2019.01.26
LIFE STYLE

冬こそラウンドして上手くなる。ゴルフ好きが目指すは宮崎だ 【前編】

プロセッティングの「フェニックスカントリークラブ」でプレー!

オーシャンズゴルフ部のみなさん、明けましておめでとうございます(遅め)。平成最後の冬となった本年、ゴルフの目標&展望はどんな感じだろうか。

今年は常に90台で!というアベレージゴルファーから片手シングルを目指す上級者までそれぞれの目標をお持ちだと思うが、この時季、ラウンドはちょっとお休みというのは共通しているかもしれない。

「ゴルフ場って冬はクローズするところが多いし」「冬枯れの芝はさびしいし」「そもそも寒すぎて関節痛めるし」……うーんそれ言い訳かな?とは言わないでおこう。リクツはわかった。暖かければいいのだね? 芝が青ければいいのだね?

はいドーン!

2018年11月に開催された「ダンロップフェニックストーナメント」での松山英樹。
2018年11月に開催された「ダンロップフェニックストーナメント」での松山英樹。

このコース、ハワイでもオーストラリアでもない。正真正銘、日本のゴルフコース。宮崎県が誇る名門コース、フェニックス・シーガイア・ リゾートの「フェニックスカントリークラブ」である。

もちろんその名を聞いたことがある人も多いだろう。ここで毎年11月に開催される「ダンロップフェニックストーナメント」は、1974年から実に45年間続く歴史ある大会。プロゴルファーからの評価もきわめて高い。

さてそもそもなぜ冬のラウンドを、それも宮崎をおすすめするのか? それにはこんな理由がある。

①“ゴルフのカン”を鈍らせない。
②気候が温暖で無理なく身体を動かすことができる。
③海外に比べ行程も費用も手軽。

そう、冬の間も継続してラウンドすれば、必ずやあなたのゴルフはレベルアップするはず。「フェニックスカントリークラブ」の魅力、そしてコースのある「フェニックス・シーガイア・リゾート」の魅力を知れば、あなたの冬のゴルフライフは大きく変わるに違いない!


イメトレ重要。トッププロたちのプレーを観戦

さっそくコースでプレーを!とはやる気持ちはわかる。わかるが、何せ「フェニックスカントリークラブ」は国内屈指の名門コース。ましてやさほど練習熱心ではないゴルファーが丸腰で向かっても返り討ちに遭うのは必至である。

2018年11月18日、第45回「ダンロップフェニックストーナメント」の最終日を観戦する機会を得た。実際の練習に加えてイメトレも重要。そう、トッププロのプレーを間近に見て、いいイメージでラウンドに臨もうというわけだ。

清々しい天気のなか、いざ「フェニックスカントリークラブ」へ。大会は「高千穂」の9ホールをアウトコースに、「住吉」の9ホールをインコースとして使用する。ここで国内外84名のトッププロたちが戦うのだ。

昨年全米オープン連覇、全米プロ優勝と乗りに乗っているブルックス・ケプカも出場。ちなみにケプカは宮崎牛の大ファンだ。昼はクラブハウスの「宮崎牛の牛丼」(特別に卵抜き)を、夜はフェニックス・シーガイア・ リゾートのフラッグシップホテル「シェラトン・グランデ・ オーシャンリゾート」内の「ふかみ」 で宮崎牛の鉄板焼きを存分に味わうのだとか。

そのケプカを発見!

2018-19年度の米国男子賞金ランキング1位、ブルックス・ケプカ。結果は9アンダーの12位だった。
2018-19年度の米国男子賞金ランキング1位、ブルックス・ケプカ。結果は9アンダーの12位だった。

宮崎牛のおかげだろうか、スイングが実にパワフルだ。そのほか松山英樹、石川遼と有名どころを拝んでおく。

米ツアーを主戦場としている松山英樹。
米ツアーを主戦場としている松山英樹。連日大ギャラリーに囲まれていたが残念ながら結果は44位タイ。飛ばすうえに小技がメチャウマ。
最終日は4アンダーと調子を上げたが、24位タイに終わった石川遼。
最終日は4アンダーと調子を上げたが、24位タイに終わった石川遼。清々しくて華のある選手でした。さすがに。

