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2017.05.09

たべる

恥ずかしがってちゃもったいない! 男の「ひとり飯」メソッド

店員の人に愚痴っていたり、ずっとスマホをいじっていたり、さびしいと思われるのが心配だったり……。いやいや、男のひとり飯ってもっと自由で格好いいもんなんです! そこで目指すべきは“グルメ・ヒトリスト”。すなわち自由に食を謳歌する一匹狼です。女性が思わず惚れるような“グルメ・ヒトリスト”を目指すべく、ひとり外食の楽しみ方や振る舞い方を、達人に教えてもらいましょう!「ひとりで店には入れない」なんて後ろ向き。イメージが180度変わる、ひとり飯のすごい世界とは⁉︎
ひとりで外食、行きますか? 私はこの数年、ひとりで行動することの楽しさに目覚めました。とくに、ひとりで食事するのが、思った以上に楽しいんですよ。食事に集中できるから、いつものメニューが格段においしく感じたり、お店の方が常連さんを紹介してくれて、普段は知り合えないような人と話せたり……たまにはひとり飯、いいものです。

数年前からの「女ひとり飯」ブームのおかげで、女性はひとりで行けるお店の幅が広がったように感じます。お店側も気遣ってくれるケースが多いです。
でも、男性はどうでしょう? 身近の男性に聞いてみると、ひとりで牛丼屋やラーメン屋は入れても、ふたり以上のお客さんが多いレストランやバーに入るのは抵抗がある方が多そうです。トライしたい気持ちはあるのに「孤独なオッサンだと思われるのが嫌」と人目が気になるだけなら……それはちょっと残念!
あ、申し遅れました。フリーライターの富永明子と申します。
今まで、ひとり飯を楽しんできて、さまざまな男性のお客さんを見てきました。ひとりの時間を気持ちよさそうに過ごしている姿は、実に格好いいものです。一方で、ちょっと残念な男性客の姿もちらほら。前に見かけた男性の例を挙げてみましょう。
  • お店の人に「今日はたまたまひとり」と“孤独じゃないアピール”
  • お店の人に延々と愚痴と泣き言、または自慢話を聞かせている
  • ずっとスマホでゲーム(しかも音あり!)をしている
  • シェフに、料理の専門用語を並べて一方的に語っている
  • 手持無沙汰で、ずっとそわそわして落ち着きがない(結果的に泥酔)
こんな姿を見ると「居心地が悪そうだな」と感じてしまいます。
ゲームは家ですればいいし、アピールが必要ならひとりで食べなきゃいいし、愚痴を聞かされる相手はたまったもんじゃないだろうし、専門家相手にうんちくを垂れるのは聞いていて気恥ずかしくなります。
ひとり飯の達人である、本郷義浩さん(『外食の教科書』著者)いわく、
「“世界を広げたら楽しくなる”と思えることが、ひとり飯の最初の動機づけになる」そう。
「男性は40代に入ると定年が見えてきて、仕事と家族を引いたら、自分には何が残るかを考えるようになります。そんなとき、食事を通して得た人間関係のある場は、会社でも自宅でもない『サードプレイス』になると思うんです。僕自身、ひとり飯を通して普段は知り合えないような人と出会い、一生の親友ができたり、人生を学べる一世代上の友人や、感性を学べる若い友人ができたり、実生活で頼りになる異業種の友人(医師や弁護士、税理士など)ができたりと、世界が広がったんですよ。また、自由なペースで孤独を楽しむことで、自分の内面に向き合う時間もでき、仕事のアイデアにも広がりが出ました」(『外食の教科書』より)
ひとり飯は使い方次第で、もっと有意義な時間になる!
この連載では、有意義にひとり飯を楽しむ人を「グルメ・ヒトリスト」と名づけ、本郷さんから、オッサンならではのひとり飯の楽しみ方を伝授してもらいます。
ひとりぼっちだと思われるのが心配な人も、食事中に手持ち無沙汰になるのが心配な人も、次回から振るまい方やメリットを知って、格好いい「グルメ・ヒトリスト」の道に一歩踏み出しましょう!
取材・文/富永明子
フリーライター。レシピ本の企画・編集、グルメ記事の執筆など、食に関する仕事のほか、美容やヘルスケア、ダイエットに関する書籍・記事も多数。趣味はクラシックバレエ。
取材協力/本郷義浩
毎日放送プロデューサー。1964年、京都生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業後、88年毎日放送に入社。「真実の料理人シリーズ」「ラーメン覇王」「ビビビのB級グルメ覇王」「あまからアベニュー」「水野真紀の魔法のレストランR」など、多くのグルメ番組に携わる。番組関連で取材した飲食店はのべ1万軒、プライベートでの食べ歩きも1万軒以上。近年は、世界でただひとりの麻婆豆腐研究家を名乗り「麻婆十字団」を結成。著書に『うまい店の選び方 魔法のルール39』(KADOKAWA)、『自分をバージョンアップする 外食の教科書』(CCCメディアハウス)がある。

『自分をバージョンアップする 外食の教科書』
本郷義浩(CCCメディアハウス)
「外食」を通して世界を広げることが、仕事もプライベートも今より充実させ、自分をバージョンアップさせる! 本郷さん自身の経験をもとに「冒険的外食術」「リーダーとしての外食術」「モテる外食術」など、具体的な外食の方法を解説した一冊。


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