2020.10.20
FASHION

ビームス横溝さんの釣りスタイルは「ファッションブランドとのMIXで」

「アウトドア好き業界人のOFF着事情」とは……

釣りは、常に魚との真剣勝負だ。だからこそ、ウェアのスペックにも妥協は禁物である。

……なんて肩肘を張ってると、つい見た目がもっさりしてしまう、というのがこれまでの定説だった。これを覆すヒントは、ビームスのビジュアルマーチャンダイザーである横溝さんの着こなしにあった。

横溝賢史さん●店舗スタッフを経験後、ビジュアルマーチャンダイザーとして多くの店舗で内装やディスプレイに携わる。現在は、B印YOSHIDAのレーベルにて、アイテムの企画、バイイングを担当。釣りのキャリアは30年を数え、休日は仲間たちと、海へ山へと釣りに興じる。

ストリートではスポーティなスタイルが受け入れられ、昨今はアウトドアも大人気。その流れを受け、街着にもことさらスペック重視のアイテムが増えてきた。「その流れに乗らない手はない」と横溝さんは言う。

ファッションブランドが放つハイスペックなアイテムを巧みに織り込めば、洒脱な釣りスタイルが完成するってワケだ。

NEXT PAGE /

小技が活きたミリタリー・フィッシング・スタイル

ネペンテスの面々とテンカラ釣りをしに北海道・美瑛の渓流へ。さらりと取り入れた小物は、男くさいスタイルに軽妙な味付けを施すだけでなく釣り時にも頼りになる。 ベスト、メッシュパーカ、パンツ/サウスツーウエストエイト、ハット/ダイワ、スカーフ/ニードルス(すべて私物) 

「実家の近くに釣りを楽しめる池があったので、自然とバスフィッシングにハマっていったんです」。

気付けばもう30年以上、多くの時間を釣りに費やしてきたという横溝さん。

今ではそのフィールドは渓流や海へ広がり、釣りの奥深さを日々痛感する日々。そんなビームスが誇るベテランアングラーのウェアは、釣り人の気持ちを汲む専門ブランドに、ファッションブランドを織り交ぜた自由度の高いスタイリングである。

トップスとパンツに起用したサウスツーウエストエイトは、フィッシングをコレクションテーマにも掲げたことがあるほど、釣りとの距離感が近しいファッションブランドだ。

横溝さんが袖を通したベストはその証左で、レイヤードさせたタイガーカモとの相性も抜群。しかも、随所に挟んだ小技もまたいい塩梅だ。

「ハットはゴアテックス仕様で蒸れ知らず。急な雨にも対応してくれます。首に巻いたニードルスの手ぬぐいは、実際、濡れたフライを拭うときにも使えるんですよ」。

まさに、実をとりながら洒落っ気も加味した計算づくなアイテム使い。そのミックス感は、普段の着こなしにも通ずるものがある。

NEXT PAGE /

魚を抱えても気にならない黒の安心感

黒一色でまとめただけで、これだけスタイリッシュに。 Tシャツ/サウスツーウエストエイト、ショーツ/ダイワ、キャップ/ビームス(すべて私物)

渓流釣りではミリタリー色の強い武骨な装いだったが、海釣りとなればそのスタイルは一変する。

「基本的には、動きやすく汚れの目立たない黒アイテムを選ぶことが多いです。それらをサイズバランスに気を付けながら身に着けますね。釣りスタイルといえば、ゴテゴテ装備するイメージがあるかもしれませんが、個人的には気楽にやれるのが魅力だと思っているので、オーバースペックにならないように気をつけています」。

毎年夏には、ビームスの釣り仲間たちと相模湾でシイラのボートキャスティングゲームを楽しむのが恒例になっているという。そこでは、機動力とリラックス感の両取りを叶えたオールブラックの着こなしが軸となる。

このまま街へ出てもすんなり溶け込む趣だが、Tシャツは吸湿速乾機能に優れ、ショーツはストレッチが抜群に効いた一本。釣りのときにもことさら重宝する。キャップとトップスに、日常使いで馴染みあるブランドを合わせれば、釣り専業ブランドのショーツも洒落て見えるから不思議だ。

「ショーツは6ポケット仕様。だから、船上では荷物の収納にも事欠かないんです」。

やはり、30年のキャリアは伊達ではない。

 

バス釣りから渓流、海まで網羅する横溝さん。それぞれのシーンに合わせて着こなしを巧みに切り替える姿は、ベテランの風格に溢れている。

「子供の頃は水槽を泳ぐ熱帯魚に見とれ、実家近くの池で始めたバスフィッシングは未だに飽きません。大人になった今も、自然の中で感じる開放感や釣ったときの快感は変わらないですから、おそらく一生続けていく趣味なんだと思います」。

そんな童心に帰れる時間を、釣り人の心を知り尽くした専門ブランドと気心知れたファッションブランドのアイテムが支えている。

「アウトドア好き業界人のOFF着事情」とは……
頼もしさを得て、楽しさを犠牲にするーーそんなアウトドア服はもう勘弁。じゃあ、お洒落な業界人はどんな服でアクティビティを楽しんでいるのか。見た目も機能も諦めない、アウトドア好き業界人のOFF事情。
上に戻る

菊地亮=取材・文

# ビームス# BEAMS# アウトドア# 釣り
更に読み込む