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ギミック満載のピックアップと、サイバーパンクなバン

一方のピックアップトラックの航続可能距離は200マイル(約322km)。ベースはモーターひとつの後輪駆動だけど、前輪用のモーターも備えて4WD化することも可能だ。
カヌー ピックアップトラック
ピックアップトラック。ベースはこのように前席2名分のキャブがつく。
ライススタイルビークル同様、こちらも全長4677mmと日本向きのサイズ。
もちろんトヨタハイラックスの5340mmと比べたら遙かに短いけれど、通常6フィート(約1829mm)の荷台は、荷台下から延長床ユニットを引きだして8フィート(約2438mm)に拡幅できるギミックを備えている。
ピックアップトラックの荷台の側面はテーブルとして利用できる。
ギミックはほかにもある。
例えば荷台の両サイドの一部は倒してサイドテーブルとして使えたり、荷台下には引き出し式のステップ&ストレージが潜んでいる。
フロントにも折り畳み式テーブルが隠れていて、さらにベースは前席2席のみだけど、荷台にキャブを“ジョイント”して、その上にポップアップテントも載せられる……と、まるで合体ロボみたいに変形や組み合わせ自在なのだ。
さらに、ライフスタイルビークルやピックアップトラックとは少し経路が違う「MPDV」ラインナップ。角張った無表情な顔つきがサイバー感満点の商用バンだ。
カヌー MPDV
MPDV。なんだか『ロボコップ』とかで出てきそうなデザインだ。
こちらは全長約4389mmと約5212mmの2種類が用意されているが、今後バリエーションが増やされるという。
 
それにしてもなぜ3台ともサイバーな未来感があるのか……と思ったら、フロントグリルやメーカーロゴがないことに気づいた。
そうか、グリルがどんどん大型化して自社ブランドを強く主張している昨今、逆にフロントにグリルやロゴのない無表情さが、このサイバー感を生んでいるのか。
 
前述の通り、既に予約販売が始まっているが、実は、ライフスタイルビークルで価格は3万4750ドル(約383万円)〜4万9950ドル(約550万円)を“目標”としている。今後変更される予定があり、予約人数によってまだ確定ではないらしいのだ。
100ドルのデポジットを払えばHPから予約可能(現在はまだアメリカ国内のみ)。映画で見ていたあのSFの世界の車に乗れると思えば、予約してみる価値は、十分ありそうだ。
 
籠島康弘=文


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