Camp Gear Note Vol.107
2021.10.23
LEISURE

“焚き火マイスター”猪野正哉さんセレクトの「最新焚き火グッズ」4選

「Camp Gear Note」とは……

一足飛びに冬が近づいてきたような今日この頃。肌を刺すくらい冷たい空気は、焚き火を楽しむのにぴったりなシーズンの到来を告げる知らせだ。

猪野正哉
猪野正哉さん●焚き火マイスター、日本焚き火協会会長、アウトドアプランナーなど、さまざまな顔を持つ。20代の頃は某ファッション誌の専属モデルを務めていた過去を持ち、オーシャンズにも登場。道具は基本的にひとつのものを長く使うけど、新しいものにも飛びついてみたいタイプ。著書に『焚き火の本』(山と溪谷社刊)。

ベストシーズンインを前に、今年も各社から焚き火に似合うさまざまなギアがリリースされている。今回は焚き火を生業にするプロフェッショナル“焚き火マイスター”こと猪野正哉さんに、おすすめ最新焚き火グッズを選んでもらった。

猪野正哉
使い心地も試すべく、実際に注目ギアを使って火を焚いてもらった。

 

[1]動物の“うんち”が原料の着火剤

猪野正哉
「うんちの着火剤」900円[Sサイズ]/MAAGZ https://store.maagz.jp

まず、ひとつ目に猪野さんが取り出したのは、牛のイラストが描かれた何やら洒落た筒状のパッケージ。中を開けてみると、タブレット状のビタミン剤のようなものが出てきた。

「美味しそうに見えるけれど、着火剤なんです。食べちゃダメですよ。材料は“うんち”ですから」。

実はこれ、「自然との循環」をテーマにさまざまな草食動物の糞を主原料にして作られた通称「アニマルライター」。売り上げの一部は、野生動物の保護にも当てられるそう。

猪野正哉
優しい炎が長く燃え続く。表面はサラッとしていてベタつきや臭いはなし。

手掛けているのは、八王子を拠点とするクリエイターチーム「MAAGZ(マーグズ)」。

「彼らは本当に焚き火好きで、オフィスに焚き火ができるスペースがあるほど。暇さえあれば、焚き火をしているみたいです。ほかにも焚火台やゴトクなどもあって、今注目しているクルーです」。

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[2]焚き火で育てるバングル

猪野正哉
「FIRE LOG BANGLE M」8250円/ミタリワークス www.mitariworks.com

「次はこれなんですけど……」。

腕につけていたチタン製のバングルを外した猪野さん、突然、焚き火の中にそれを放り込んでしまった……。え、大丈夫?

「ああ、これは焚き火の炎の痕を焼き付けるアクセサリーなんです。薪の種類や燃やし方で焚き火の温度は変わるので、バングルにその日の焚き火が刻み込まれるというコンセプトです」。

猪野正哉
どう焼くかが腕の見せどころ。炭の中に入れて真っ赤になっても形は崩れない。
猪野正哉
焼き上がりはこんな具合。もちろん、十分に冷めてからご着用ください。

「普段はあまりアクセサリーを身に着けることがないのですが、これは人とも絶対にかぶらないし、いいですよね。焚き火が終わったあとにプレゼントに、なんて使い方もありかも」。

ちなみに、バーナーで焼くとチタン特有の美しいブルーに仕上がるらしい。少し磨きをかけてもいいし、自由度の高いアクセサリーだ。

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[3]デニムのような色落ちも楽しめる軍手

焚き火
「難燃デニムグローブ」1650円/TOKYO CRAFTS https://tokyocrafts.jp

「軍手って、キャンプや焚き火ですごく便利なんですけど、やはり何だかデザインが野暮ったい。そこで見つけたのが、このグローブです」。

確かに、一見するとただイケてる色使いの軍手に見える。しかしこれ、廃棄されるはずだったジーンズの糸と難燃糸を編み込んでおり、丈夫さと燃えにくさを兼ね備えた優れもの。デニムのように使い込むほどに色落ちを楽しむこともできる。予想以上に高機能な軍手なのだ。

猪野正哉
使い捨てのイメージが強い軍手も、これなら大事に使うはず。

「TOKYO CRAFTS(トウキョウクラフツ)は、焚火台や真鍮のシェラカップなども手掛けており、クラファンで資金を集めたり、おもしろい試みをしているブランドです。

僕は焚き火のときはあまり料理はしないのですが、ここが出しているシーズニングは焼いた食材にかけるだけでなんでも美味しくなるので、重宝しています」。

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[4]SNSでも話題の“癒やし”のランタン

猪野正哉
「Hinoto(ひのと)」6930円/SOTO(新富士バーナー 0088-22-0031)

とっぷりと日が暮れ始め、最後に今話題のギア「Hinoto(ひのと)」が登場した。

「火を焚くとある程度明るいし、火を楽しみたいので、灯りはほとんど使いません。しかし、このランタンはほのかなガス火なので、焚き火を邪魔しないんです」。

猪野正哉
下半分のシルバーのタンクにガスを充填して使う。OD缶をそのまま接続することも可能。

スリムで場所をとらず、静かに揺らぐさまは、まるで小さな焚き火のよう。

「最近は売り切れ店続出の人気商品なんだとか。SNSを見ると、ケースをカスタムしたり、いろいろな楽しみ方が広がっているみたいですね。焚き火もルールを守りつつ、型にとらわれず、自由に楽しんでほしいものです」。

焚き火は必要最低限の道具さえあれば楽しめる遊びだ。そこにあえて足すことで、より焚き火の時間を深く、濃厚にしてくれる道具を探してみよう。

猪野正哉

「Camp Gear Note」
90年代以上のブームといわれているアウトドア。次々に新しいギアも生まれ、ファンには堪らない状況になっている。でも、そんなギアに関してどれほど知っているだろうか? 人気ブランドの個性と歴史、看板モデルの扱い方まで、徹底的に掘り下げる。 上に戻る

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池田 圭=取材・文 矢島慎一=写真

# Camp Gear Note# キャンプ# 焚き火
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