OCEANS × Forbes JAPAN Vol.73
2021.08.29
CAR

空気をきれいにしながら走る車。中国発EV車「オーロ」の全貌

当記事は「Forbes JAPAN」の提供記事です。元記事はこちら

wonderfulengineering.com

環境問題に真剣に取り組んでいる人がデザインを手掛けたに違いない。

英国のヘザウィック・スタジオが、中国のEVブランドであるIMモーターズの新型EVコンセプトカー「オーロ(Airo)」を開発した。車名の由来は、空気(air)をきれいにするという概念である。

この新たなデザインのコンセプトカーは、空気を汚さないことはもちろん、幹線道路を走る車の汚染物質や排気ガスも浄化するといわれている。

空気をきれいにしながら走る車「オーロ」

コンパクトなデザインで、時代を先取りしたような外観をしたこの車には、HEPAフィルターシステムが搭載されており、空気をきれいしながら走るという。

 

 
 
 
 
 
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上海モーターショーで発表されたオーロには、現代的な機能がほぼすべて盛り込まれている。完全自律走行モードと、ドライバーによる手動運転モードを備えたフルEVコンパクトカーで、走行中に空気を浄化するという画期的な特徴を持っている。

世界は今、公害、大気汚染、水質汚染、騒音というこの上なく大きな課題に直面している。これらが組み合わさり、世界が崩壊する危機にさらされているのだ。そのため、公害レベルを確実に低下させるような技術が大いに役立つ。

「オーロ」は、汚染された空気を吸収するHEPAフィルターシステムを採用することで、まさしく競合他社のモデルより一歩先を行っているというわけだ。

「単に大気汚染を食い止める電気自動車というだけではありません。最新のHEPAフィルター技術により、走行中のほかの車が排出した汚染物質も吸収することで、さらにもう一歩、先へ進んでいるのです」と、ヘザウィック・スタジオを率いるトーマス・ヘザウィック氏は語る。

世界では長らく、空を飛ぶ車を望む声や、日常で使用する車にもっと画期的な機能を求める声が上がっていた。

ところが、ヘザウィック・スタジオは深刻な環境危険要因に対処すする新たなコンセプトカー「オーロ」を発表し、皆をあっと驚かせた。もちろん、大気汚染が完全に解消されるわけではないだろうが、ある程度の効果が出始めるのは、車にとってプラスに作用する。

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興味深いのは、空気を浄化すること以外にもオーロならではの特徴があるという点だ。

車のコンセプトデザインには、優れた内装が取り入れられている。各自の実用性に合わせてカスタマイズできるのだ。車内のシートの位置は必要に応じて変更できる。

通常のまま使用したり、フロントシートを後ろに回転させてミーティングルームに変身させたり、とオプションの選択肢も幅広い。フルリクライニング可能なシートに背中を預ければ、全面ガラス張りのルーフから空を眺めることもできる。

ヘザウィック氏は、このEVについて「どの国でも問題点とされる車内のスペース不足を同時に解決できるデザインにしました。オーロは、食事や仕事、ゲーム、あるいは睡眠を取るためのスペースを設けた、多機能な部屋でもあるのです。景色の移ろいを楽しみながら暮らすための新しい部屋として、我々を今以上にきれいで素晴らしい未来へと運ぶことを目的とした車です」と説明する。

wonderfulengineering.com

自動車業界は、公害と無縁の通勤手段を確立すべく、長い年月をかけて歩みを進めてきた。化石燃料を燃やして環境を汚染するエンジンから、汚れた空気を吸収する電気自動車へと、テクノロジーは好ましい方向へと進んでいる。この点に関して、オーロは最高の技術を駆使した車のようだ。

(この記事は、英国のテクノロジー特化メディア「Wonderfulengineering.com」から転載したものです)
 
神原里枝=翻訳 石井節子=編集

記事提供=Forbes JAPAN

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