【2024最新】なろう系おすすめ14選！人気作品などアニメ化されたものまで！

本記事では、「なろう系」と呼ばれるジャンルの小説について、おすすめの作品を紹介していきます。

みなさんは、なろう系というジャンルについて耳にしたことはあるでしょうか？なろう系とは、小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿された作品の一群のこと。特に最近は頻繁に漫画化やアニメ化もされるなど人気を博しています。アニメや漫画といった文化が人気の現在、なろう系の作品について知りたい、触れてみたいという方は多いことでしょう。

本記事では、なろう系の代表的なタイトルをひとつずつ作品の魅力やポイントを交えて紹介していくので、読めば自分の興味ある作品が見つかるはず。ぜひなろう系の作品を選ぶ際の参考にしてみてください。

なろう系とは？最近流行りの人気ジャンル！

「なろう系」という呼び名は小説投稿サイト「小説家になろう」から取られたもので、一般に「なろう系」と呼ばれる作品は、まず「小説家になろう」に投稿され、そこから展開していった作品のことを指します。

なろう系と混同されがちなジャンルに「異世界転生もの」がありますが、その定義は微妙に違います。
どちらにも共通しているのは、その舞台設定。現代を生きる主人公が不慮の事故などによって異世界、多くの場合は中世ファンタジー風の世界に転生し、前世の記憶や現代の知識を持ったまま異世界で生き直すという点です。

なろう系は本来、今ではお約束となったこの設定を表すものではなく、あくまで「小説家になろう」から誕生した作品群を指す言葉です。しかし、人気作品の多くが同じような設定をとっていたために、異世界転生ものとほぼ同義語のように使われることもありました。
まとめれば、「異世界転生もの」という大きな枠組みのジャンルがあり、そのなかの一大勢力として、小説家になろうから生まれた「なろう系」があるというイメージでしょうか。最近では一大流行ジャンルとして、多くの作品が漫画化・アニメ化されています。

なろう系転生ものおすすめ作品12選

ここからは、おすすめのなろう系転生もの作品をご紹介していきます。各作品のあらすじはもちろん、その魅力やおすすめポイントまで解説していくので、自分の興味ある作品が見つかりやすいはずです。ぜひ最後まで目を通して、お気に入りの作品を見つけてください。

転生したらスライムだった件

突然路上で通り魔に刺されて死んでしまった、37歳のナイスガイ。意識が戻って自分の身体を確かめたら、スライムになっていた！
え？…え？何でスライムなんだよ！！！などと言いながらも、日々を楽しくスライムライフ。
出来る事も増えて、下僕も増えて。ゆくゆくは魔王でも目指しちゃおうかな？
そんな、どこかずれた天然主人公の異世界スライムライフです。

「転スラ」という略称で親しまれるこの作品は、まさに異世界転生ものの定番のひとつと言える小説です。物語はタイトルの通り、現代日本から異世界へ転生した主人公が目覚めるとスライムになっていたというところから始まります。

斬新なのは、なんと言っても主人公であるリムルが”スライム”であるという設定です。「主人公がスライムで本当に面白いのか？」という疑問も聞こえてきそうですが、このスライムが作中世界で最強になっていくのがなんともエキサイティング。リムルはただ強いだけでなく、お茶目だったり優しかったりと多面的なキャラクターであることも大きな魅力です。

また、ファンタジー世界の定番であるゴブリンやエルフ、ドワーフといったさまざまな種族が登場してくることも見どころのひとつです。各種族それぞれの文化や特徴を詳細まで作り込んでいるので、純粋に世界観を観る作品としても楽しめるでしょう。ファンタジー作品を好きな方、また軽くクスッと笑えるような小説をお探しの方は、ぜひ手に取ってみてください。

著者	伏瀬
出版社	マイクロマガジン社
出版年月	2014年5月〜
映像化	2018年10月（テレビアニメ）

無職転生 ～異世界行ったら本気だす～

３４歳職歴無し住所不定無職童貞のニートは、ある日家を追い出され、人生を後悔している間にトラックに轢かれて死んでしまう。目覚めた時、彼は赤ん坊になっていた。どうやら異世界に転生したらしい。
　彼は誓う、今度こそ本気だして後悔しない人生を送ると。

