乗りたかったのは、キブンが乗るクルマ Vol.171
2020.11.11
CAR

モーターの「キックス」とディーゼルの「CX-3」。我が道を貫く2つの国産スモールSUV

「小は大を兼ねる! スモールSUVの世界」とは……

群雄割拠の国産スモールSUVカテゴリーにおいて、個性を輝かせることは重要だ。そこで日産とマツダは思い切った手に打って出た。

モーターとディーゼルという、ほかにはないパワートレインを選択したのだ。

 

e-POWERや、オートパイロットで勝負する技術の日産
日産「キックス」

全長4290×全幅1760×全高1610mm。

約10年間もこのクラスを担ってきた「ジューク」の後継車として、また日産久々の新型車として、2020年6月に登場したのが「キックス」だ。

10年ぶりに、しかも今最も熱いスモールSUVというカテゴリーに投じられるということもあり大きな話題となった。

現在の日産の最先端技術である「e-POWER」と「オートパイロット」を備えた、「技術の日産」らしい一台だ。

「e-POWER」は、1.2Lエンジンを発電機とし、モーターで車を走らせるシステム。

すでに同社の「ノート」や「セレナ」でお馴染みだが、電気自動車のような力強い加速力が得られ、アクセルペダルの踏み込み具合だけで車速を調整して、停止までこなせる。

WLTCモード燃費は21.6km/L。エンジンを止めてバッテリーの電力だけで走る「マナーモード」も備えているので、深夜の帰宅時などに重宝するだろう。

さらに高速走行時に先行車と一定の距離を保ちながら、車線中央を走るための運転操作を自動で行ってくれる「プロパイロット」を全車に標準装備。

ハンズフリー機能のある「プロパイロット2.0」ではないが、それでも遊びに出かけた際に疲労をかなり軽減できるはずだ。

ラゲージ容量は423Lとクラストップレベルの広さで、ハイ/ロービーム自動切替機能の備わるLEDヘッドライトも全車標準装備となるなど、使い勝手も良好だ。なお2WDのみで、4WDの設定はない。

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クラス唯一のディーゼルやMT。人馬一体にこだわるマツダ
マツダ「CX-3」

全長4275×全幅1765×全高1550mm。

2015年にこのクラス唯一となるディーゼル搭載車としてリリースされたのが「CX-3」だ。

ハイブリッドシステムのない同社が、生き残りをかけて開発したクリーンディーゼルエンジンを搭載したスモールSUVだ。

2017年には2Lの、2020年には1.5Lのガソリンエンジンモデルも追加されているが、ガソリン車はいずれも6速ATのみ、ディーゼル車は全グレードに6速MTが用意されているのは「人馬一体」の走りを掲げるマツダならではだ。

「CX-3」が搭載する1.5LディーゼルエンジンのWLTCモード燃費は、6速ATが20.0km/L、6速MTが23.2km/L(いずれも2WD)。やはりディーゼルのほうが1.5Lガソリン車の17.0km/L(6速ATの2WD)よりも燃費がいい。

「CX-3」のもうひとつの魅力は、インテリアの質感にある。

通常グレードでも実際に見れば質感の高さがわかるはずだが、やはり分かりやすいのは、本革シート等を備えた上級グレードだろう。このクラスの国産車に本革シートが採用されるのは極めて珍しい。

4WDシステムは、前輪が滑ると後輪が駆動するタイプだが、27ものセンサーを使って前輪がスリップする予兆を検知し、滑るのと同時に後輪を適切に駆動させるという、実はなかなか凝ったシステム。

小さいながらも隅々までマツダの“人馬一体”へのこだわりが詰まった一台だ。

 

「小は大を兼ねる! スモールSUVの世界」とは……
かつてメルセデス・ベンツがコンパクトクラスと冠した「190」の全長は4430mm。つまり、これより小さい車は“スモール”と呼んでいいと思う。日本の狭い道路もスイスイ行けるし、燃費も良好。そんなスモールサイズのSUVは、等身大で乗りたい車の代表格だ。上に戻る

籠島康弘=文

# SUV# マツダ# 日産
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