乗りたかったのは、キブンが乗るクルマ Vol.162
2020.10.16
CAR

トヨタのスモールSUV3兄弟は、どれを選んでも間違いなし!

「小は大を兼ねる!? 世界のスモールSUV」とは……

日本の道路事情を熟知した国内の車メーカーは、特にスモールSUVを多く投入している。まずは最近になって俄然力を入れ始めたトヨタのスモールSUVから見ていこう。

2015年末時点でのトヨタのSUVといえば「ハリアー」、「ランドクルーザープラド」、「ランドクルーザー」、「FJクルーザー」、期間限定の「ランドクルーザー70」、そしてダイハツからのOEMである「キャミ」というラインナップ。

 

■ライバルを狙い撃ちした
トヨタ「C-HR」

全長4385×全幅1795×全高1550mm(ハイブリッド2WD G)。

「キャミ」は、小型車を得意とするダイハツ製ゆえ全長約4mとスモールSUVだったが、その上が全長4640mmの「FJクルーザー」と、実はスモールやコンパクトSUVが手薄だった。

その間に2013年12月に登場した全長4295mmのホンダ「ヴェゼル」が、2014年から2016年の3年連続でSUV販売台数ナンバー1を獲得していく。

こうした状況に当然トヨタが沈黙するわけはなく、2016年12月に「CH-R」をデビューさせる。目論見通り2017年の販売台数では見事ナンバー1を獲得している。

プリウスと同じ新世代のプラットフォーム(基本的な骨格部分)を用い、現時点では1.2Lガソリンターボ×CVTモデルと、1.8Lエンジン+モーターのハイブリッド(無段階変速)モデルを用意。

ハイブリッド車は2WDで、ガソリン車は4WDもある。この4WDは走行状況に応じて後輪も駆動させる、主に降雪地域等に向けた、いわゆる生活四駆だ。

衝突被害軽減ブレーキや、先行車の速度に応じて速度調整をするアダプティブクルーズコントロール(MT車を除く)を含む先進安全機能「トヨタセーフティセンス」も、全車に標準装備している。

一方でガソリン車にはエンジンの回転数を自動で合わせてくれる6速MTを搭載する2WD車と、スポーティな外観や足回りを備えるGRシリーズが用意されている。悪路を走るSUVというよりは、街中を颯爽と走るSUVという位置付けだ。

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■新車販売台数ナンバー1を独走する
トヨタ「ライズ」

全長3995×全幅1695×全高1620mm。

「C-HR」に次いで登場したのが、ダイハツ製SUVの「ライズ」だ。ダイハツでは「ロッキー」という名称で販売されている。先述した「キャミ」の後継車に当たるが、後輪駆動ベースで見た目も“ヨンク”っぽいキャミから、一気にモダンな前輪駆動ベースのSUVとなった。

さらにラゲージ容量はクラストップレベルで、上の「C-HR」の318Lを上回る369Lもある(5名乗車時)など、街での取り回しやすさからアウトドアの使い勝手まで欲張ったSUV。

エンジンは1Lターボのみ。これにCVTが組み合わされる。2WDと、通常は前輪で走行し、走行状況に応じて後輪も駆動させる生活四駆も用意されている。

ダイハツの先進安全機能である「スマアシ」を装備するモデルでも車両本体価格は174万5000円からという手頃感がある。

コスパが良いことが受け入れられ、2019年11月の発売後、2020年1月〜6月の新車販売台数はカテゴリー分けをしなくても、同社の「カローラ」や「ヤリス」、ホンダ「フィット」を抑えてトップに立った。

写真はダイハツ「ロッキー」。ライズとはエクステリアデザインに多少の違いがある。
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■ちょうど“あいだ”を埋める三男
トヨタ「ヤリスクロス」

全長4180×全幅1765×全高1590mm。「ヤリス」(全長3940×全幅1695×全高1500mm)より少し長く、ちょっぴり背が高い。

「C-HR」と「ライズ」で、これまでの空白だったサイズを埋め、これでトヨタも十分な体制が整ったと思いきや、さらに2020年9月、「ヤリスクロス」がデビューする。

その名の通り、同社で最もコンパクトなハッチバックである「ヤリス」をSUVに仕立てた一台だ。

そのサイズは、「ライズ」<「ヤリスクロス」<「C-HR」と、上記2台のすき間を埋めるモデル。これで全長約4000mm〜約4400mmまで、まさに水を漏らさぬようなトヨタのスモールSUV体制が完成した。

搭載されるパワートレインは1.5Lエンジンと、1.5L+モーターのハイブリッドシステム。いずれも2WDと4WDが用意されている。

ガソリン車の4WDは、ノーマル/マッド&サンド/ロック&ダートの3モードから任意で選ぶことができるシステム。

一方のハイブリッド車は、発進時は滑りやすい路面でも安定して走り出せる4WDで、通常走行時は前輪駆動で、スリップを検知すると瞬時にモーターが後輪を駆動させて4WDになるという仕組みだ。4WDのSUVらしい、アウトドアも楽しめるモデルと言えるだろう。

またスタイル重視に見えてラゲージはゴルフバッグ2個を収納できる容量(5名乗車で390L)が確保されているなど、使い勝手も良く、同社の先進安全機能「トヨタセーフティセンス」も一部グレードを除いて標準装備している。

 

現在も販売好調なトヨタを支えるこのスモールSUV3兄弟。どれを選んでも我々を満足させてくれるのは、間違いなさそうだ。

「小は大を兼ねる!? 世界のスモールSUV」とは……
かつてメルセデス・ベンツが「コンパクトクラス」と冠した名車「190」の全長は4430mm。つまり、これより小さい車は“スモール”と呼んでいいと思う。このサイズ、日本の狭い道路もスイスイ行けるし、燃費も良好。そんなスモールサイズのSUVが、最近はこぞって投入されているのだ。上に戻る

籠島康弘=文

# SUV# スモールカー# トヨタ
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