「無職転生」は、その名の通り現代日本で30代無職として人生を終えることになってしまった元ニートが、転生した異世界でまさに生き直すかのごとく奮闘する物語。過去生の後悔を胸に、主人公ルーデウスがきちんと生きようとする姿に胸を動かされます。

主人公のルーデウスをはじめとして、登場する多種多様なキャラクターたちが魅力的に描かれていることが無職転生の大きな魅力です。ルーデウスは困難を乗り越えながらどんどんと成長していきますし、それを取り巻くキャラクターたちは強い個性を持っていて飽きることがありません。

さらには、それらのキャラクターたちが織りなす繊細な物語模様も見逃せません。キャラクターの感情をよく描写していることはもちろん、巧みなストーリーテリングが施されているので、読んでいるとどんどんと引き込まれてしまうことでしょう。完成度の高いファンタジー作品を読みたい方には、ぜひ試してみることをおすすめします。

著者	理不尽な孫の手
出版社	KADOKAWA
出版年月	2014年1月〜
映像化	2022年1月（テレビアニメ）

最果てのパラディン

かつて滅びた死者の街。
そこには１人の子供と３人の不死なる者たちが存在した。
かつて英雄であった不死者たちに養育される少年、ウィル。
技を継ぎ知識を継ぎ、愛を注がれ少年は育つ。
解き明かされてゆく、不死者たちの過去、秘めたる謎。
その全てを知る時、少年は聖騎士への道を歩みだす。

引きこもりとして人生を終えた男は、死んだことにすら気付かぬまま異世界へと転生してしまいます。しかし、転生した先は大昔に滅んだはずの町で、赤子である自分を育てるのは3人の不死者たちというかなり斬新な設定から始まるのがこの「最果てのパラディン」という作品です。

この作品の大きな魅力は、その熱血度の高い物語。男性主人公の作品にありがちなヒロインとのイチャイチャがなく、目的のために邁進する主人公の姿や仲間との友情といった点が読む者の胸を大きく打ちます。このひたむきさと情熱が、他の作品と一線を画す大きな理由です。

ストーリー展開が緻密であり、「敵を倒せば解決」というような単純なプロットはありません。複雑かつ熱い作品をお望みの方におすすめです。

著者	柳野かなた
出版社	オーバーラップ
出版年月	2016年3月〜
映像化	2021年10月（テレビアニメ）

失格紋の最強賢者 ～世界最強の賢者が更に強くなるために転生しました～

『魔法戦闘に最適な紋章』を手に入れ最強の魔法使いになるために、自らの魂を封じて未来に転生した魔法使いがいた。 少年に転生し手に入れた『魔法戦闘に最適な紋章』。 だが、未来でその紋章は「失格紋」扱いされていた!! 『魔法戦闘に最適な紋章』を「失格紋」扱いする、低レベルな魔法理論が跋扈する世界。「失格紋」のマティアスはその世界で【賢者】と呼ばれた実力を続々発揮していく――!!

“世界最強”とも称される魔法使いの賢者がさらなる高みを目指すために未来の世界へと転生しますが、そこでは文明が後退しており、主人公の賢者・マティアスは前世の知識や経験をもとに戦っていくというストーリーです。

大きな魅力は、後退した文明のなかでマティアスが文字通りの無双状態になること。主人公が非常に強いので、主人公目線で物語を読むととにかく「痛快！」の二文字が浮かび上がるでしょう。また、雰囲気明るくテンポのよいストーリー展開もポイントのひとつで、軽い気持ちで読み進めることができるはずです。

著者	進行諸島
出版社	SBクリエイティブ
出版年月	2017年5月〜
映像化	2022年1月（テレビアニメ）

この素晴らしい世界に祝福を！

ゲームを愛する佐藤和真は女神を道連れに異世界転生。大冒険が始まる……と思いきや、衣食住を得るための労働が始まる。「安定」を手にしたい和真だが、女神が次々問題を起こし、ついには魔王軍に目をつけられ!?

