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2021.01.18

ホンダ「NSX」を振り返る。日本初のスーパーカーに詰め込まれた技術と熱意

「中古以上・旧車未満な車図鑑」とは……

vol.18:「NSX」
ホンダ、1990年〜

今から約30年前。NSXが誕生した1990年9月13日は、日本に初めて「スーパーカー」が生まれた日だと言って良いだろう。
全長4430×全幅1810×全高1170mm。デビュー時の車両本体価格は5速MTが800万3000円、4速ATが860万3000円(いずれも東京での価格で、地域により価格は若干異なる)。現在の中古車の平均価格は約700万円で、コンディションの良いものなら1000万円を超える。
スーパーカーとはなんぞや?については人それぞれだろうが、NSXはエンジンをシート後ろに積み、全幅が1800mmを超えるのに車高は1170mmと当時の小学1年生の平均身長なみというワイド&ローフォルム。リトラクタブル・ヘッドライトを備え、最高速度は270km/hに達する。
ランボルギーニカウンタックやフェラーリ512BBなどに憧れた人間からすれば十分にスーパーカーだ。
リアガラスの下に、その後同社を代表する技術のひとつであり、低速トルクと高速のパワーを両立する「VTEC」を備えるV型6気筒エンジンを搭載。
ターボなど過給器に頼らず、自然吸気で7300rpmという高回転まで回せば、甲高く心地良いサウンドとともに最大出力280psを発揮するそのエンジンを、世界初となるオールアルミ製モノコックボディのミッドに搭載。
ミッドシップレイアウトやボディの軽量化によって、コマのようによく曲がり、鋭く加速し、ブレーキング性能も高まる。
更なる軽量化と足回りの専用チューニングが施されたタイプR。5速MTのみでデビュー時の車両本体価格は970万7000円(東京価格)。


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