度々、旅。 Vol.6
2019.08.15
LIFE STYLE

週末マカオで絶対後悔しない広東料理レストラン。絶品メニューとともに

週末マカオ●旅先(=非日常)で得るインプットは、男の日常のアウトプットに大きな影響を与える。1981年生まれ、一児の父、オーシャンズ世代ど真ん中のトラベルエディター伊澤慶一さんは、だから今日も旅に出る。連載「度々、旅。」の今回の目的地は、マカオ!

旅先で気になるのは、やっぱりグルメ。正直、美味しいものがない国には行きたくない。そんな欲求も、オーシャンズ世代ならばある意味当然。さてさて、マカオのグルメ事情はいかに?

まず予備知識として、マカオでポピュラーなのは「中国(広東)料理」「ポルトガル料理」、その両者を融合させた「マカオ料理」の3つ。食のバリエーションの豊かさもまたマカオの魅力ですが、今回はそのなかでもとりわけ進化が著しい「広東料理」に絞り、絶対に行って後悔しない名店を紹介したいと思います。

ザ・リッツカールトンマカオ「麗軒(ライヒン)」

まず一つ目に紹介するのは、ギャラクシー・マカオ内に入るザ・リッツカールトンマカオのメインレストラン「麗軒(ライヒン)」です。

では、いきましょう!まず一店目は、ギャラクシー・マカオ内に入るザ・リッツカールトンマカオのメインレストラン「麗軒(ライヒン)」です。51階に位置し、マカオにある広東料理レストランとしては、もっとも高層階に位置しています。賑わうギャラクシー・マカオの喧騒とは無縁。その静寂さと、あまりの素晴らしい景色に、まるで天国に来てしまったかのような感覚に……。

もちろんミシュランにも載っています。ひとつ星。
ゴージャスなダイニング。

中国、ポルトガル、マカオ、それぞれをイメージした壁紙を、うまくミックスさせたモダンチャイニーズな内装。そんな「麗軒」ですが、もちろん料理のほうもお墨付き。ミシュランガイドでひとつ星を獲得し、またマカオ航空の関西線ビジネスクラスの機内食をプロデュースするなど、マカオで不動の人気を誇る広東料理レストランなのです。

「イベリコ豚のチャーシュー(Barbecued Iberico Pork in Honey Sauce)」
舌の上でとろけていくチャーシュー。脂身たっぷりでコク満点。アラカルトの注文で268パタカ。

このお店のシグネチャー・メニューとして一番人気なのが「イベリコ豚のチャーシュー(Barbecued Iberico Pork in Honey Sauce)」。今まで食べてきたチャーシューがなんだったのかと思うくらい、香ばしくてジューシー。舌の上でとろけていく間、「この瞬間が少しでも長く続いてほしい!」と心の底から願っていました。マストオーダーの一品です。

「エビのポートワインソース、オーブン煮込み(Stewed Prawns with Port Wine Sauce in Casserole)」368パタカ
ぷりっぷりのエビが口の中で弾ける。香ばしさもタマラナイ。368パタカ。

こちらは「エビのポートワインソース、オーブン煮込み(Stewed Prawns with Port Wine Sauce in Casserole)」。食後酒で有名なポルトガルのポートワインを味付けに使ったシーフード。内装だけでなく、皿の上でもポルトガル文化と中華をうまく掛け合わせた一品。そんな粋なアイデアに感激しながらも、あまりの美味しさにぺろりと一瞬で平らげてしまいました。

アラカルトのメニューには載っていない裏メニュー。写真を見せれば出してくれるかも?

そして、〆の一品におすすめの「北海道産ホタテとアスパラガスのチャーハン(Fried Rice with Hokkaido Scallop and Asparagus in Black Truffle Sauce)」、横に添えてあるのは黒トリュフソーフです。実はこちら、アラカルトメニューには載ってない、隠しメニュー的存在。シグネチャーのイベリコ豚を超えて、いちばん印象に残ったメニューです。ぜひこの写真を見せ、「黑松露鮮貝炒絲苗」と注文してみてください。〆だけど、おかわりしたかった。

総料理長に就任してからまだわずか3カ月というジャッキーさん。これまでバンコクのマンダリン・オリエンタルやペニンシュラ、香港のペニンシュラなどでキャリアを積んできており、今後の「麗軒」がどう進化していくのか、非常に楽しみです!

