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2019.05.12

たべる

ユースケ部長が銀座の「世界三大小籠包」で涙した知られざる理由

「部長びんびん“着回し”裏話」●俳優の平山祐介さんが商社勤務の“ユースケ部長”に扮し、ドラマチックなファッションストーリーを展開する「部長びんびん“着回し”物語」。ここでは、本誌では描かれなかった3つの裏話をお届け。2つ目は、彼がDay16で向かった“あの中華料理店”について。
誰にも青春の味というものがある。ユースケにとってそれは「ジョーズ シャンハイ ニューヨーク」の小籠包だ。
学生時代、ユースケはニューヨークの大学に留学していた。当時は貧乏学生で、毎日パンとチーズでなんとか飢えをしのいでいた。外食などもってのほかだったが、ある日タナボタが……。ボンボン同級生の落第の危機を救ったことで、ゴハンのごちそうにあずかったのだ。
ユースケがリクエストした店はジョーズ シャンハイ ニューヨーク。「行列嫌いなニューヨーカーがこの店だけは1時間並ぶ」という同店は、ニューヨーク・タイムズやミシュランガイドが絶賛する本格中国料理店である。

衝撃を受けたのは、世界三大小籠包に数えられる「ジョーズ特製 蟹肉入り小籠包」。その肉汁の濃厚な旨さに、ユースケは『新婚さんいらっしゃい』の桂文枝師匠よろしく椅子から転げ落ちた。その後一週間ほど、小籠包を思い出すたびに口が唾液でいっぱいになったほどだ。
結局、留学中に再訪はかなわなかったが、ユースケは「いつかもう一度」と心に決めていた。それから約20年後、ふとしたきっかけで銀座にも支店があることを知ったのだ。

早速、ユースケは妻と二人の子供を連れて、ジョーズ シャンハイ ニューヨーク 銀座店を訪れた。「ジョーズ名物!四川よだれ鶏(1780円)をつまみに青島ビール(810円)を飲みながら、ジョーズ特製 蟹肉入り小籠包(1050円)を待つ。しばらくすると、笑顔を浮かべたウエイターが、湯気が立ち上る籠を持ってテーブルにやってきた。


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