男子高校生である主人公カズマがある出来事から死んでしまい、異世界に転生することから始まる物語です。異世界で華々しい冒険を経て魔王を倒すのかと思いきや、実際に待っているのは”労働”という展開からもわかる通り、異世界ファンタジー作品でありながらコメディ要素が強いことが大きな特徴です。

カズマはお世辞にも品行方正なキャラクターではないですし、それを取り巻くサブキャラクターたちも個性派揃い。かなり癖の強い人物ばかり集まっているので、キャラがよく立っていて読みやすいとも言えるでしょう。加えて、緩々で笑い要素の詰めこまれたストーリーは読んでいて明るい気分になること間違いなしです。

著者	暁なつめ
出版社	角川書店→KADOKAWA
出版年月	2013年10月〜
映像化	2016年1月（テレビアニメ）

世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する

世界一の暗殺者が、暗殺貴族の長男に転生した。現代であらゆる暗殺を可能にした幅広い知識と経験、そして異世界最強と謳われた暗殺者一族の秘術と魔法。そのすべてが相乗効果をうみ、彼は史上並び立つものがいない暗殺者へと成長していく――。

世界一とも称される暗殺者が、死に際に女神から異世界で勇者を暗殺して欲しいという依頼を受けることから始まる、なんとも興味深い設定の物語。主人公ルーグは暗殺者であり、転生した世界でも前世の知識と経験を活かして暗殺者としての才能を認められていきます。

“勇者を暗殺”というアンチヒーロー的な立場から始まる作品なので、緊張感のある雰囲気や正義と悪の区別が難しい複雑なストーリー展開を楽しめます。また、ルーグの内面は前世で鍛錬を積んできたおじ様であり、自分なりの哲学や信念を持っていることも見所のひとつと言えるでしょう。

なろう系のなかでも、比較的シリアス度や成熟度の高い作品を読みたい方におすすめです。

著者	月夜涙
出版社	KADOKAWA
出版年月	2019年2月〜
映像化	2021年10月（テレビアニメ）

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

頭をぶつけて前世の記憶を取り戻したら、公爵令嬢に生まれ変わっていた私。え、待って!ここって前世でプレイした乙女ゲームの世界じゃない？しかも、私、ヒロインの邪魔をする悪役令嬢カタリナなんですけど!?結末は国外追放か死亡の二択のみ!?破滅エンドを回避しようと、まずは王子様との円満婚約解消をめざすことにしたけれど……。悪役令嬢、美形だらけの逆ハーレムルートに突入する!?恋愛フラグ立てまくりの破滅回避ラブコメディ★

公爵令嬢としてチヤホヤされて育った女の子カタリナ・クラエスが、石に頭をぶつけて前世の記憶を取り戻すというところから、急展開していくドタバタ異世界コメディーです。カタリナの前世は17歳のオタクな女子高生で、遊んでいたゲームに出てくる悪役令嬢の名前がなんと「カタリナ・クラエス」だったのです。ゲームの世界に転生してしまったカタリナは、悪役である自分が悪い未来を迎えないよう奮闘します。

終始ハイテンションで破茶滅茶な作品ですが、その明るさと勢いがこの作品を面白いものにしている大きな見所のひとつ。破滅を回避しようと奔走する主人公の姿を見れば、ついクスッとしてしまうことでしょう。
ラブコメディの要素も強いので、キュンキュンできるなろう系の作品を探しているという方におすすめの作品です。

著者	山口悟
出版社	一迅社
出版年月	2015年8月〜
映像化	2020年4月（テレビアニメ）

私、能力は平均値でって言ったよね！

アスカム子爵家長女、アデル・フォン・アスカムは、１０歳になったある日、強烈な頭痛と共に全てを思い出した。自分が以前、栗原海里（くりはらみさと）という名の１８歳の日本人であったこと、幼い少女を助けようとして命を落としたこと、そして、神様に出会ったことを……。
少々出来が良過ぎたために周りの期待が大きく、思うように生きることができなかった海里は、望みを尋ねる神様にこうお願いしたのであった。『次の人生、能力は平均値でお願いします！』
なのに、何だか話が違うよ！３つの名前を持つ少女、うっかりＳ級ハンターなんかにならないように気を付けて、普通に生きて行きます。だって、私はごく普通の、平凡な女の子なんだからね。いや、ホント。

出来がよすぎたためにうまく生きれなかった前世を持つ少女が、神様に平均的な能力を願ったにもかかわらず、転生した先でも才能を持って生まれてきてしまいます。少女アデルは”普通の人生”を手に入れるため、なるべく目立たない生き方を目指していきますが…。

とても小気味のよいテンポ感と、主人公の普通であろうとするのに目立ってしまう抜けっぷりが読んでいてクスッと笑わせてくれる作品です。圧倒的な才能を秘めているアデルは必死にそれを隠そうとするのですが、ハッキリ言ってまったく隠せていません。明るく楽しいコメディ作品をお求めの方は、ぜひ一度目を通してみてください。

