ハイキングスタイルのひとつとしてアメリカで生まれた「ウルトラライト」=UL。軽いってことは分かるけど……それって結局どういうこと? 何がすごいの?
そんな疑問を解決すべくハイカーズデポ 代表の土屋智哉さんを直撃!オススメの“UL”なリュックも聞いてきた!
リュックが“UL”なら山がもっとFUNになる
| ハイカーズデポ 代表 土屋智哉さん |
「もともとは数百〜数千kmのトレイルを一気に踏破する、アメリカのスルーハイカーたちが生んだスタイルです」と言う土屋智哉さん。では今の、日本でのULの重さの基準は?
「無雪期の山を2〜3泊で、ベースウェイト(水や食料などの消費材を除いた重さ)は5kg以下でしょうか」。それなら我々もラクに登れそう。
「ULは板一枚で海と遊ぶサーフィンに似ています。できるだけシンプルな装備でより深く自然にひたること。その考え方こそULの本質なんですよ」。なるほど!ではオススメのリュックはありますか?
「まず外せないブランドがトレイルバム。なかでもバマーこそULリュックのトラッドです」。シンプルな構造とフロント&サイドのメッシュポケットが特徴。
そしてそのバマーの系譜に連なるのがパイカパックだ。「細身でスッキリ。2010年代のULリュックの形ですね」。
続いてゴッサマーギアのKUMO 雲。「UL界の巨人グレン・ヴァン・ペスキー氏が、日本でのハイキング経験を踏まえて製作したもの」。軽さと強度のバランスが秀逸だ。
「そして日本が誇るULリュックが山と道のミニです。背面パッドやウエストベルトが付きますが、不要なら外せる。この“選択できる”という視点が素晴らしい」。
最後はパランテのデザートパック。今最もエッジなULリュックのひとつだとか。「軽く小さく、シンプル。荷物を下ろさず歩き続けるハイカーのためのモデルです」。
自分に合うリュックをあれこれ探すのもULの楽しさなのである。
※商品の重量およびサイズは実測値。小林昂祐=写真 石黒亮一、平 健一=スタイリング 加瀬友重=編集・文