Running Up-date Vol.13
2020.03.14
LEISURE

ジュースで体のクレンジングを、ランニングで頭のデトックスを!

連載「Running Up-Date」
ランニングブームもひと昔まえ。体づくりのためと漫然と続けているランニングをアップデートすべく、ワンランク上のスタイルを持つ “人”と“モノ”をご紹介。街ランからロードレース、トレイルランまで、走ることは日常でできる冒険だ。
>>連載を最初から読む

  KO NORI

コールドプレスジュースをご存じだろうか? 新鮮で旬な野菜や果物の栄養素を壊さず、生きたまま、余すことなく抽出できるコールドプレス製法によって作られたジュースだ。絞るときに熱を加えないよう手間暇をかけているのがポイントで、熱に弱い酵素や栄養素がフレッシュなまま含まれる。

日本初のコールドプレスジュース専門店「サンシャインジュース」代表のノリさんは、ランナーだったがゆえにこのジュースの可能性を体で感じ、ビジネスを立ち上げた。

KO NORI

日本に生まれ、10代から20代前半までをアメリカで過ごし、日本に一時帰国後、ノリさんは自身の祖父のルーツである台湾に移住することになった。

「台北で暮らしていたのですが、中国語が一切できないまま向こうに行っちゃったんです。だからコミュニケーションがとりづらく、なかなか大変だったのですが、それを特に実感したのがランニングのとき。時間があるときに走る生活をしていたのですが、知らない場所まで行っちゃって、気が付いたら家に帰るまで20km走っていた、みたいなことがよくありました。もともと水泳やサーフィンなど運動は好きなほうで、たまに走ってもいたのですが、そんなこんなで自然と距離が伸びたというか、『走ってると体も、頭も調子良くなるよな』と気が付いて辞められなくなったんです」。

KO NORI

「台湾は温暖なので、ヨーロッパのロードサイクルレーサーやトライアスリートが冬場によくキャンプしに来るんです。彼らと仲良くなって、一緒にガッツリとトレーニングして、週末はレース、みたいなサイクルが出来上がっていました。トライアスロンを始めたのもこの頃。当時は練習をしっかりやって、週末ごとにレースに出てと、コンペティティブな、アスリート寄りのスポーツライフを送っていました」。

台湾は仏教の国で、菜食の文化が根付いている。ヴィーガン(完全菜食主義)に対してのハードルが低かったため、自然とヴィーガンにシフトしてみたら、これまた体の調子がよくなるのを実感した。

NEXT PAGE /

体が欲するジュース

「機会があって久しぶりにニューヨークを訪れたときに、ローカルの友人が当時まだ珍しかったコールドプレスジュースのスタンドに連れて行ってくれたんです。コールドプレスジュースの存在は知ってはいましたが、都会のスタンドで気軽に飲める文化に憧れました。ヴィーガンで植物を体に入れることの良さを実感していただけに。それで東京でも飲めるようにしたいと心から感じて、サンシャインジュースを立ち上げるに至ります」。

ランニングのあとは体の吸収率も高いため、そのときに摂るといい。細胞に効くというか、体の感覚で美味しいと思える。消化にエネルギーを割かなくていいので、疲れているときは打ってつけだ。ノリさんは今でも基本的に朝起きて夕方まではコールドプレスジュース中心の食生活を実践している。

恵比寿や新橋に店舗を構えるほか、忙しい人はオンラインショップや定期便などでも購入可能。鮮度を保った冷凍クール便で届けてもらえる。https://sunshinejuice.jp/

2014年にサンシャインジュースをスタートさせたあと、ここ数年は、ランニングに関する向き合い方も変化しているのだそう。

「前までは常にタイムを出す、というスタンスが強かったです。今でも自分に課しているのは、1年に1回フルマラソンに出て、そこで3時間を切るということ。サブスリーを達成するためにはパッと出て走るだけではダメで、本番に向けて2〜3カ月、しっかりトレーニングしないといけません。それも含めて1年に1回、しっかりランニングと向き合います」。

KO NORI

でも、それ以外のシーズンに走ることも実は好き、と語る。

「その場合は、フィジカルを上げるというよりメンタルケア的な意味が強いです。仕事のことやプライベートのことなど、誰しもいろいろと考えることがあると思うのですが、ランニングの最中はそこから完全に離れられるというか、瞑想に近い状態にもってける。だから走ってる時に音楽を聴いたりもしません。無心になってリラックスするためのランニングです。自転車や水泳でもなく。オフィスが虎ノ門なので、すきま間時間を見つけて芝公園や皇居を走ったり、最近は目黒川沿いや林試の森公園がお気に入りのコースですね。走れないと、それはもう圧倒的に調子が良くないんです」。

NEXT PAGE /

習慣化してしまえば「勝ち」

コンペティティブなアスリートだった経験もありながら、今もなお適度な距離感を保って、肩ひじ張らずにランニングを続けているノリさん。長く続けるコツを聞いてみた。

「ランニングも健康的な食生活も似ていると思っていて。どちらも続けないと意味がないんですよね。コールドプレスジュースも一杯飲んだだけですぐに効果を感じられるものでもない。習慣として摂り続けることで変わったり、生活の一部になっていき、ひいては健康全般に意識が向くようになると思うんですよね。ランニングも一緒で、ある程度続けることで得られる楽しさがあります。1日だけ走って『ああ疲れたな』『キレイな景色だったな』というのも否定はしませんが、ある程度続けることで、『今日は調子良かったな』、あるいは『ちょっと疲れてるな』と、いろんな変化を感じられるようになるはずです」。

習慣化してしまえば走ることが苦痛ではなくなり、むしろ積極的に走りたくなる。30分走れば調子よくなることが分かってるから、とにかくシューズを履いて外に出る。あるいはジュースを飲めば確実に身体の調子が良くなることが分かってるから、早くお腹を満たすためだけのジャンクフードではなくコールドプレスジュースを選ぶ。自分が本当の意味で喜べる感覚に素直になって、その感覚が頭や身体で分かるところまでくれば、「走る」を選択するのはそう難しいことではない。

「ほかに続けるための工夫としては、マッサージなどのケアをおろそかにしないことでしょうか。テンションの上がるギアを身に付けたり、ガジェットにこだわるのもいいと思います」。

ということで、後編ではノリさんの愛用ギアを教えてもらおう。

KO NORI

RUNNER’S FILE 07
氏名: KO NORI(コウ ノリ)
年齢:37歳(1982年生まれ)
仕事:サンシャインジュース代表
走る頻度:基本は毎日、朝もしくは仕事の合間に10〜12kmほど
記録: 2時間56分(東京マラソン、2017年)その昔はトライアスロンレースで優勝経験も

礒村真介(100miler)=取材・文 小澤達也=写真

# KO NORI# Running Up-Date# サンシャインジュース
更に読み込む