センスのいいファッション業界人たちは、予定のない日曜日に何着てる?
いつでもセンス良く見えるファッション業界の人たち。でも週末くらいは楽な服を着て、気を抜いているはずでは?
彼らなりの楽したい日のスタイル。気になったので見せてもらいました!
細身の着こなしも週末だけはお休み

ファクトタム デザイナー 有働幸司さん Age 48
ファクトタムのデザイナーとして、スリムな服は有働さんのワードローブの定番。でも、この日は珍しく上下ともゆったり。「数年前にデザイン資料として購入したビックサイズのリバースウィーブですが、偶然にも今はそのユルさが気分とマッチ。オフの日の楽な格好にちょうどいいんです」。
そして合わせた白い太パンは英国のミリタリーもの。「アメリカの古着はカジュアルすぎますが、ヨーロッパのものはゆるくても品がある。あと、休日はやっぱり手ぶら派なので、首からポーチを提げてます」。小物使いがお見事!
[左]「週末くらいは手ぶらでいたいので……」と有働さん。レザーのネックポーチに小銭とカード類、お札だけ入れて出かけるのがお決まり。
[右]メガネは細めのシェイプのコンビフレームのものを。「上下古着だから、小物はできるだけ品良く見えるものを選ぶようにしています」。
リラックススタイルも根底にはクラシック

ビームスF ディレクター 西口修平さん Age 42
スーツやジャケットなどをメインに取り扱う、ビームス Fを率いる西口さん。普段スーツを着ることが多い彼のオフスタイルは、シワを気にせず袖を通せる古着が中心だそう。「テックウェアが苦手な僕としては、心も体も束縛しないゆったりしたシルエットの古着こそがリラックスできる服」。
リラックス感は維持しながらも引き締め役として機能しているのが中に着たスエードジャケットだ。「薄く滑らかな生地感ゆえ、これまたすごく楽なんです。ラフな格好でもクラシックを意識しています」。楽な装いでもそう見せないテクニックはさすがです。
[左]「着こなしやアイテム選びの根底にあるのはベーシックです」。その信念は家族と散歩へ出かけることが多いという休日靴にも表れている。
[右]限りなく薄く仕上げた最高級のスエードジャケットは、体に馴染むような感覚で、着心地も軽快。「中はシャツではなくカットソーでラフに着こなします」。
わんぱくな息子を受け止める服

サタデーズ ニューヨークシティ PR 鈴木真悟さん Age 39
普段はPRとしてブランドの世界観を伝える鈴木さん。「日曜はやんちゃに拍車のかかる2歳の息子と過ごすことが多いだけに、服は汚れても気にならず、動きやすいものが基本」。
スラックスに見えるパンツも実はジャージー素材。「共地のアウターと合わせ、古着のGジャンを挟めば気のゆるみはあらかた隠せるので周囲の目も気になりません」。平日スタイルと変わらないようで、実はしっかり楽してますね。
[左]ファスナー付きの裾でさらなる自由を得た足回り。靴はヴァイナル アーカイブのデザイナー、大北幸平さんが手掛けたリーボック エイティーワンのもの。
[右]「息子との外出時にお菓子や着替えを入れておく大容量のエコバッグは必携です」。ボタニカルの総柄仕立なので着こなしのアクセントにも効果を発揮。
西崎博哉(MOUSTACHE)、河津達成(S-14)、渡辺修身=写真(人物) 比嘉研一郎、恩田拓治=写真(取材) 髙村将司、増山直樹、今野 壘、谷中龍太郎、菊地 亮、増田海治郎=文