最終日だったので、優勝争いが予想される最終12組とその前11組、さらにその前の10組を中心に観戦を続ける。

最終組の若手プロ堀川未来夢、ベテランのブレンダン・ジョーンズがスコアをじりじりと伸ばし、この2人の勝負になりそうだった。

しかし、この日のベストスコアとなる8アンダーの63をマークした10組の市原弘大が、通算15アンダーの首位タイで先にホールアウト。そして最終組首位タイだった堀川が、18番ホールでパーパットを外しボギー。この瞬間、市原の優勝が決定したのであった。劇的な幕切れ。

ツアー通算2勝目をビッグタイトルで飾った市原弘大。
ツアー通算2勝目をビッグタイトルで飾った市原弘大。「まさか勝てるとは思っていなかった」とコメント。おめでとう!

市原はプロ17年目の昨年6月、「日本ツアー選手権森ビル杯」で悲願のツアー初優勝を遂げた苦労人だ。ギャラリーからはもちろん、同じトーナメントを戦ったプロたちからも温かい祝福を受けていたのが印象的だった。

宮崎県知事賞はもちろん宮崎牛だ!

ちなみに会場内には宮崎のグルメが集う「DPTマルシェ」(市場の意味)が並び、 宮崎牛のステーキ丼や宮崎地鶏の焼き鳥など、 地元ならではの味を楽しむことができる。 大会で使用していない日南コースの美しい緑のフェアウェイにも、 多彩な屋台やキッズコーナーなどが展開。 また渡辺司プロの解説付きパブリックビューイングが行われるなど 、ギャラリーにフレンドリーな大会となっているのだ。

地元のグルメが楽しめる「DTPマルシェ」。
自然豊かな宮崎で育った地鶏の焼き鳥。
美しいフェアウェイにビニールソファが並ぶ。渡辺司プロの解説付きパブリックビューイングも。

プロゴルファー、それもトッププロたちのプレーを間近に見た感想は圧巻のひと言。もちろんプロとてミスはするが、何しろスイングスピードが全然違う。実際に観戦しないと、男子プロが打つボールの本当の凄みはわからないと思う。

そしてどの選手もおしなべてグリーン周りが巧い。ラフに埋まったアプローチやアゴの高いバンカーからのリカバリーショットの巧さたるや……。「なんでそんなに簡単に打てるんだ!」と嘆息しきりであった。ともかく最上級のイメージトレーニングは終わった。あとは良いイメージのまま、このコースを楽しむだけである。

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非情のセッティング

さて今回のラウンドのコースセッティングは、大会終了直後ということもあり「 ダンロップフェニックストーナメント」のセッティングに限りなく近いものである。つまり、プロたちが戦ったコースとほぼ同様のセッティングでプレーするのだ。

ラフの長さ、ピン位置、グリーンの硬さ。果たして我々が通常ラウンドするセッティングとどれほど違うのか。怖さと期待が入り混じるスタートである。

「住吉」コースの1番は左の松林が深いパー5、468ヤード。フェアウェイ右サイドが狙い目だ。

パカーン。

なんとパーティ全員がフェアウェイキープのグッドショット。これぞトーナメント観戦の効能かと、幸先良いスタートを切ったのだが……。

結論から言えば、やはり名門は甘くなかった。

手入れの行き届いた美しい黒松林でセパレートされた各ホール。絨毯のような極上のフェアウェイ。ティグラウンドから見るとほとんどのホールは見通し良く、プレッシャーを感じることは少ないだろう。

しかしながら、きわめて巧妙な設計なのである。フェアウェイに点在する松が思いがけないスタイミー(障害物)となる。サイドバンカーは少ないがグリーン周りのガードバンカーが深い。そもそも両サイドの松林は一度入れてしまうとほとんどは「出すだけ」という密度だ。

広く深いガードバンカー。圧倒的なプレッシャーだ。

とはいえグリーンまでは、ミスをしなければ大きくスコアを崩すことはないかもしれない。それは逆に言えば、問題はグリーンのセッティングということ。まず、ピン位置がいやらしい。グリーン最奥だったり、下り傾斜の途中だったり、バンカーの近くだったり。まさにトーナメント仕様。

