乗りたかったのは、キブンが乗るクルマ Vol.188
2020.12.29
CAR

「初めての電気自動車」タイミングは今! 2020年に販売開始した5台の有望株

イギリスは2030年までに、ほかのヨーロッパ各国や中国も、少なくとも2040年までに販売される車をすべて電動車にすると表明している。

そして日本でも同様の規制を行うことを検討していると報道された。その結果、2020年は日本でも多くのEVが登場した1年となり、2021年は日本の“EV元年”になると言われている。

そんな今、知っておきたい2020年生まれのEV有望株を振り返ってみよう。

 

■レクサス「UX300e」

万人に愛される電気SUV

1997年の初代「プリウス」発売以降、ハイブリッドカーで電動化技術をリードしてきたトヨタ。初の100%電気自動車はレクサスブランドから登場した。

コンパクトSUVの「UX」をベースにハイブリッドカーで培った知見を生かして開発。最高出力は203ps、最大トルクは300N・m、一充電での航続距離は367km(WLTCモード)となる。

エンジン音がしないEVならではの静粛性をさらに高めるため、床下バッテリーを遮音壁としても活用するという熟練の技も。

もちろんインテリアはレクサスクオリティ。街中での取り回しのしやすさに定評のある「UX」をベースにしているので、運転に自信がない人でも不安を感じずにステアリングを握れるはずだ。

すでに2020年分の135台の受注を開始。2021年から本格的な販売が予定されている。

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■ホンダ「ホンダe」

街の癒やし系

2019年の東京モーターショーでも大きな話題となった「ホンダe」が2020年8月にデビュー。

グリルレスデザインとブラックアウトしたフロントフェイス内に浮かぶ丸いライトでキュートなイメージを全面に押し出したEVは、車に詳しくない人からも「かわいい」「乗ってみたい」という声が多く上がっている。

ドアミラーを廃し、代わりにカメラが捉えた映像をインパネ左右のディスプレイに映し出すサイドカメラミラーシステムを世界で初めて標準装備に。

インパネにはこのディスプレイも含め5つのディスプレイが並び、メーター、地図をはじめ、さまざまなインフォメーションが表示できる未来感満点のデザインだ。

スマホをデジタルキーとして利用できたり、クラウドAIとの会話で情報を得られるHondaパーソナルアシスタントを搭載するなど、先進性も申し分ない。

あまり使わないバッテリーまで積んで重くなり、かえって燃費ならぬ電費の悪化を避けるため、あえてシティコミューターとしての用途に割り切っている。最高出力は136ps〜154ps、最大トルクは315N・m、一回の充電での航続距離は259〜283km(WLTCモード)だ。

8月からの第一期注文は受け付け開始後すぐ予定台数に達し、11月から第二期の注文受付が始まっている。

 

■アウディ「e-tronスポーツバック」

電気仕掛けの大型新人

2020年9月に日本導入された「e-tronスポーツバック」は、スポーティなクーペSUV型の電気自動車だ。

全長4900×全幅1935×全高1615mmという「Q8」なみの大型なボディのフロントとリアに1基ずつモーターを配置し、4輪を駆動させるクワトロシステムを採用。

日常ではリアモーターを使ってエネルギー消費を抑え、滑りやすい路面やコーナリング、急加速など4WDが必要となったときは瞬時にフロントモーターが駆動する。

最高出力は300kW(約407ps)、最大トルクは664N・m。走行モードをスポーティなSモードにすると0-100km/h加速はわずか5.7秒という瞬発力を見せる。一充電での航続距離は405km(WLTCモード)。

インテリアはアウディらしいモードなデザインで、インパネ両端にはドアにつけられたカメラが捕らえた後方の映像を映し出すバーチャルエクステリアミラーのディスプレイが備わる。

「e-tronスポーツバック」の注文はすでに始まっているが、納車予定は2021年春としている。またクーペルックではない、SUVフォルムの「e-tron」も間もなく導入される予定だ。

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■プジョー「e-208 / SUV e-2008」

「e-208」。

カーオブザイヤー2020受賞の名作

2020年7月に日本導入されたコンパクトハッチバック「208」には、ガソリン車だけでなく電気自動車の「e-208」も設定されている。

最高出力136ps、最大トルク260N・m、一充電での走行距離は403km(JC08モード)。コンパクトハッチのシティコミューターとしての用途を考えれば十分過ぎるほどのパワーと航続距離といえるだろう。

一方208のSUVバージョンである「SUV e-2008」も2020年9月にデビュー。

EVシステムは「e-208」と共通で、最高出力136ps/最大トルク260N・mもe-208と同じ。ただし重量の違いなどで一充電での走行距離は385km(JC08モード)となる。

「SUV e-2008」。

この新型208モデルは2020年のカーオブザイヤーを受賞した太鼓判付き。プジョーの伝統であるコンパクトハッチで楽しむか、あるいは流行のSUVで堪能するかは好み次第で。

 

■DSオートモビル「DS 3 クロスバックE-テンス」

アヴァンギャルドな電気SUV

2020年7月に導入された「DS 3クロスバックE-テンス」は、アヴァンギャルドでラグジュアリー感溢れる「DS 3クロスバック」の雰囲気はそのままに、グリルをはじめとするクローム部分にサテンクロームを用いるなど、E-テンスにしかない特別感が盛り込まれている。

アヴァンギャルドさを象徴するのがインテリア。クル・ド・パリのギョシェ模様やレザーのステッチは、日常を一瞬で非日常に変貌させるほど美しい。

インパネやセンターコンソールのスイッチ類はまるでジュエリーのような高級感を感じさせる。

EVパワートレインは最高出力136ps/最大トルク260N・mで、一充電の走行距離398km(JC08モード)日常使いには十分。走行モードをスポーツ、ノーマル、エコから選ぶことも可能だ。

 

登場した車にSUVが多いのには実は理由がある。大容量のバッテリーを床下に搭載する必要があるEVは、ボディに厚みがあり、バッテリーを積んでもスタイルをスッキリさせられるSUVとの相性がいいのだ。

モーター独特の、ガソリン車とはまったく異なる強烈な加速感もEVだけの楽しさだろう。

SUVが好きでドライブも楽しみたいという人こそ、2021年の車選びにEVという選択肢をぜひ入れてみてほしい。

 

高橋 満=文

# 2020年# # 電気自動車
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