乗りたかったのは、キブンが乗るクルマ Vol.272
2021.08.12
CAR

SF映画の車みたい!予約が始まったLA発「カヌー」の最新EVが未来過ぎる

先日紹介したドイツ生まれの新興EV「XBUS」。

もちろん自動車大国アメリカでも新しいEVメーカーが生まれており、こちらはLAを拠点とする新興EVメーカー「カヌー(Canoo)」の1台。

カヌー ピックアップトラック
ボディにタイヤ、ルーフの装備まで見るからに未来の車だ。こちらは「ピックアップトラック」のダブルキャブ仕様。ルーフテント付き。

今年5月にカヌーが予約を開始した「ライフスタイルビークル」「ピックアップトラック」「MPDV」の3車種は、“未来の世界”から来たようなクールな電気自動車だ。

 

運転席も後部座席も、新体験

カヌー ライフスタイルビークル アドベンチャー
ライフスタイルビークル アドベンチャー。もちろんSF映画の撮影車両じゃなく、2023年には納車予定だ。

こちらは、車体上半分がほぼガラスで覆われ、一見前後のわからない宇宙船のようなフォルムが特徴の「ライフスタイルビークル」。

運転席まわりはとてもすっきりとしていて、通常ならハンドル周りやセンターコンソールに並ぶスイッチ類は極力排除され、カヌー独自のマルチパーパスプラットフォームによる新たなドライブ体験ができると発表されている。

フロントからスッと伸びる四角いステアリングは、まさに宇宙船の操縦桿のようだ。

運転席まわりのデザイン。

後席ドアは後ろにヒンジがある観音開き。開けて乗り込むと、後席は通常の前向きではなく、ラウンジのようにコの字型をしている。

乗る人同士で向かい合っての会話を促すようなこのリア空間は、後席での過ごし方の提案そのものが既存の車と大きく違うと言えるだろう。

ライフスタイルビークルのドアは観音開き。リアシートはコの字型で、ドア部分にも席がある。

全幅が1896mmあるものの、全長は4421mmとトヨタのミドルクラスミニバン程度。それでいてランドクルーザーの標準グレードよりも大きな、厳つい19インチタイヤを履いている。日本では車種としてはミニバン、形としてはマイクロバスとなるだろうが、日本でも十分扱いやすいサイズだ。

乗車定員は5人〜7人。航続可能距離は250マイル(約402km)だから、近隣県でのキャンプもラクラク楽しめるだろう。

グレード展開はベース/プレミアム/アドベンチャー/デリバリーという4つ。アドベンチャーは少し地上高が高められている。

コの字型シートによって広々とした、ライフスタイルビークルの後部座席。
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ギミック満載のピックアップと、サイバーパンクなバン

一方のピックアップトラックの航続可能距離は200マイル(約322km)。ベースはモーターひとつの後輪駆動だけど、前輪用のモーターも備えて4WD化することも可能だ。

カヌー ピックアップトラック
ピックアップトラック。ベースはこのように前席2名分のキャブがつく。

ライススタイルビークル同様、こちらも全長4677mmと日本向きのサイズ。

もちろんトヨタハイラックスの5340mmと比べたら遙かに短いけれど、通常6フィート(約1829mm)の荷台は、荷台下から延長床ユニットを引きだして8フィート(約2438mm)に拡幅できるギミックを備えている。

ピックアップトラックの荷台の側面はテーブルとして利用できる。

ギミックはほかにもある。

例えば荷台の両サイドの一部は倒してサイドテーブルとして使えたり、荷台下には引き出し式のステップ&ストレージが潜んでいる。

フロントにも折り畳み式テーブルが隠れていて、さらにベースは前席2席のみだけど、荷台にキャブを“ジョイント”して、その上にポップアップテントも載せられる……と、まるで合体ロボみたいに変形や組み合わせ自在なのだ。

さらに、ライフスタイルビークルやピックアップトラックとは少し経路が違う「MPDV」ラインナップ。角張った無表情な顔つきがサイバー感満点の商用バンだ。

カヌー MPDV
MPDV。なんだか『ロボコップ』とかで出てきそうなデザインだ。

こちらは全長約4389mmと約5212mmの2種類が用意されているが、今後バリエーションが増やされるという。

 

それにしてもなぜ3台ともサイバーな未来感があるのか……と思ったら、フロントグリルやメーカーロゴがないことに気づいた。

そうか、グリルがどんどん大型化して自社ブランドを強く主張している昨今、逆にフロントにグリルやロゴのない無表情さが、このサイバー感を生んでいるのか。

 

前述の通り、既に予約販売が始まっているが、実は、ライフスタイルビークルで価格は3万4750ドル(約383万円)〜4万9950ドル(約550万円)を“目標”としている。今後変更される予定があり、予約人数によってまだ確定ではないらしいのだ。

100ドルのデポジットを払えばHPから予約可能(現在はまだアメリカ国内のみ)。映画で見ていたあのSFの世界の車に乗れると思えば、予約してみる価値は、十分ありそうだ。

 

籠島康弘=文

# MPDV# カヌー# ピックアップトラック# ライフスタイルビークル# 電気自動車
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