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ミシュラン3つ星を獲得した「THE 8」

そして、もうひとつ紹介したいのが、マカオ半島側のグランド・リスボア内に入るレストラン「THE 8」。マカオで唯一、広東料理でミシュラン3つ星を獲得(ちなみにもう1カ所は同じグランド・リスボア内にある「Robuchon au Dôme」)。マカオでいちばん有名なレストランと言っても過言ではありません。

マカオ半島側のグランド・リスボア内に入るレストラン、「THE 8」。
胡弓の音色でも聴こえてきそうなインテリア。
マカオで唯一、中国料理でミシュラン3つ星を獲得(ちなみにもう1箇所は同じグランド・リスボア内にある「Robuchon au Dôme」)。
と思いきや、ホールのど真ん中にこのミラーボール。

そんな「The 8」、おすすめなのは当たり前でしょと思われるかもしれませんが、やはり素晴らしいものは素晴らしい。初めてマカオに行ったときは、「カジノで勝ったら行こう」くらいに思っていたのですが(現実は負けたので行けてませんでした……)、今回来てみて、これはマカオを訪れるすべての人に味わってほしい体験だと確信しました。

「チャーシューバン(Crispy Barbecued Pork Buns with Preserved Vegetables)」72パタカ。
ハリネズミの形をした点心「チャーシューバン」は72パタカ。中にはとろとろのチャーシューが。

そんなThe 8の人気メニューを紹介しましょう。こちらはDim Sum(点心)メニューからいちばん人気の「チャーシューバン(Crispy Barbecued Pork Buns with Preserved Vegetables)」。「こんなの食べられるはずがない!」と思わず声を上げてしまう、ハリネズミの姿をしたかわいらしい点心。実際にひと口食べると、中からとろけ出る甘味のチャーシューが口内に広がり、2〜3口でフィニッシュ。ちなみに目の部分は黒ごまを使用する精細な仕事ぶりです。

エビの蒸し餃子(Steamed Dumplings with Cristal Blue Shrimps in Goldfish Shape)」84パタカと、「カニ肉とカレーソースのタルト(Baked Tartelettes filled with Crabmeat in Curry Sauce)」66パタカ。
「エビの蒸し餃子」は84パタカ、「カニ肉とカレーソースのタルト」は66パタカ。

こちらの点心は「エビの蒸し餃子(Steamed Dumplings with Cristal Blue Shrimps in Goldfish Shape)」「カニ肉とカレーソースのタルト(Baked Tartelettes filled with Crabmeat in Curry Sauce)」。香港やマカオでは、インスタ映えが流行る前から、こうしたアニマル点心が人気で「The 8」でも2007年のオープン当初からこちらのメニューを提供していたそう。ひとたび口にすれば(見た目の繊細さでも一目瞭然ですが)、単に流行を追って生まれただけのメニューでないことがわかります。

「クリスピー・ビーフ 自家製クリームソース添え(Crispy Beef with Homemade Cream Sauce)」480パタカ
奥に店名にもなっている「8」が。縁起の良さも感じます。「クリスピー・ビーフ 自家製クリームソース添え」は480パタカ。かなり美味!

「クリスピー・ビーフ 自家製クリームソース添え(Crispy Beef with Homemade Cream Sauce)」は、数字の「8」に見立てたクリスピーが添えられた縁起のいい一品。牛肉にクリームソースなんてと思いましたが、これが完全に想像を超える相性の良さ。素材の良さや盛り付けのアイデアもさることながら、味覚の意外性も絶妙です。

サーファーも好きそうなインヤンデザインのプリン。60パタカ。

デザートのおすすめは「黒ごまと白ごまのプリンとアイスクリーム(Black and White Sesame Pudding with Sesame Ice-cream)」。こちらは風水の「陰と陽」を表す陰陽太極図を、黒と白のごまでデザイン。風水を大事にするマカオの人々が泣いて喜ぶデザートです。実際に味も繊細で、僕も泣く泣くこのデザートで「The 8」を〆ました。

クアラルンプールのシェラントン・インペリアルや、香港のマンダリン・オリエンタルなど世界の一流ホテルで腕を磨き、2015年から「The 8」でエグゼクティブ・シェフを務めているジョセフさん。ホテルレストランでのキャリアは既に50年以上というから驚きです。芸術作品ともいえる料理を、ごちそうさまでした!

 

実はマカオ、こちらのレストランだけでなく、美味しい店がたくさんあり、1日3食じゃ足りないくらいグルメ三昧な週末を過ごしてきました。人気レストランは数週間前から予約でいっぱい、ということもザラなので、週末マカオに出かける際は、毎食どこに食べにいくかしっかり計画することをオススメします。

以上、3回に渡ってお届けしてきた週末マカオの過ごし方。マカオでホテル、アート、グルメとは意外かもしれませんが、どれも想像を超えるクオリティの高さ。事前に期待していた以上の感動を得られるというのは「いい旅」の証拠です。

週末を使って行けてしまうマカオは、忙しいオーシャンズ世代の息抜き先としては最高の旅先といえるでしょう!

 

伊澤慶一●1981年生まれ、子持ち。出版社勤務時代には『地球の歩き方』を始め、NY、LA、パリ、ベルリン、モロッコなど世界中のガイドブックを制作。

伊澤慶一●1981年生まれ、一児の父。出版社勤務時代には『地球の歩き方』を始め、NY、LA、パリ、ベルリン、モロッコなど世界中のガイドブックを制作。60カ国以上の渡航歴を持つが、いちばんのお気に入りはハワイ。

 

マカオ政府観光局=取材協力

※本文中に出てくるマカオの通貨は、1パタカ=13.21円を目安(2019年8月6日現在)

# マカオ# 広東料理
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