著者	FUNA
出版社	アース・スター エンターテイメント→スクウェア・エニックス
出版年月	2016年5月〜
映像化	2019年10月（テレビアニメ）

転生したら剣でした

気がつくと異世界に転生していた。普通の人間としてではなく、剣として。
さらに周りを見渡せば、魔物が闊歩する危険な草原地帯。身の危険を感じた主人公は自分の体を浮かせる能力を駆使して魔物を狩っていく。
そんな折、休憩として地面に刺さった瞬間、能力が発動しなくなり動かなくなってしまう。
途方に暮れる主人公の前に、奴隷姿の猫耳少女が突如として現れるのだが……。

異世界に転生したら、なんと人間ではなく”剣”だったというユニークな設定が目を引くファンタジー作品。RPG風の世界観で、普段からRPGをよく遊ぶ方には共感できる部分が多く、おすすめの作品と言えるでしょう。

主人公は剣でありながらも飛んだり動いたりといったことが可能なので、能動的な展開が期待できることも嬉しいポイント。ヒロインである黒猫族のフランとタッグを組んで、どんどんと成長していく姿を見ることができますよ。そのほか、暗い過去を持つ主要キャラクターが複数いることで、物語に深みが生まれています。

著者	棚架ユウ
出版社	マイクロマガジン社
出版年月	2016年7月〜
映像化	2022年10月（テレビアニメ）

賢者の孫

事故で死んだはずの青年が、赤ん坊の姿で異世界に転生！　そして救国の英雄「賢者」マーリン・ウォルフォードに拾われた彼は、シンと名付けられる。孫として育てられたシンはマーリンの技術を吸収し、驚くべき力を習得するのだが、十五歳となった時に祖父【マーリン】は言った「常識を教えるの忘れとった」！　かくして常識と友達を得るためアールスハイド高等魔法学院に入学するシンだったが――。《規格外》な少年の型破り異世界ファンタジーライフ、ここに開幕!!

現代日本から転生した世界で「賢者」マーリンの孫として育てられた主人公シンは、15歳になるまでに驚くべき力を修得していました。しかし、”常識”を教えてこなかったことに気付いたマーリンは、シンを高等魔法学院に入れて常識を教育しようとします。この奇想天外な設定が興味を引き、ついつい手に取ってしまう方が多い作品です。

主人公であるシンはなろう系によく見られるように、前世の記憶を活かして異世界で圧倒的な力を誇っています。“規格外””世界のパワーバランスを崩す”とも言われるその能力をどう使いこなせるかが大きな見どころと言えるでしょう。
加えて、シシリーとマリアという2人のヒロインが魅力的で、恋愛要素も大いに楽しめるはずです。

著者	吉岡剛
出版社	KADOKAWA
出版年月	2015年7月〜
映像化	2019年4月（テレビアニメ）

陰の実力者になりたくて！

『我が名はシャドウ。陰に潜み、陰を狩る者……』みたいな中二病設定を楽しんでいたら、まさかの現実に!?
主人公でも、ラスボスでもない。普段は実力を隠してモブに徹し、物語に陰ながら介入して密かに実力を示す「陰の実力者」。この「陰の実力者」に憧れ、日々モブとして目立たず生活しながら、力を求めて修業していた少年は、事故で命を失い、異世界に転生した。
これ幸いと少年・シドは異世界で「陰の実力者」設定を楽しむために、「妄想」で作り上げた「闇の教団」を倒すべく（おふざけで）暗躍していたところ、どうやら本当に、その「闇の教団」が存在していて……？
ノリで配下にした少女たちは勘違いからシドを崇拝し、シドは本人も知らぬところで本物の「陰の実力者」になっていき、そしてシドが率いる陰の組織「シャドウガーデン」は、やがて世界の闇を滅ぼしていくーー。

陰で暗躍する実力者に憧れる少年が異世界に転生し、前世のように遊びのように隠れて活躍していたところから始まるギャグ要素が満載のドタバタアクションファンタジーです。

大きな魅力は、主人公シドの持つ大きな二面性にあります。表舞台では一般人=モブを装い目立たないように過ごしているシドですが、裏の世界では一転、他を圧倒する実力を見せ、敵をバッタバッタとなぎ倒していきます。大きなギャップが物語に大きな活力を与えていると言っていいでしょう。

