Running Up-date Vol.21
2020.05.09
LEISURE

「1度に平均7km」「シューズはナイキ」 ビッグデータから見るランナーのリアル

STRAVA

「Running Up-Date」とは……

このご時世、健康維持のためにランニングし始めた人、あるいは再開した人が少なくないと察する。でも、ひとりで淡々と走っているだけではなかなか続けにくいのもまた事実。

これまでRunning Up-dateでは個性的なパイセンたちのランニングスタイルを紹介してきた。

では日本中、いやいや世界中のランナーへと視点を広げてみたらどうなるんだろう?

世界中の仲間とシェアする「オンライン練習日誌」

そこでストラバ(STRAVA)だ。

ストラバはアスリート向けのソーシャルネットワークサービスの世界最大手。スポーツウォッチやスマートフォンのアプリを使って計測した走行時間や距離などを記録することができ、そのログを世界中の仲間とシェアできる「オンライン練習日誌」だ。

カリフォルニア発の企業らしく、UI(ユーザーインターフェース)に優れた、“わかりやすくて格好いい”、かつサクサク使える点が特長。ナイキやガーミンといったほかのアプリやGPSデバイスで計測したログとも簡単に同期させられるため、今では世界中の約200カ国、5000万人のアスリートやスポーツ愛好家が利用している。

ランニングだけでなくサイクリングなど多様なアクティビティのログに対応していて、一般ランナーだけでなくプロレベルのアスリートも愛用中。

例えばツール・ド・フランスに参加する選手の約半数がストラバのメンバーだ。ほかにもボストンマラソンでは3人に1人がストラバユーザーとも。アップロードされるログデータの数から逆算できるので、このパーセンテージは、ほぼほぼ正確だ。

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つまり、ストラバにはリアルな「ランニングのビッグデータ」が集まっている。従来の「あなたはいつ、どれくらい走ってますか」といったアンケート式の動向調査データよりも、リアルで網羅的なのだ。

ということで、前置きが長くなってしまったけど、ストラバのビッグデータから紐解いたランナーのリアルな事情をお届けしよう。

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そもそも一度のランニングでどれくらい走ってる?

ストレス解消のため、ウエイトコントロールのため、タイム短縮のため。走る理由は人それぞれだけど、世界のランナーは一度のランニングで何kmくらい走っているのだろうか。

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左が全世界のストラバユーザーのデータおよび平均値で、右が日本の平均値。

答えは……約7.0km!

上のデータによると、全世界でも日本でも、男性の場合、1回のランニングで走る平均距離は7.0kmほど。時間は約40分だ。みんなけっこう長く、しかもペースが速い。若葉マークのランナーに比べてアスリート志向の人ほどストラバを使用している傾向があるのかもしれないけれど、意外とレベルが高いなという印象。

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ナイキ旋風は市民ランナーにも?

次はどんなシューズを愛用しているか。ストラバでは履いているシューズや使用したギアを登録できる項目があり(登録しなくてもOK)、それをもとにするとこれまたいろいろなことがわかる。

マラソンの記録更新や箱根駅伝ではナイキの厚底シューズが足元を席捲しているけれど、どうやらそれは一般ランナーにも当てはまるようだ。

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「ヴェイパーフライ」を筆頭にナイキ強し!

各シューズでの平均速度を算出すると、トップ3をナイキが占める結果に。走力のあるランナーほど、ナイキの「ヴェイパーフライ」を好むという側面があるのかもしれないけど、それも含めて「ナイキは速い」というのが昨今の実情のようだ。

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愛用シューズに関してもう少し調べてみると、例えば2019年の東京マラソンではやはり「ヴェイパーフライ」が上位を占めていた。今年は新型コロナウイルス感染症の影響で「エリートの部」のみの開催だったが、通常開催されていたとしてもナイキ旋風が継続していたことは想像に難くない。

また、前年比で愛用者が増えたシューズも興味深い。厚底のオリジンたる「ホカ オネオネ」のカーボンプレート搭載モデルが人気急上昇の第1位。2位以降はアディダスやニューバランスといった老舗のカジュアルな新定番モデルがランクインしている。

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次回は、もっと日本のランナーに特化したデータに迫ってみよう。

「Running Up-Date」とは……
ランニングブームもひと昔まえ。体づくりのためと漫然と続けているランニングをアップデートすべく、ワンランク上のスタイルを持つ “人”と“モノ”をご紹介。街ランからロードレース、トレイルランまで、走ることは日常でできる冒険だ。 上に戻る

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礒村真介(100miler)=取材・文

※ストラバが発表しているYear In Sports2019(2018年10月1日~1年間のデータベースを参考にしたもの)をもとに記事を作成しています

# Running Up-Date# STRAVA# ランニング
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