乗りたかったのは、キブンが乗るクルマ Vol.245
2021.06.09
CAR

一回でいいから乗せて下さい! 前澤氏が作ったロールス×エルメスの超贅沢コラボカー

何かと話題を提供してくれるZOZO創業者の前澤友作氏だが、今度は世界中の自動車メディアを賑わせた。

ロールス・ロイスとエルメスのコラボレーションカーを作ってしまったのだ。

こちらがそのロールス・ロイス。ボディの深い緑が何をモチーフにしているかと言うと……。

織部焼を表現したルックス

ロールス・ロイスから発表されたプレスリリースのタイトルは「ファントム・オリベ:エルメスとのコラボレーションによるビスポーク ロールス・ロイス・ファントム」。

「オリベ」とは、日本の織部焼の「織部」のローマ字表記だ。

前澤氏といえばアート好き、ワイン好き、車好き……と多方面に造詣が深いが、世界的な日本の古陶磁器のコレクターとしても有名だとか。

そんな前澤氏が織部焼をモチーフにしたファントムをロールス・ロイスとエルメスに特注していたのだ。

ファントム・オリベが纏う暗緑色は織部焼の緑を再現したもので「MZオリベ・グリーン」と名付けられた特注色。

これに合わせてフロントバンパーやサイドシル下部、リアバンパーがクリーム色に塗装され、車全体で織部焼が表現されている。

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インテリアはエルメス

ファントム・オリベのドアを開けると、そこに広がるのはエルメスの世界。

馬具職人が用いているステッチやエッジ・ペイントの技術を使ってレザー張りを仕上げるなど、乗馬具メーカーからスタートしたエルメスのノウハウがファントム・オリベのインテリアに注ぎ込まれた。

フロントシートはホワイトレザーで、前澤氏が座ることになるリアシートは、ボディのMZオリベ・グリーンとマッチするエルメスの「エネアグリーン・レザー」が用いられている。

またドア・アームレストとセンター・コンソール、リア・コンソール、そしてヘッドライナーにエルメスの「トワルアッシュ」キャンバス地が採用された。

もちろん、ロールス・ロイスの職人技も随所に光る。

例えば木製スピーカーグリルやドアに貼られたロイヤル・ウォールナットは、木が水分を通す孔(導管孔)を敢えて樹脂などで塞がずに、ウォールナットの質感を活かした仕上げに。このウッドパネルに丁寧に穴あけ加工が施され、継ぎ目のない美しい木目と繊細な手触りを生み出した。

またロールス・ロイスは独自の工夫を凝らしたダッシュボードを「ギャラリー」と呼ぶが、このファントム・オリベでは、エルメスがその世界観を遺憾なく発揮している。

このギャラリーのためのアートワークは、エルメスのスカーフデザインを数多く手掛けたフランス人アーティスト、ピエール・ペロンのデザインをもとに作成された。

印象的なエルメスの“馬”にインスパイアされたこの作品は、ロイヤル・ウォールナットに手描きされている。

ダッシュボード(ギャラリー)の下に備わるグローブボックスの蓋部分には「Habillé par Hermès Paris(エルメスによる装飾)」の文字が刻印されている。

気になるのはお値段だが、もちろん明かされていない。そもそもこの手の特注品はメーカーと顧客、双方の信頼で成り立つ。そのため発注段階で価格の話は一切なく、後日、完成してから初めて請求書で金額を知ることになるとか……。

前澤氏はこのファントム・オリベを、陸のプライベートジェット「ランドジェット」として、プライベートジェットまでの移動手段に用いるとしている。

それもあり、ロールス・ロイスがこのために開発したMZオリベ・グリーンの塗料は、前澤氏が同時期にオーダーしたプライベートジェットにも使用することが許可されている。これもロールス・ロイスとしては異例の対応で、前澤氏のVIPぶりが伺い知れる。

ロールス・ロイスとエルメスのコラボという、贅沢な夢を見せてくれた前澤氏。一緒に宇宙に行く人を募集していたみたいに、一回でいいから、乗せてください!

 

古賀貴司=文

# エルメス# ビスポーク# ロールス・ロイス# 織部焼
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