また、お腹を抱えて笑えるほどのギャグシーンがいたるところに散りばめられていて、読んでいると常に明るい気分にしてくれることもこの作品の大きな魅力です。エネルギッシュかつ楽しい作品が読みたい方におすすめです。

著者	逢沢大介
出版社	KADOKAWA
出版年月	2018年11月〜
映像化	2022年10月（テレビアニメ）

異世界はスマートフォンとともに。

神様の手違いで死んでしまった主人公は、異世界で第二の人生をスタートさせる。
彼にあるのは神様から底上げしてもらった身体と、異世界でも使用可能にしてもらったスマートフォン。
様々な人たちと出会い、大切な仲間を得ていく中で、いつしか主人公はこの世界の秘密を知る。古代文明の遺産を受け継ぎ、お気楽な世界の王たちと力を合わせながら、彼はのほほんと世界を巡っていく。

神様の手違いで死んでしまった主人公が神様に次の生でもスマートフォンを持ち歩けるようにしてくれとお願いし、実際に転生した異世界でもスマホを使いながら敵を倒していきます。

主人公はなろう系の例に漏れず異世界で強大な力を持っており、襲いかかる敵を圧倒します。加えて、持ち歩いているスマホをいつどう使うのかも見どころのひとつでしょう。主人公の清廉潔白な人柄が、とっつきやすさにもつながっているかもしれません。

多くのヒロインが登場し、主人公を奪い合う点も恋愛要素として見逃せません。一定の層の男性には、非常に刺さる設定なのではないでしょうか。サクサクと読みやすいので、気になる方はぜひ一度手に取ってみてください。

著者	冬原パトラ
出版社	ホビージャパン
出版年月	2015年5月〜
映像化	2017年7月（テレビアニメ）

なろう系異世界ものおすすめ作品8選

ここからは、なろう系の一大ジャンルである「異世界もの」からおすすめの作品を紹介していきます。どの作品も緻密な設定と凝った展開が見られるので、読めばその魅力に取り憑かれてドンドンと読み進めてしまうことでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

オーバーロード

その日、一大ブームを起こしたゲームはサービス終了を迎えるはずだった。――しかし、終了時間をすぎてもログアウトしないゲーム。意思を持ち始めたノンプレイヤーキャラクター。 なにやらギルドごと、異世界に飛ばされてしまったらしい!?　骸骨の肉体を持つ最強の大魔法使い――モモンガの本当の伝説がここからはじまる!

VRRPGゲームのプレーヤーである「モモンガ」は、ゲーム内でも有数の力を持つギルドのメンバーですが、そのゲームがサービス終了を迎えてしまいます。モモンガが感傷に浸るのも束の間、なぜか誰もログアウトしない事態となり…どうやらモモンガたちギルド一行は、ゲームの世界とよく似た異世界に転移してしまったようでした。ギルドを率いるモモンガは、世界征服のために行動を起こします。

アニメシリーズも複数作られている人気作品で、主人公の圧倒的な強さが大きな魅力です。襲いかかってくる敵をモモンガが一撃で軽く蹴散らしてしまうので、その爽快感は言うまでもないでしょう。主人公ギルドたちだけでなく、魅力的なサブキャラクターたちも多数登場するので、読んでいて飽きないことも嬉しいポイントです。

主人公たちギルドが異世界を冒険しながら相手を倒していく、まさに現代のなろう系の王道とも言える作品です。

著者	丸山くがね
出版社	エンターブレイン→KADOKAWA
出版年月	2012年7月〜
映像化	2015年7月（テレビアニメ）

盾の勇者の成り上がり

「盾の勇者」として異世界に召喚された岩谷尚文は、冒険三日目にして仲間に裏切られ、名声と所持金を一挙に失ってしまう。……なぜ、俺だけがこんな目に!?　生き延びるため非情に徹しようとする尚文。そんな彼の前に、一人の少女が現れて……!?　絶望の淵から這い上がる男の軌跡を描く成り上がりファンタジー！

現代日本のありふれた大学生である岩谷尚文は、「盾の勇者」として突然異世界に召喚されます。しかし、出発して数日後に仲間からのひどい裏切りに遭ってしまい、すべてを失ってしまう尚文。そこに現れた亜人の少女と共に、成り上がりを目指していくというのがおおよその設定です。

