度々、旅。 Vol.4
2019.08.14
LIFE STYLE

週末マカオで心までラグジュアリーになれる傑作アート・ベスト9

週末マカオ●旅先(=非日常)で得るインプットは、男の日常のアウトプットに大きな影響を与える。1981年生まれ、一児の父、オーシャンズ世代ど真ん中のトラベルエディター伊澤慶一さんは、だから今日も旅に出る。連載「度々、旅。」の今回の目的地は、マカオ!

今回の「週末マカオ」旅の拠点に選んだホテル「モーフィアス」。そのロビーには、日本人アーティスト空山基の作品『セクシーロボット』がひときわの輝きを放っていました。

ホテル「モーフィアス」のロビーには、日本人デザイナー空山基のアート作品「セクシーロボット」が。
ホテル「モーフィアス」のロビーには、日本人デザイナー空山基のアート作品「セクシーロボット」が。

実はマカオではホテルのパブリックスペースに、こうしたアート作品が置かれることは珍しいことではありません。

「MGMマカオ」のロビーに展示された、サルバドール・ダリの彫刻。

例えば2007年開業の「MGMマカオ」には、スペイン出身の画家サルバドール・ダリの彫刻や、アメリカ・ワシントン州出身のガラス彫刻家デイル・チフリーの作品が飾られており、また「グランド・リスボア」では、オーナーであり“カジノ王”として知られるスタンレー・ホー氏の金銀、水晶などの貴重なコレクションが惜しげもなく披露されています。

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「アート・マカオ」で心もラグジュアリーに

もともとアート展示に積極的なマカオですが、2019年、さらに大規模なアートフェスティバルが開催されることになりました。それが「アート・マカオ」です。

もともとアート展示に積極的なマカオですが、2019年、さらに大規模なアートフェスティバルが開催されることになりました。それが「アート・マカオ」です。会期は2019年6月〜10月、マカオ政府文化局とIR(統合型リゾート)運営企業6社によるビッグプロジェクトで、「街全体が美術館」をコンセプトに、ショッピングモールやホテル、博物館や庭園など、観光客も立ち寄りやすいスポットに、貴重なアートが展示されているのです。

KAWSの作品『Good Intentions』
ここにもKAWS発見!

モーフィアスもこの「アート・マカオ」のプロジェクトに参加しており、23階にあるギャラリースペースにて、先日静岡県のキャンプ場ふもとっぱらで期間限定アートイベントを開催したアーティスト、KAWS(カウズ)の作品『Good Intentions』を公開しています。高さ約6m、目がバツ印のお馴染みキャラが子供と寄り添った作品です。

パリ出身のコンセプチュアル・アーティスト、ダニエル・ビュレンの作品『Exploded Hut』。
ダニエル・ビュレンの、光を使った幻想的な世界。

またKAWS作品の横に並ぶのは、パリ出身のコンセプチュアル・アーティスト、ダニエル・ビュレンの作品『Exploded Hut』。日本でも数多く作品が展示されていますが、最近ではギンザ シックスがオープン1周年を迎えた際、草間彌生の南瓜に変わって、このダニエル・ビュレンの赤と青のストライプを用いたフラッグの作品が公開されたことでも話題になりました。

オーストリア出身のアーティスト、アーウィン・ワームの『Fat Convertible』が展示。
FATなコンバーチブルとはタイトルもユニーク。

またモーフィアスを含んだ「IR(統合型リゾート)シティ・オブ・ドリームズ」のショッピングモール内には、オーストリア出身のアーティスト、アーウィン・ワームの『Fat Convertible』が展示されています。

実は、3年前にアントワープのミデルハイム博物館で初めて彼の作品を見てから、ひそかに注目してきたアーティストのひとりだったのですが、まさかマカオで再会するとは! ちなみに日本では、青森県の十和田市現代美術館で彼の作品が見ることができます。

異色なアートとして興味深かったのは、ウィン・パレスで展示しているレフィク・アナドルの「Melting Memories」。
脳波をアートに。こちらは「ウィン・パレス」にあるレフィク・アナドルの『Melting Memories』。

異色なアートとして興味深かったのは、「ウィン・パレス」で展示しているレフィク・アナドルの『Melting Memories』。目には見えない、脳波のゆらめきをアート化したデジタルアート。コンピューターグラフィックスやプログラミングなどを駆使したメディアアートと呼ばれるカテゴリーで今、最も注目されている一人で、アート・マカオが幅広く芸術にアプローチしたフェスティバルであることの証左といえるでしょう。

ウィン・マカオではロバート・インディアナの有名すぎる作品『The American LOVE』が飾られている。
お馴染みの「LOVE」モチーフはトリコロールカラーで。
ギャラクシー・マカオでは、モナコ公国の公妃グレース・ケリーが生前に着ていたドレスや衣装などを展示した『GRACE KELLY: From Hollywood to Monaco』が開催。
グレース・ケリーが生前に着ていたドレスまで見られるアート・マカオ。

その他、「ウィン・マカオ」ではロバート・インディアナの有名すぎる作品『The American LOVE』が飾られていたり(まあこれは西新宿でも見られますが)、「ギャラクシー・マカオ」では、モナコ公国の公妃グレース・ケリーが生前に着ていたドレスや衣装などを展示した『GRACE KELLY: From Hollywood to Monaco』が開催されていたりと、街をあげてのアートプロジェクトが開催中。アート・マカオの作品は、一部はホテルの宿泊者のみ可能となりますが、観覧はすべて無料です。

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世界遺産にできたハンモック。これも立派なアートである

最後に、マカオならではの作品をもうひとつ紹介しましょう。

実はマカオは街全体が「マカオ歴史市街地区」として世界遺産に登録されており、その中には22の歴史的建造物と8カ所の広場が含まれるのですが、そのうちのひとつ「モンテの砦」にも作品が展示されています。世界遺産のなか、しかもマカオ市内を一望できる展望台にあるのは、João ÓとRita Machadoによる竹を使ったアート作品『Sanctuary』。こちらのインスタレーション、吊り下げられたハンモックに誰でも寝そべることができ、多くのマカオ市民がアートと触れ合う、チルな空間になっていました。

これまで世界中を旅してきたけれど、世界遺産という特別な空間に、誰もが楽しめる体験型アートが設置されているのは初体験でした。

以上、想像以上に豪華で、しかも注目のアーティスト作品と巡り会えるアート・マカオ。アートというとちょっと身構えてしまいますが、どれも街に溶け込んでいるので、普通に観光しながら触れ合えるのが魅力です。

あー、そろそろお腹が空いてきた。ってことで、次回はマカオのグルメについて紹介します!

 

伊澤慶一●1981年生まれ、子持ち。出版社勤務時代には『地球の歩き方』を始め、NY、LA、パリ、ベルリン、モロッコなど世界中のガイドブックを制作。

伊澤慶一●1981年生まれ、一児の父。出版社勤務時代には『地球の歩き方』を始め、NY、LA、パリ、ベルリン、モロッコなど世界中のガイドブックを制作。60カ国以上の渡航歴を持つが、いちばんのお気に入りはハワイ。

 

マカオ政府観光局=取材協力

# アート# マカオ
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