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2017.07.13

かぞく

保育園の送りがある共働き家庭で、パパが朝やってはいけないこと

家庭で男性が家事育児を担うのは、もはや常識とも言えるようになった昨今。しかし、「自分はこんなに家事育児を分担しているのに、奥さんになぜだかいつもイラっとされている」というパパの声がある一方で、ママからは「もう夫に期待するのはやめました」という声。そこで、この連載では、これまで私(保育園年中の娘と40代後半の夫との3人暮らし、アラフォー編集者の相馬由子と申します。)が多くのママたちから聞いた話を元に、テーマ別に事例を挙げて、ママがどんなときに、なぜパパにイラっとするのかを解説していきます。
「『自己評価の高いパパ』と『いつも何かが不満なママ』」を最初から読む

ママよりも朝の身支度に時間をかけてしまうパパ

忙しい朝にイライラが募るのは仕方ないこと。ましてや子供がいるならストレスは増えますよね……
「俺はこんなに家事も育児も頑張っているのに」というパパと、「ありがたいとは思うけど、いちいち説明したり、中途半端に手を出されるのが面倒」というママ。そんな家庭内におけるパパとママの間の溝を埋める連載の第2回のテーマは朝の準備。特に、共働きで出勤前に保育園に子供を送っていく家庭では、毎朝さまざまなバトルが繰り広げられています。
まずは、5歳の女の子と2歳の男の子のママで、出版関係の仕事をするCさんの家庭の例を見てみましょう。
「うちは、ふたりとも日によって家を出る時間が違うので、保育園の送り迎えは都合のいいほうが行きます。家事や子供のお世話についても、明確に担当分けはしていなくて、臨機応変にやろうということになっているんです。でも、私がちょっと目を離すと、うちの夫は朝の忙しい時間に、とっても念入りに自分の歯を磨いていたり、ヒゲのお手入れをしていたりしていて、たびたびイラっとしています」
女性の場合、朝は自分の身支度にも時間がかかりますから、その時間を確保しようとすると、どうしても効率的に進めていかなければなりません。そのため、パパののんびりした態度に余計イライラしてしまうのです。そんなママたちは、パパに効率化を求めるだけでなく、自分の身支度のプロセスをすでに徹底的に効率化しているケースは多いです。
Cさんの場合も、髪型や化粧品などは、できるだけ時間をかけず、自分の見た目を平均点に持っていけるという視点ですべて選んでいるそう。
「今では、髪型はひとつに結ぶだけでスタイルが決まるという理由でずっとセミロング。化粧品も、肌のお手入れは化粧水から保湿までをひとつでまかなえるオールインワンタイプ。ベースメイクは日焼け止めを塗って、その上にカバー効果もあるクリームを塗るのみ。夫より身支度の時間が短くなりました」
パパたちは、ママの見た目について、それなりのレベルが保たれているのが当たり前、と思っているかもしれませんが、その影にはこんな工夫があるんです。
さて、そんなマイペースな夫に悩んでいたCさん。これを改善するためには、自分が家庭内の司令塔にならなければいけないと気付いたそう。
「うちの夫は、言えばやってくれるんです。ただ言わないと気がつかないだけ。なので、私が司令塔となればいいんだということに、ある時気がつきました。朝ごはんの準備がある程度できたら『子供たちに食べさせ始めて』とか、『食べ終わったら着替えさせて』など、早め早めに指示を出すようにしています。ただ、言いっ放しで見ていないと、上の子に下の子のTシャツを着せてピッチピチになっていたりするので、油断はできません」
というわけで、ママから容赦なく次々と指令が飛んで来るは「妻が美しくあるため」なのです。そう理解して、パパたちはぜひ率先してタスクをこなしていただきたいと思います。

自分の都合だけで出かけるギリギリまで寝ている休日のパパ

ここまでは平日の例ですが、休日の朝の夫の態度に不満があるという専業主婦のDさんからも話を聞きました。
「我が家では週末になるとドライブやピクニックなどに出かけることが多いのですが、そういう日は家族全員分お弁当を作るなど、平日よりも準備することが多かったりして、出かけるまでが大変です。それなのに、『俺は起きてから20分で出られるから』と言って、けっこうギリギリまで主人は寝ているんです」
子供は現在小学1年生。幼児の頃ほど手間はかからないものの、「もう少し早めに起きて、子供の準備を見てくれたりしてもいいのに」とDさんは言います。
「朝ごはんを作って、子供にも食べさせて、お弁当も準備してなどとやっていると、すぐに1〜2時間はたってしまって。ひとり暮らしじゃないんだから、自分の身支度の時間だけを考えて起きればいいというのは、もうやめてほしいですね。もう少し家族の都合に合わせて起きてきてくれればいいのに、と思います。しかも、起きてくるとすぐに『あと何分で出かけるぞー』などと言い出しますが、その時点ではまだ私の身支度が終わっていないことが多くて。そういうとき、焦って身支度した結果、変な組み合わせの服を着てしまったり、薄着で出てしまって思ったより寒い、なんて失敗をしがち。そうすると1日中ブルーな気持ちになります」
このケースでも、パパがママの身支度の時間を考えていないことが、イラっとする原因となっています。
ママのほうから、もっと早く起きてほしいということをパパに伝えればいいのかもしれませんが、特に専業主婦のママからは「仕事で疲れていると思うと、休日くらいゆっくりしてほしいという気持ちもあるから言いにくい」という声も多く聞かれます。とはいえ、専業主婦の仕事だってかなりの重労働。そんなママの気持ちもぜひ汲んでいただき、パパのほうからママに指示を仰いでもらえると、ママのイライラが減らせるのではないかと思います。
次回は「子供の寝かしつけ」について、ママのイラっとするポイントとその理由を解説します。
文/相馬由子
編集者、ライター。合同会社ディライトフル代表。子育てをテーマにした雑誌、ウェブ、書籍などの企画・編集・執筆を手がける。2017年より某育児・教育系ウェブメディアの編集長を務めている。再来年に娘の小学校入学を控え、学童に入れるのかが目下の悩み。
イラスト/さのさくら
 
連載「『自己評価の高いパパ』と『いつも何かが不満なママ』」過去記事一覧
第1回 「自己評価の高いパパ」と「いつも何かに不満なママ」、すれ違いはなぜ起こる?


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