左脳を刺激する! オッサンIT化計画 Vol.49
2018.10.16
LIFE STYLE

正直ナメてた温度の違い! ワインの「飲みごろ」を教えるニクイヤツ

オッサンの秘密兵器! 37.5歳に贈るハイパー・ガジェットVol.26

日々登場する最新ガジェット。かつて夢見たような機能が満載の製品があちこちで産声を上げている。ただメカ好きのオッサンといえど、昭和世代。なかなか対応しきれないのが事実……。そこで最近登場したハイパーな機能とともにオッサン向けの使い方をレクチャー。さあ、魅惑のテクノロジーの世界へご案内!

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毎年11月の第三木曜が解禁日(2018年は11月15日)となるボジョレーヌーボー。往時ほどの盛り上がりはないものの、この時期になれば、やはりワインを飲みたくなる諸兄も多いはず。

そんな季節を前に紹介したいのが、デジタルの力でワインの美味しさを引き出す、ユニークなガジェット「Kelvin」(税込6500円、ケルビン)だ。ボジョレーはもちろん、さまざまなワインに対応しており、1000円前後の格安品でも大きな効果を得られるという。その実力をレポートしよう。

コンビニの格安ワインにだって、飲み頃はあるのだ!

いまや日本人にとっても、かなり馴染み深い酒となった感のあるワイン。コンビニでも、季節によっては程ほどなグレードの銘柄が並ぶし、テーブルワインなら500円弱の商品も当たり前になっている。

かしこまらず、気軽にワインを楽しめる時代になったのはうれしいことだが、そのぶん、ワインの“美味しさ”を楽しむ感覚が薄れてしまっているのも事実。格安ワインだからといって、適当な飲み方をしていては、本来の味わいを損なってしまうのは言うまでもないことなのだが……。

ワインの味を引き出す“正しい”飲み方を意識するのって、かなり面倒なもの。場合によっては、気軽に楽しめるという、格安ワインの魅力を損なう結果にもなりかねない。そこでオススメしたいのが、面倒な手順いらずで、どんなワインでも、その美味しさが引き出せる「ケルビン」である。

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ブドウの産地、品種で異なるワインの“適温”をデジタル管理

ケルビンは、ワインの温度を計測し、その“飲みごろ”を教えてくれる、シンプルなIoTガジェットだ。ワインの美味しさを引き出すポイントの中でも、特に重要とされているのが「温度」。保管時の温度管理はもちろん、飲んだときにもっとも“美味しい”と感じられる温度も、用いられているブドウの種類や産地によって異なるのだという。

使い方はとても簡単。専用アプリをインストールしたスマートフォンとBluetooth接続し、本体の電源を入れたらワインに装着。

装着したワインのラベルに書かれている産地やブドウの品種といった情報を参照し、該当する項目を検索&選択すれば、自動的に温度の計測がスタートする。

詳細な情報がわからない場合は「ライトボディの赤」というような、大まかな指定をすることも可能だ。

「赤ワインは常温で飲む」の常識が覆される!?

今回、実験で用いたのはブルゴーニュの赤(1500円くらいでした)。アプリの指示によれば“飲みごろ”の温度は15度(前後1~2度くらい)とのことだが、計測開始時の温度はなんと24.4度。

室温と同様なので当然なのだが、最適とされる温度と10度近い開きがあることに、まず驚かされる。赤ワインは常温で飲む、という常識があるだけに、むしろ15度では冷やしすぎなのでは? とすら思えてしまうのだが……。

ともあれ、飲みごろを目指すためケルビンを装着したまま、冷蔵庫へ。アプリの指示によれば、適温になるまで2時間くらいかかるようだ。

ビフォア・アフターの比較も兼ね、待つ間に同じ銘柄のワインを、常温のままで飲むことに。

日頃、コンビニの500円ワインを愛飲しているせいもあり、1500円のブルゴーニュでも、正直十分に美味しい。ここから10度冷やすだけで、本当に美味しさが増すのだろうか??

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「Très bien!」と拍手するほど豊かな味わいに!

アプリの予想では2時間となっていたが、実際には30分超で飲みごろとなる温度の範囲に入った。

冷蔵庫から取り出してみると、ケルビンのランプも、赤から飲みごろを示す緑に変わっている。さて、早速飲み比べてみると……。

「わー!なんなのよ!!!」と叫んでしまったくらい、一口目の印象から明らかに、常温とは味わいが違う。具体的にいうと、常温に比べアルコールの刺激感が薄れているほか、ベリーや樽、ミネラルといったブルゴーニュならではの風味が、より前面に立っているのだ。わかりやすくいえば、まさに「良いお店でサーブされる良い赤ワインの味」になっている。

15度だと冷たさを感じるのではと思っていたが、口に含んだ際の温度感は、常温とほぼ変わらない印象だったのも意外な発見。ちなみに、その後、冷蔵庫に入れっぱなしにした場合(10度くらい)も試したのだが、こちらはアルコールの刺激感こそないものの、風味がかなり損なわれ、単に「飲み口の良い」だけのワインになってしまった。うーん、ワインにとって、温度がここまで大きく影響していたとは!!

と、素人でも明らかな美味しさの違いを実感できた今回のケルビン。温度を測るだけというシンプルなガジェットだが、費用対効果は十分にあると感じた。適温だけでなく、選ぶべきグラスの種類やフードペアリングまでアプリで教えてくれる点も魅力といえるだろう。

ちなみに、アプリの情報によればボジョレーヌーボーの飲み頃は14度とのこと。冷やした方が美味しいとされるので、これまでは無造作に冷蔵庫に突っ込んでいたのだが(それでも美味しかったのだが)、その認識もあらためたほうがよさそうだ。いやはや、これからワインを飲むのが、俄然楽しみになってきましたよ!

石飲敏郎=取材・文
# IT# ガジェット# ワイン
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