さらにグリーンの速さたるや。少々強めのパッティングでカップを外せば、たちまち2メートル、3メートルのオーバーである。また芝目も難しい。切れるように見えて切れない。切れないように見えて切れる。パットの感覚が失われていくようで脂汗がにじむ。いやもちろん、通常セッティングならここまでシビアではないだろうが……。

読めない、寄らない。“刈高3ミリ”の厳しいグリーン。

同行パーティは片手シングルからアベレージ100までというまちまちの実力であったが、いずれも前半9ホール終了時点で「いつもより5打は多く叩いている」との共通見解。非情なりトーナメントセッティング。いい感じにやられてクラブハウスでいったん昼食である。

「フェニックスカントリークラブ」を訪れた際には絶対に食べていただきたいのが「宮崎牛の牛丼」だ。それがこちら。

ケプカが大会期間中毎日オーダーした「宮崎牛の牛丼」。この”卵抜き”が「ケプカ丼」とも呼ばれている。
ケプカが大会期間中毎日オーダーした「宮崎牛の牛丼」。この“卵抜き”が「ケプカ丼」とも呼ばれている。

先にも触れたが、ブルックス・ケプカお気に入りの牛丼である。昨年度米ツアー賞金王のお気に入りである。うまいに決まっているのである。

利尻昆布、いりこ、サバ節でとった濃厚なダシに九州独特の甘めのしょう油を合わせた特製のつゆで個性を発揮。これが宮崎牛バラ肉の旨味を受け止めて増幅させる要因と思われる。ふわっと仕上げた卵とじ仕様も最高だ(ケプカは卵抜きだが)。

昼食を終えたら、後半のスタートまでは伝統あるクラブハウス内を見て回ってほしい。

セベ・バレステロス、トム・ワトソンから松山英樹まで、歴代チャンピオンのポートレートは圧巻。

古き佳き英国調をイメージした重厚な空間。「チャンピオンズ・メモリアルコーナー」には、1974年の第1回大会から現在までの「ダンフロップフェニックストーナメント」王者たちのポートレートと、寄贈されたゴルフクラブが並ぶ。

タイガー・ウッズや尾崎将司ら名プレーヤーたちのブロンズ製の手形も展示。触ってもOK!

「ゴルファーたるものプレーのみならずゴルフの歴史も勉強すべき」と言ったのは稀代のゴルフエッセイスト、故・夏坂 健である。メモをとる必要はないと思うが、往年のプレーヤーたちの輝かしい姿は必見。このコースが培って来た歴史に思いを馳せていただきたい。


ゴルフに臨む気持ちもレベルアップ

さて後半である。プレーに対する意欲が失われたわけではないが、美味い食事をとりコースの伝統に触れると、スコアに一喜一憂するのは「どうも違う」と感じ始めた。汲々とプレーするのではなく、今のゴルフをゆったりと楽しみたい。そんな気持ちになったのである。

池越えのショートホール。スコアにとらわれず改めて景色を眺めれば、しみじみとその美しさを味わうことができるはず。
後半も難しかった。だが「ゴルフをする喜び」を感じながらプレーすることができた。

「冬こそラウンドして上手くなる!」と冒頭に書いた。確かに通年プレーすればレベルアップが望めるに違いない。だが、単にゴルフの腕前を上げるためだけにこのコースを訪れるのは少々もったいない。

美しい自然のなかでゴルフという偉大な“遊び”を楽しむ。スキルアップに加え、ゴルフそのものに対する考え方も、もう一段階レベルアップさせてくれるコース。それが「フェニックスカントリークラブ」であったのだ。

[施設概要]
フェニックスカントリークラブ

電話番号:0985-21-1301
住所:宮崎県宮崎市塩路浜山3083
https://golf.seagaia.co.jp

【次回は……】
「ゴルフ旅に打ってつけな「フェニックス・シーガイア・ リゾート」の魅力」へ続く


小林孝至=撮影 加瀬友重=取材・文

# ゴルフ# フェニックス・シーガイア・ リゾート# フェニックスカントリークラブ# 宮崎県
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