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2020.06.13

からだ

正しいファスティングのやり方は? 絶食との違いや頻度など、基本の“キ”となる10カ条

自粛生活で接待や飲み会の機会が減った今こそ、ファスティングのチャンス。
だけど、単純に「ただ食べなきゃいいんでしょ?」なんて思っていたらそれはマチガイ。今さら聞けないファスティングの基本の“キ”を教えてもらった。

教えてくれたのはこの人!

藤原 茜●Rubia代表。パフォーマンストレーナーとして、ファスティングや食事指導、トレーニング指導などを行なう。またプロボクサーとしても活躍。著書に『スポーツトレーナーが伝授する2週間でカラダが生まれ変わる断食術』(インプレス)。

①「断食だから何も摂らない」は間違い!

何も栄養をとらず、水だけで過ごすのは「絶食」。これはファスティングとは別物だ。
「固形物は摂らないけれど、発酵ドリンクなどで必要最低限のカロリー(約200〜600kcal)と必要な栄養素は摂取することを『ファスティング』や『断食』と呼ぶことが多いですね」。
ファスティングに明確な定義はなく、それぞれのメソッドによって、期間や内容は変わってくる。
「ただし、絶食と違って、日常生活を変える必要はありません。水飲みで行う絶食は失敗する可能性が高いのですが、ファスティングならドリンクを飲むので、空腹感を感じにくいですし、低血糖による頭痛や吐き気なども起きにくい。普段通りの生活をしながら取り入れられるのがポイントです」。
 

②ファスティングが体に良い理由


“内臓を休めるため”とはよく聞くけれど、なぜそれが体にいいのだろう。
「筋トレで筋肉を酷使したら、リカバリーのために数日は体を休ませますよね? 内臓だって筋肉なんです。ずっと働かせっぱなしにしていたら、パフォーマンスが落ちるのは当然。ファスティングで休ませて、機能を回復するのがひとつ目の理由です」。
もうひとつの目的は、体内で分泌される酵素にあるという。
「食事をしたときに分泌される消化酵素と、生命活動に携わる代謝酵素。体内で分泌されるこのふたつの酵素は、どちらか片方が優先されるようになっているのです」。
つまり、食事をすると消化酵素が優先的に分泌されるため、代謝酵素の分泌は弱まるということ。
「例えば、めちゃくちゃ疲れているときに、暴飲暴食したり、消化酵素を多く必要とする加熱した肉類や高タンパクな食事を摂ると、代謝酵素の働きが弱まるため体のリカバリーが遅れ、疲れが残る原因となります。疲れたときは肉などのスタミナ食よりも、消化の良い食事を摂るほうがいいのです」。
ファスティングでは消化酵素の分泌が抑えられるため、代謝酵素が活性化しやすい。結果、免疫力が高まったり、疲労回復が促されたりするのだ。


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