前回は意外と知られていない糖質の真実を明らかにした。今回のテーマは、近年ダイエット方法として注目を集めている「糖質制限」について。
「糖質制限は確かに優れた健康法ですが、それだけをやっていればいい、というものではありません。間違った方法はかえって体調を崩す可能性もあります」。
そう語るのは、これまで20万人以上を治療してきた糖尿病専門医の牧田善二先生だ。
そこで今回は、糖質制限にまつわる都市伝説の真偽をぶつけてみた。
話を聞いたのはこの人!
①「糖質を摂らないと生きられない」はウソ?マコト?
「
ウソです。糖質をまったく摂取しなくても生きることはできます。人間は酸素とブドウ糖を反応させ、ATPというエネルギー源を作って活動しています。しかし、ブドウ糖がなくなる、つまり糖質を摂取しなくなると、代わりに脂肪をエネルギー源にすることができるのです」。
標準的な体重の人なら、脂肪をエネルギー源にすることで、約1カ月は糖質を摂らなくても生きられるという。
②「糖質制限中は禁酒が鉄則」はウソ?マコト?
「
ウソです。まったく飲まないよりは適度に飲んだほうが、血糖値が上がらず太らないという研究結果があります。
しかし、飲むならワインや蒸留酒(焼酎やウイスキー)にしましょう。赤ワインには抗酸化物質のポリフェノール、白ワインには痩せる効果があるといわれる酒石酸が含まれています。量としては2人でボトル一本くらいが目安です」。
ちなみに、ビールは要注意だ。糖質が多く含まれるうえに、のど越しがいいため、ついつい飲みすぎてしまうからだという。
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