「リーバイス白書」とは……リーバイスの505と言えば、501と並ぶ人気モデルで、レギュラーストレートフィットとジッパーデニムのアイコン的存在だ(釈迦に説法でしょうけど)。
しかし、そのルーツを紐解くと、リーバイス史に名を残す、ある名作に行き着く。
今季、その“505の母”とも語られる名作がリバイバルを遂げるというのだから、こりゃあ看過できない。
ジッパーフライジーンズの元祖「551Z」とは?
時は1940年代。アメリカ西海岸の若者たちは、誰もがリーバイスのデニムに夢中だった。これまでのワークウェア的概念からの脱皮が図られ、ファッションアイテムとして確立された時代である。
’50年代にはデニムをはいて銀幕を彩ったマーロン・ブラントやジェームス・ディーンらの放つカリスマ性もまた、デニムの地位向上にひと役買ったことは言うまでもない。
そして、ヨーロッパの影響を色濃く受ける東海岸へと販路を開拓するにあたり、リーバイスは一計を案じる。ボタンフライに馴染みのない東海岸の人たちに、より親しみをもってもらうべくジッパーデザインのデニムを投入。それが改良を経て「551Z」としてデビューする。
とはいえ、当時は洗ったあとの生地の縮みによってジッパー不良が起きることもしばしば。そこで、’61年にリーバイスが初のプリシュランク(防縮加工)生地を開発すると、需要はますます向上。
以後、さらなるアップデートを経て’67年の505の誕生へと繋がっていくのだ。
2/2