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2018.12.15

たべる

ナチュラルワインは餃子で美味くなる!? オススメは赤でも白でもないって何!?

人のモノサシではなく、自分たちの価値観で、よりリアルに、格好よく。ファッションにおける「ストリート」の根幹にあるこんなマインドが、何かと小難しい(気がする)ワインの世界でも拡大中。それがナチュラルワインである。
しがらみ不要、無用なルールは御免蒙る。とびきり美味い一杯を追求するストリートマインド全開なナチュラルワインは、オーシャンズ世代にこそ相応しい!
前回、ワインバー「ソルト アンド プラム」の美人店主に教わった、“ナチュラルワイン×料理”の底知れぬ可能性。ナチュラルワインは、従来のワイン以上に味のバリエーションが豊かで、それゆえに料理とのペアリングの幅まで広がるのである。
ということで、面白いペアリングを提案しているショップの調査を開始。第1弾は、東京・三軒茶屋にある餃子屋さん「ギョーザ シャック」とナチュラルワインの相関関係を見る。
ギョーザ シャックの餃子は皮も自家製。赤ワインを使ったソースも選べるので、お試しあれ。
餃子と言えば、ビールやハイボールでシュワッ!とキメたいところだが、よくよく考えてみれば、肉料理にワインが合うのだから、“餃子×ワイン”が合わない道理もない。
この掛け合わせに絶対的な自信を持つ「ギョーザ シャック」は、ワインだけではなく料理もナチュラル(=化学調味料不使用)というこだわりっぷりだ。店長の大塚武史さんに話をうかがった。

赤? 白? 餃子にあうナチュラルワインはそのどちらでもなく……

ソムリエ厳選のナチュラルワインはチリやイタリア、スペインからお取り寄せ。
「ギョーザ シャックではナチュラルやオーガニックワインを常時13〜15種類ほど置いていますが、餃子に合わせるならロゼを推しています。赤ワインに多く含まれるタンニンは肉の旨味を凝縮させ、口の中にとどめます。白ワインは油を流し、スッキリさせる効果がある。ロゼはその2つのいいとこ取りなんですね」(大塚さん 以下カッコ内はすべて)。
なんと、これは盲点! ワインと言えば白か赤が基本で、ロゼは登板回数が少ない変わり種、という認識の人も少なくないと思うが、まさか餃子に合うとは……。
「餃子には絶対ビール!だと思っている人が多いと思いますが、意外と相性がいいのでお客さんの反応もいいですよ」。ギョーザ シャックの餃子には、味に“パンチ力”を与えるニラとニンニクが使われていないので、なおさらワインに馴染みやすいのだろう。

徹底的なまでに「ナチュラル」にこだわるワケ

外観も店内もNYで流行中の“SHACK=山小屋”スタイル。俺たち好みの“ストリート”な装いだ。
冒頭で触れたとおり、ギョーザ シャックの餃子はすべて化学調味料不使用。そこには浅からぬこだわりがあった。
「背景には、病気になったオーナーの父親が食事療法で改善したという経緯があります。それをキッカケにオーナーは『食』の意味を見直し、“食べて元気になってもらう”をコンセプトに掲げています」。
さらに「餃子に使用する野菜や豚・ラム肉は、提携している山形の農場から取り寄せているもので、うちで出す料理は完全無化調。それに合わせるカタチで、お出しするワインもナチュラルやオーガニックにこだわっています」と話す。
「ギョーザ シャック」を展開する和音人(わいんびと)は三軒茶屋で餃子のほかに、山形料理、イタリア料理、焼き鳥屋、魚介料理屋の4店舗を経営している。最近ではワインの製造にまで手を広げ、山形でワイナリーを誕生させたとか。
“和音人ラベル”のナチュラルワインがお店に並ぶ日が楽しみだ。
 
[店舗詳細]
ギョーザ シャック
住所:東京都世田谷区三軒茶屋2-13-10
電話:03-6805-4665
営業:17:00〜25:00LO(日曜、祝日は23:00LO)
ぎぎまき=取材・文


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