ほかの多くのなろう系と異なり、主人公が何もないところから這い上がっていく設定なので、努力やあきらめない心といった要素が好きな方におすすめの作品です。徐々に這い上がっていく設定が、結果的に裏切ってきた周囲をアッと言わせることにもつながるので、作品を読んでスカッとしたい方もぜひ一度目を通してみてください。

著者	アネコユサギ
出版社	KADOKAWA
出版年月	2013年8月〜
映像化	2019年1月（テレビアニメ）

RE：ゼロから始める異世界生活

突如、異世界へ召喚された高校生ナツキスバル。普通の一般人である彼に特殊な知識も技術も武力もあるわけもなく、さらに手にした能力は『死んだら時間が巻き戻る』という痛みを伴う『死に戻り』のみだった！

「リゼロ」の愛称で親しまれる、なろう系のなかでも大人気作のひとつ。ある日突然異世界に召喚されてしまった男子高校生のナツキスバルは、「サテラ」と名乗る銀髪の少女に一目惚れしてしまいます。彼女が探すあるものを一緒に探すうちに何者かによって殺されてしまうスバル。しかし、スバルは異世界に飛ばされたときに宿った「死に戻り」の能力を武器に過去にタイムスリップし、復活します。

「死に戻り」の能力を持つ主人公は何度殺されても復活しますが、死に戻り以外これといった力を持たないため、敵の方が圧倒的に強い状況で無理難題を突破していく以外にありません。そのような設定で奮闘するスバルの力強さが感動を呼び、読む者の涙を誘います。

また、作中に出てくるシリアスかつ普遍的な悩みは読者の共感を呼びますし、巧みに構成されたプロット面もおすすめポイント。バランスよく非常にクオリティの高い作品に仕上がっているので、なろう系の異世界ファンタジーに興味のある方は、まずこの作品から手に取ってみてもよいでしょう。

著者	長月達平
出版社	KADOKAWA
出版年月	2014年1月〜
映像化	2016年4月（テレビアニメ）

蜘蛛ですが、なにか？

女子高生だったはずの「私」は目覚めると……なんと「蜘蛛」に転生していた！　周囲は毒ガエルや猿の化け物、果ては龍まで……って、コレもう詰んでない!?　種族底辺・メンタル最強女子の、迷宮サバイバル開幕！

なろう系のなかには人間以外のものに転生してしまうと言う作品がしばしば見られますが、女子高生が蜘蛛に転生するというのはなかなか奇想天外な設定ではないでしょうか。他作品と同様に異世界ファンタジーの設定なので、基本的な世界観は変わりません。蜘蛛に転生した女子高生が、降りかかる難題をひとつずつ片づけていくという展開です。

この作品の大きな魅力は、蜘蛛の目線で魔法や戦闘といったものを理解し、懸命に戦っていくという設定でしょう。人間でなく蜘蛛なので、どこか没入することなく変わった視点で世界を見ています。この独特の設定が、読む側の想像力を掻き立て、ワクワク感を誘発します。

さらには、物語構成の巧みさも特徴であり、緻密な設定に驚かされる場面も少なくないでしょう。他の作品とは一線を画した世界観を楽しみたい方におすすめです。

著者	馬場翁
出版社	KADOKAWA
出版年月	2015年12月〜
映像化	2021年1月（テレビアニメ）

ありふれた職業で世界最強

「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで最強だ。全部薙ぎ倒して世界を越えよう」
“いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。
クラスメイトが次々に戦闘向きのチート能力を発現するなかで、地味な錬成師となってしまったハジメ。
異世界でも最弱の彼は、クラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまう。
魔物が蠢く絶望のなか、ハジメは最強へ至る活路を開き、吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす――。

“いじめられっ子”である南雲ハジメがクラスメイトと共に異世界へ召喚され、そこでも落ちこぼれとなってしまうところから始まるファンタジー作品。この後に待ち受けている吸血鬼のユエとの出会いがハジメの運命を変えていきます。

クラスごと異世界に召喚されて、主人公は元いた世界でのスクールカースト下位のままであるという点が非常にユニークな作品です。異世界でもひどい扱いを受けるハジメがどうそれを乗り越えて”最強”となっていくのかが目が離せない点です。

