2020.06.29
HEALTH

背すじが伸びた姿勢が仇に!? 反り腰による背中と腰のハリを改善する時短ストレッチ

時短ケア

「時短ケアのススメ」とは……

「肩こりはそうでもないけど、かわりに背中や腰のハリがハンパない……」「長時間のデスクワークが続くと、背中の筋肉がピキッと攣ることがある」。

世の中、肩こりばかりが話題になるが、実は背中や腰のハリの方がひどいという人は多い。その原因は “反り腰”という悪姿勢にあるようだ。

時短ケア【教えてくれる人】新田幸一さん
高地トレーニングを街中で体験できるスタジオ「ハイアルチ」の開発者であり、プロデューサー。長年のトップアスリートたちへの指導経験を活かし、高地トレーニングの効果を最大限に引き上げるメニューを構築。現在は、浦和レッズの槙野智章選手をはじめとしたトップアスリートのほか、大学駅伝の選手たちのトレーナーも務めている。

背中の筋肉の過度な緊張がハリやコリの原因に!

「姿勢が悪い」と聞くと、ほとんどの人は猫背を連想するだろう。しかし、猫背とは真逆に、腹が突き出て腰が反った状態も、悪姿勢のひとつ分類されるのだ。

「この姿勢は“反り腰”と言われ、胸を張って背すじはピンと伸びているので、一見とても姿勢が良いように見えるんです。実はこれが落とし穴。背すじが伸びすぎていると、猫背よりも深刻な事態を引き起こすこともあるんです」。

猫背の人は肩こりが悪化しやすい一方、反り腰の人は背中のハリや腰痛に悩まされることが多いという。

反り腰とは、骨盤の上部が前に倒れ込みすぎている状態(過前傾)で、骨盤のゆがみの一種。前傾がひどいと、鳩胸や腹が突き出たような姿勢になりやすい。

「壁に背中をつけて、腰と壁の間に手の平が1枚ぶんくらいのスペースが空いているのが正常なんですが、それ以上だと反り腰の可能性が高いですね。腰痛持ちの人なんかは、壁に背中をつけてチェックしてみるといいかもしれません。『自分は猫背だと思っていたのに、実は反り腰だった』なんてことが結構あるんです。ちなみに、なかには猫背と反り腰の複合型の人もいて、肩こりと腰痛のダブルパンチに悩まされる恐れもあります」。

反り腰の人に共通して見られるのが背中の筋肉の過度な緊張だ。背中の筋肉が骨盤に引っ張られることで常時負荷がかかり、硬くなってしまうのだそう。

「少しメカニカルな話になりますが、骨盤の過前傾が悪化すると、股関節のジョイント部分が詰まったような状態になります。すると、脚を動かしにくくなったり、股関節に痛みが発生することがあるんです。さらに、膝小僧のあたりが内側に曲がった状態(いわゆるX脚)になって、膝痛まで発生してしまうこともあります」。

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背中と股関節を伸ばして体のラインを整える

そこで、反り腰の原因であり、さまざまな体の不調を誘発する背中のハリを解消する時短エクササイズを紹介する。

「まず、がっせきストレッチです。背中の筋肉全体を伸ばすだけでなく、股関節を伸ばすことでジョイント部分の詰まりも改善できます。これは反り腰だけではなく、猫背の人にもおすすめしたい万能エクササイズです。体のラインが整うので、腹が突き出たおじさん体型が改善されますよ」。

がっせきストレッチにプラスして行ってほしいのがジャンプ腹筋だ。

「反り腰の人って、背中の筋肉より腹筋が弱い傾向にあります。腹筋が強ければ背中の筋肉が硬くなっても背骨が過剰に引っ張られるのを抑えられるんですが、腹筋が弱いと背骨がどんどん後ろに引っ張られて、腰が反ってしまうんですね」。

【がっせきストレッチ】

時短ケア
背すじを伸ばして床に座り、両膝を直角に曲げ、足裏をくっつける。両腕は伸ばして正面に突き出す。手の平は下に向けること。
時短ケア
手の平が床に着くくらいまでゆっくり前屈していく。背すじは曲げないように意識。体が硬い人は無理に手を床につけなくてもOK。これをゆっくり2~3分間繰り返す。

【ジャンプ腹筋】

時短ケア
背すじを伸ばして床に座り、両膝を軽く曲げ、両脚を揃えたまま宙に浮かせる。足首は直角に曲げ、両腕は左右に広げてバランスをとる。
時短ケア
両腕を大きく振り上げた反動を利用してジャンプ(尻を浮かせる)する。そのとき、背すじを伸ばした状態をキープすること。5回×3セット行う。

「ジャンプ腹筋は少し難易度が高いので、がっせきストレッチだけでもいいです。とにかく背中の緊張をほぐして、股関節の詰まりをとってあげること。ジャンプ腹筋をプラスすれば、体の前面と背面の筋力のバランスがとれるようになります。ちなみに、がっせきストレッチと以前紹介した『こうもりストレッチ バージョン2』を合わせて行うと、背中の筋肉をより効果的にほぐすことができますよ」。

「時短ケアのススメ」
トップアスリートだってしきりに言っている。「長く現役生活を続けるためには練習と同じくらい体のケアが必要だ」って。毎日せっせと働き、休日は家族サービスに勤しむ40代男性諸君、無理は良くない。まだまだ先は長いのだ。「最近、体のあちこちが痛い」「疲れがちっとも抜けねえ」などと、さまざまな体の不調を感じているなら、ここはひとつ、時短でサクッと体を整えてあげてほしい。上に戻る

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【取材協力】
ハイアルチ 吉祥寺スタジオ
住所:東京都武蔵野市吉祥寺東町1-17-18
電話番号:0422-22-7885
営業:10:00~22:00(平日)、10:00~19:00(土・日・祝)
http://high-alti.jp/
空間をまるごと低酸素状態にしたスタジオで行う「ハイアルチテュード(高地)トレーニング」を、気軽かつ、リーズナブルに体験できる日本初のハイアルチテュード専門スタジオ。専門トレーナー指導のもとでのトレーニングなので、安全に効率よく鍛えられる。都内では、吉祥寺のほかに、三軒茶屋、代々木上原にスタジオを構える。

 

楠田圭子=取材・文 渡邊明音=写真

# 反り腰# 時短ケアのススメ# 背中# 腰痛
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