、「いそじ」の人気メニューであるつけ麺のタレをジェル状になるまで冷蔵庫で冷やしたもの。冷やし中華らしい酸味もあるものの、やはり出汁の濃厚な旨味が際立っている。



このキューブ型のシャーベットスープは、ジェル状スープをさらに冷やして固形化したものだ。ジェル状のタレは食べ進めるうちに麺の温度でスープ状になるが、そこにシャーベットスープを溶かすことで、最後までキンキンに冷えた状態で味わうことができる。

こだわりの麺、食べごたえ抜群の具の数々、創意工夫に溢れた個性的なスープ……ひと口食べ進めるごとに感じるその“本気”具合に、思わず頬が緩んでしまうこと必至だ。

人気店ゆえ行列に並ぶのもやむを得ないかもしれないが、完食後は驚くほど身体がクールダウンしていて、この落差がまた気持ちいい。冷やし中華としては珍しく、最後はスープ割りでホットに締められるのもうれしいポイントである。



「いそじ」の冷やし中華は夏季限定販売。看板メニューの中華そばやつけ麺もとても美味しいが、暑い時季はこの独特の冷やし中華を求めて遠方からやってくるファンも絶えない。

8月も後半。「冷やし中華おわりました」となる前に、ぜひお試しあれ。

 

[問い合わせ]
麺恋処 いそじ
期間:2019年9月21日(毎年お彼岸を目処に終了)

時間:11:30~20:30LO(土曜19:00LO)※日曜・祝日定休
住所:東京都渋谷区代々木1-14-5 
電話:03-3378-6555

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