加えて、なろう系に多い魔法と剣だけの世界ではなく、主人公は銃も使えばバイクにも乗るという点も、他とは異なる世界観を象徴しています。ある種現実世界と地続きのような異世界ものをお探しの方は、ぜひ一度読んでみてください。

著者	白米良
出版社	オーバーラップ
出版年月	2015年6月〜
映像化	2019年7月（テレビアニメ）

デスマーチからはじまる異世界狂想曲

デスマーチ真っ只中のプログラマー、”サトゥー”こと鈴木。仮眠を取っていたはずの彼は、気がつけば見たこともない異世界に放り出され、そして目の前には蜥蜴人の大軍？　夢か現実か、ここにサトゥーの旅が始まる！

プログラマーである”サトゥー”こと鈴木がいつの間にか異世界へ転生し、襲いかかる敵を倒しながら仲間と成長を遂げていく、ある種なろう系の王道といった内容の作品です。

異世界転生ものでありながら主人公のほかにも転生者が複数出てくるという特徴があり、それが独特の緊張感につながっています。主人公はやはり異世界では最強で性格も悪くなく、ストレスなく読み進められることも嬉しいポイントです。

鈴木の周りには慕ってくるかわいい女性キャラクターが多数おり、男性読者の多くは読んでいてニヤニヤとしてしまうかもしれません。王道かつラブコメ要素もある作品に仕上がっていると言えるでしょう。

著者	愛七ひろ
出版社	KADOKAWA
出版年月	2014年3月〜
映像化	2018年1月（テレビアニメ）

とんでもスキルで異世界放浪メシ

現代日本から剣と魔法の異世界へと召喚された向田剛志。
どんな大冒険が待っているのかと思えば、実はムコーダは「勇者召喚」に巻き込まれただけの一般人だった!
そんなムコーダの初期ステータスは正規の勇者(3人もいる! )に比べてかなりしょぼい……。
さらにムコーダたちを召喚した王国がうさん臭く、「あ、これ勇者を利用しようとするやつだ」と察して一人城を出るムコーダ。
この異世界でムコーダが唯一頼りにできるのは固有スキル『ネットスーパー』――現代の商品を異世界に取り寄せられるというものだけ。
戦闘には向かないが、うまく使えば生活には困らないかも? と軽く考えていたムコーダだったが――?
実はこのスキルで取り寄せた現代の「食品」を食べるととんでもない効果を発揮してしまうことが発覚!
さらに、異世界の食べ物に釣られてとんでもない連中が集まってきて……!?

異世界ものながら、主人公であるムコーダが主に行っているのは料理と食べることという非常にユニークな設定の作品で、ただ戦うだけではないなろう系を求めている方におすすめの作品です。

しかし、この作品の魅力はそれだけではありません。実は、ムコーダの持つ「現代日本のネットスーパーから好きなように商品を買うことができるスキル」には、大きなメリットがありました。なんと、異世界で現代日本の食材を食べると、それだけ能力値が上がるのです。この非常に便利なスキルを持ったムコーダは、仲間たちと異世界を満喫する旅に出ます。

さまざまな異世界料理が登場するので、読んでいておいしい料理が食べたくなるかもしれませんね。

著者	江口連
出版社	オーバーラップ
出版年月	2016年11月〜
映像化	2023年1月（テレビアニメ）

宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する

ある日試しに買ってみた宝くじで、40億円もの大金を手にした志野一良。金に群がるハイエナどもから逃げるため、先祖代々伝わる屋敷に避難した一良だったが、扉の先に突然異世界が現れて……！？現世と異世界を往来しながら、一良は時に物資を、時に技術を持ち込み、新たな世界で人々を救い出す――

宝くじで大金を当てた主人公が先祖に代々伝わる屋敷へ行くと、そこは異世界とつながっていたというところから物語は始まっていきます。

他作品と大きく異なる設定として、異世界と現代日本を行き来できることが挙げられます。異世界だけでなく現代日本も交えてストーリーが展開するので、ひとつの作品でふたつの雰囲気を楽しめる贅沢な設定を持つと言えるでしょう。
また、主人公が戦うのではなく宝くじで当てた大金を元手に異世界の文明レベルを上げていくという点も非常にユニーク。バトルよりも平穏な物語展開がお好みの方は、ぜひ一度読み進めてみてはいかがでしょうか。

著者	すずの木くろ
出版社	双葉社
出版年月	2014年7月〜
映像化	–

なろう系SFファンタジー・コメディ作品2選

ここでは、なろう系のSFファンタジー・コメディ作品をご紹介します。なろう系の多くを占める異世界転生ものとは少々異なるベクトルで、主人公はファンタジー世界へ転生するのではなく、元々ファンタジー世界の住人である設定です。異世界転生もの以外にもなろう系には優れた作品がたくさんあるので、ぜひ一度目を通してみてください。

薬屋のひとりごと

大陸の中央に位置する、とある大国。その皇帝のおひざ元に一人の娘がいた。
名前は、猫猫（マオマオ）。花街で薬師をやっていたが現在とある事情にて後宮で下働き中である。
あるとき、猫猫は、帝の御子たちが皆短命であることを知る。持ち前の好奇心と知識欲に突き動かされ、興味本位でその原因を調べ始める――。

「薬屋のひとりごと」は、古代中国風の世界を舞台にしたファンタジー・ミステリー。主人公の猫猫（マオマオ）は街で薬屋の仕事をしていたところ、人攫いに攫われてしまいます。そして、巡り巡って皇帝の妃たちの住処である後宮で下女として働くことに。ある事件をきっかけに後宮でうごめくさまざまな陰謀を知った猫猫は、持ち前の薬の知識と好奇心で起こる事件を解決していきます。

ファンタジー設定ながら、次々と起こる事件を猫猫が解決していくというミステリー形式であることが特徴の作品です。何より、このミステリーがかなり巧妙であり、よく見ていても気付かないような伏線があちこちに散りばめられていることには驚きを禁じえません。

探偵物などのミステリー、サスペンス形式の物語が好きな方はぜひ一度目を通してみてください。加えて、主人公の猫猫や宦官の壬氏といったキャラクターたちがよく描かれており、魅力あるキャラクターを楽しみたい方にもおすすめでです。

著者	日向夏
出版社	ソフトカバー版：主婦の友社 文庫版：主婦の友社→イマジカインフォス
出版年月	ソフトカバー版：2012年9月 文庫版：2014年8月〜
映像化	2023年10月（テレビアニメ）

魔法科高校の劣等生

西暦2095年――魔法が現実の技術として確立し、魔法師の育成が国策となった時代。
入学するだけでエリートともいえる国立魔法大学付属第一高校・通称「魔法科高校」に対照的な兄妹が入学する。妹・司波深雪は主席入学を果たし、優等生である一科生・通称「花冠（ブルーム）」として。ある欠陥を抱える兄・司波達也は、落ちこぼれの二科生・通称「雑草（ウィード）」として。
共に想い合う二人の兄妹はこの『魔法科高校』で様々な人物と出会い、そして波乱の日々を歩んでゆくこととなる――。

魔法が技術として確立した未来の日本を舞台に、魔法師を育成する「魔法科高校」に入学した兄妹の活躍を描くSFシリーズです。兄妹の兄・主人公である司波達也は落ちこぼれの”劣等生”として魔法科高校二科に入学し、迫りくるさまざまな敵・脅威を相手に戦っていきます。

斬新なのは、主人公が非常に強く、作中でも最強と言ってよいほどの実力を持っていることでしょう。次々と現れる多彩な敵をなぎ倒していくさまは、まさに痛快の一言。エンタメ作品を見てスカッとしたい方におすすめの作品と言えるでしょう。

また、魔法が使える世界でありながら、未来を舞台にした文字通りの”サイエンス・フィクション”であることも大きな魅力です。魔法と科学がぶつかり合う世界観は他に例が少なく、独特の世界観が味わえますよ。

著者	佐島勤
出版社	KADOKAWA
出版年月	2011年7月〜
映像化	2014年4月（テレビアニメ）

まとめ

本記事では、「なろう系」と呼ばれるジャンルのなかからおすすめの作品をご紹介してきました。

主人公がファンタジー世界でさまざまなキャラクターたちに振り回されながら奮闘するという点は共通していますが、それ以外の設定はバラエティー豊かで、どれも興味を惹かれるタイトルばかりだったのではないでしょうか。

現在流行中と言っても過言ではないなろう系は、クオリティの高い作品が多いことはもちろん、世の流れに乗っていく上でも読んでおいて損はない作品たちです。ぜひ本記事を参考にして、なろう系作品を楽しんでみてください！